子供の運動神経を良くするにはどうしたらいいのでしょう? 実は赤ちゃんの時からすでに運動神経の良し悪しを決めるとも言える神経の発達が始まっているのをご存知でしょうか? 今回は子供の運動神経を伸ばすために親が知っておきたい、赤ちゃんのうちからできることをご紹介します。
もくじ
子供の運動神経の発達について
そもそも、運動神経をはじめとする神経とはどのように成長・発達していくのでしょうか?
神経系は赤ちゃんの時から育ち始めている
神経や身長、臓器など子供の体が生まれてから20歳まで、どのように成長していくかを示した「スキャモンの発育曲線」というグラフがあります。スキャモンの発育曲線では、20歳時点での発育を100%とした時の成長の段階を「一般型」・「神経型」・「生殖型」・「リンパ型」の4つに分けて表されており、このうち運動神経に関わってくるのは「神経型」です。
神経型は運動神経やそのほかの神経を司っている脳や脊髄、視覚器などの神経系や感覚器系の成長を示しています。実は、これら神経系や感覚器系というのは身長や臓器などとは異なり、子供が生まれてから早い段階で大人と変わらないレベルにまで成長してしまうのです。なので神経系の発育曲線は生まれた後から一気に増加して、個人差はありますが12歳までには100%の状態にまで達すると言われています。
赤ちゃんの神経の発達
スキャモンの発育曲線でいうところの、赤ちゃんの神経の発達がどのように始まっているかをご紹介します。
赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいた時は羊水に守られており、重力をあまり感じずに生活してきました。ところが生後は重力のある世界での生活となります。生後2ヶ月頃から重力や周囲の複雑な状況を情報として得て、自分の姿勢を保とうとする機能が発達してきます。また、3〜4ヶ月頃から手足においても複雑な動きができるようになっていきます。
このように、生まれてすぐ、姿勢であったり手足の動かし方という基本的な動作から運動神経の発達はスタートしており、神経系がいかにスピード感を持って発育しているかがわかります。
運動神経を育てるゴールデンエイジ
このスキャモンの発達曲線に基づいて、「運動神経が最も伸びる時期」として一般的にも知られているのが「ゴールデンエイジ」です。ゴールデンエイジはおおよそ5〜12歳頃までの神経系の発達がピークを迎えていく時期を指しており、この時期にさまざまな運動の経験をすることで運動神経が伸びると言われています。本格的にスポーツに取り組んだり、いろんな動きができる遊びを通して運動神経を育てていく時期とも言えるでしょう。
ゴールデンエイジについて、詳細な時期やどんな運動をしたらいいのかを下記の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。