赤ちゃんが昼寝する理由
人間にとって十分な睡眠時間を確保することはとても大切なことです。特に、赤ちゃんは夜に取る睡眠とは別にお昼寝の時間を確保することが必要となります。
赤ちゃんのお昼寝には成長に欠かすことができないさまざまな働きがあり、お昼寝によって正常な成長や発達が促されます。ここで改めて赤ちゃんが昼寝をする理由について考えてみましょう。
赤ちゃんのストレスが軽減
赤ちゃんには「汗をかいた」「抱っこしてもらえない」など、さまざまなストレスがあると考えられています。ストレスの原因を取り除いても不快な気持ちは残ったままになることがありますが、昼寝をすることによってストレスホルモンの分泌が抑えられ、イライラを解消することができるといわれています。
夜あまり寝つきが悪い場合は昼寝で解消されていないストレスを持ち越していることも考えられます。
体力を回復させる
赤ちゃんは起きている間、脳を働かせながら手足をバタバタと動かしたり、泣いたり、などのさまざまな活動をしています。小さな体が消耗する体力は相当なものがあり、お昼寝によって体力を回復させることができるとされています。
また浅い眠りであるレム睡眠を繰り返すことで情緒面での回復にも効果があると考えられています。
メラトニンを出し免疫を強くする
睡眠ホルモンとも呼ばれることがあるメラトニンは、精神的な落ち着きや眠りと密接に関係しているものです。脳の真ん中あたりに位置する「松果体」からメラトニンが分泌されると眠くなり、睡眠や休息に適した生体リズムに整えられます。
メラトニンには成長ホルモンの分泌を促すとともに免疫力を高める働きがあるとされています。
脳の成長を促す
赤ちゃんの夜泣きには、昼間刺激を受けたことを脳が処理している途中で夢となって表れることも原因の1つとして考えられています。昼寝をすることによって脳で情報を処理、整理して記憶として脳に刻まれると考えられています。
未熟な脳は昼寝で休息させることによって活性化できるようになるため、昼寝が脳の成長に大きな影響を与えていると言えるでしょう。
赤ちゃんが夜起きにくいお昼寝方法
赤ちゃんの月齢によってお昼寝の回数や時間には差があります。お昼寝に適切な時間を過ぎて寝てしまうと夜なかなか寝付くことができなかったり、眠りが浅くなって夜中に起きて泣いてしまったりすることがあります。
夜の睡眠を阻害することのない適切なお昼寝をさせるためには、どのような工夫をすればいいのかについて説明します。
同じ時間帯に昼寝をさせる
赤ちゃんは成長の過程で徐々に睡眠のサイクルを整えていきます。大人のように夜に睡眠をとるというリズムが整うまでにはしばらくかかるため、眠る時間帯がまちまちになってしまうことがあります。
生後5ヵ月頃になったら、昼寝の回数を1日に2回にし、午前と午後の決まった時間帯に眠るようにリズムを整えてあげるようにしましょう。
入眠儀式を作る
赤ちゃんが夜起きないように睡眠リズムを整えるためには、毎日同じ時間帯に昼寝をさせることが大切です。なかなか寝付けない時には、子守唄を歌う、寝る前に温かい物を飲む、静かな音楽をかける、など赤ちゃんに合った入眠儀式を作ってあげるといいでしょう。
毎日同じ入眠儀式を行うことで、赤ちゃんは条件反射のように寝付くようになります。赤ちゃんがどんな儀式を好むかはそれぞれによって異なるので、初めのうちはいろいろと試してみましょう。
長い昼寝にしないようにする
赤ちゃんがぐっすりと昼寝をしていると安心しますが、寝過ぎは夜の寝つきが悪くなる原因となるため適切な時間内で起こしてあげるようにしましょう。
一般的には午前よりも午後の昼寝の方が長くなるものですが、2時間以上寝せない、午後5時以降は寝せない、などの習慣づけを行うことで夜も起きることなくぐっすり眠るようになりでしょう。