モンテッソーリが教育法として注目されている理由
現在モンテッソーリ教育は、世界約117ヵ国以上で普及しているといわれており、モンテッソーリの理念に基づいた教育機関が、日本国内で約2千、世界で約2万ヵ所あるといわれています。 将棋界で活躍している藤井棋士の他、Amazonやgoogleの創立メンバーなど、多くの著名人がモンテッソーリ教育を受けているといわれています。
それでは、モンテッソーリ教育の具体的な効果にはどのようなものがあるのでしょうか。
子供の自立を助ける訓練
モンテッソーリ教育では子供の自立を助けることが目的の1つとされているため、モンテッソーリ教育を受けた子供は自分で物事を選択し、行動するといった特徴があるといいます。例えば、自分たちが使う教具を終わったらきちんと整理して置いたり、自分から進んで教具を選んで満足するまで遊ぶなど、子供が自分の意思に従って行動するようになります。
モンテッソーリ教育の教えに倣い、先生は子供が自分1人で何かするのを手伝ったり、サポートする立場を貫きます。先生が何かを教えるのではなく、子供に必要なサポート法を見極めて子供を見守ることで、子供の自立を助け、子供自身が自分の行動に自信を持つことが可能になります。
子供の集中力を高める効果
創始者であるマリア・モンテッソーリは、0~6歳の子供が特定の時期に、言語や数、小さいものといった特定の物に対して興味を持つことを発見しました。 そして幼児期に子供がやりたがる活動をさせることで、自分のペースでやりたいことに集中する体験を積ませ、子供の集中力が育まれるといった効果へとつなげていきました。
「集中することの楽しさ」を子供のうちにたくさん体験させることで、学校に進学したり、社会に出たときにも、集中力を発揮して成果を出すことにつながります。
社会性が身につく効果
モンテッソーリ教育を行う幼稚園や保育園の多くでは、「縦割り保育」と呼ばれる方法でクラスを形成しています。縦割り保育では年齢を細かく区切らないため、年齢の違った子供同士の関りができ、社会性を身につける効果が期待できます。
教具を選ぶときは、それぞれの子供が自分自身の「敏感期」に基づいて教具を選ぶことができ、お互いの教具を見て興味を持ったり、使いたい教具を譲り合ったり、上の年齢の子が下の子に教えてあげるなど、人との関り合いについて幼児期から学ぶことができます。