子供の才能を開花させる!モンテッソーリ教育が選ばれる理由

モンテッソーリ

子供の幼稚園や保育園への進学を考える際に、話題のモンテッソーリ教育について検討する方も多いのではないでしょうか。しかし、具体的にどんな教育法なのかについてはあまり知られていません。そこで今回は、モンテッソーリ教育について紹介します。

モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリの理念や教育内容、モンテッソーリ教育が注目されている理由、モンテッソーリ教育を導入している園の選び方など、モンテッソーリ教育について知りたいことをまとめて紹介します。

モンテッソーリの誕生について

モンテッソーリ教育とは、イタリアの女性医学博士だったマリア・モンテッソーリが、自身の経験をもとに開発した教育法です。マリア・モンテッソーリは精神病院で障害児教育に従事しており、そこで「感覚教育法」を実施したところ、一定の効果をみせたことがきっかけとなり、一般の学校でも同教育法を取り入れ、「モンテッソーリ教育」として広く知られることになりました。

「子供には自分を育てる力が備わっている」という「自己教育力」への価値こそが、モンテッソーリ教育の誕生と深く結びついているといわれています。

モンテッソーリの理念と目的

モンテッソーリ教育の理念として掲げられているのが、「子供の自立」です。子供が自立し、責任感と思いやりを持ちながら、常に学ぶ姿勢を持つ人間を育てること。これがモンテッソーリ教育の目的の1つといわれています。

子供の自立心を育てる教育法として、モンテッソーリ教育では子供を科学的観点から分析し、結果に基づいて独特の体系を持つ教具を開発するなどして、教育法を確立していきました。子供をただ観察するだけではなく、脳科学や心理学、教育学なども考慮された教育法となっており、創立から100年以上経った現在では、世界各地でモンテッソーリ教育法が支持されています。

モンテッソーリが推奨する「環境」

モンテッソーリでは、子供が教育を受ける環境にも独自のこだわりを持っています。子供が本来持っている「自己教育力」を活かすために、子供自ら取り組むことを可能にした、「整備された環境」で教育を受けることに重点を置き、子供の好奇心や才能を引き伸ばしていきます。

子供の年齢に応じて子供が興味を持つもつ対象物を用意することで、子供の自発的活動を促す効果が期待できます。子供が自分の好きな教具を使いながら、繰り返し触れ合いを重ねることで、さまざまな能力の獲得へとつなげていくことが、この「整備された環境」の目的です。自己形成を助ける環境のもとで教育を受けることができるのも、モンテッソーリ教育の特徴の1つです。

モンテッソーリの主な教育内容について

それでは、モンテッソーリの主な教育法についてみていきましょう。モンテッソーリ教育では、一般的な教育法とは異なった、「感覚教育」や「日常生活の練習」といった5つの教育法が実施されています。

0歳~3歳

0歳から3歳までの時期を、モンテッソーリ教育では「吸収する精神(無意識)」と呼んでいます。この時期は人間の一生の中でも最も柔軟性があり、吸収する力が強いと考えられており、その後何年かけても達成できないようなことを簡単に習得する力が備わっているという意味もあります。

この期間は主に子供の自己教育力を発揮させるために、手や指を動かしたり、音楽を聴いたりするなど、人間の感覚器官に働きかける教育法を実践していきます。子供が小さいうちは週1~2回程度からスタートし、1歳半〜など、手を使えるようになってくると、保護者と一緒に教具に触れながら、徐々に別々の時間を過ごすようにして子供の様子を観察していきます。

3歳~6歳

3歳から6歳までの時期は、「意識の芽生え」と呼ばれる時期で、それまで吸収したさまざまな感覚や事柄を、子供が自分の意思で整理していく時間として当てられます。子供には主に5つの教育分野が用意され、日常生活の練習や感覚教育、
ナンバープレートなどを用いた算数教育や、言葉を覚える言語教育、歴史や社会といった文化教育など、いわゆる小学校で勉強するような学力の基礎となる土台を身につけていきます。

日常生活の基礎を身につける

モンテッソーリ教育法の5つの教育の1つ、「日常生活の練習」は、体の動かし方を身につけながら、自立心や独立心を育むことを目的としています。幼児は大人の動作を真似したがる傾向があるため、「模倣期」と「運動の敏感期」を上手に利用し、自分の体を思い通りにコントロールする能力を身につけることで、日常生活の基礎を学んでいきます。

自分の意思で体を動かせるようになることで、子供が「自立」に向けて大きな一歩を踏み出していきます。具体的な教育内容としては、歩いたり、はさみで物を切ったり、コップに水を注ぐなど、日常生活の動作がもととなっています。他にも、ボタンをかけたり、室内の掃き掃除をしたり、洗濯をするなど、実生活と密接に関連した動作を行います。

感覚教育

「感覚教育」と聞くと、具体的なイメージがつきにくいかもしれませんが、モンテッソーリの「感覚教育」では物事の考え方を身につける訓練を行います。教具として用いられるものの中には、対にする動作や、段階づけ、仲間分けといった3つの操作法が組み込まれています。例えば、円柱さしや音感ベル、ピンクタワーなどを使い、感覚教具に触れることによって子供の知性を目覚めさせていきます。

言語教育

言語教育は、文字通り、言語発達を促す教育法です。絵と文字が書かれた絵カードを使ったり、文字を並べ替えて言葉や文章を作る文字カードを使い、語彙や文法、文章構成を学んでいきます。ことばの習得は、もともと人間のDNAに組み込まれている本能といわれていますが、幼児期の子供は両親など、自分の周囲で話されている言語を覚えていきます。

語彙力などの言葉の量や質は環境に左右されると考えられており、モンテッソーリ教育の「言語教育」では、子供の言葉の発達段階に合わせて、詳細に教具を使い分けながら、言語について学んでいきます。

算数教育

算数教育では、数の概念や基礎、数字の計算方法などを学んでいきます。モンテッソーリ教育で使用される教具としては、ビーズや算数棒といったものが挙げられます。数について学ぶことで論理的思考が身につき、抽象的なものと結びつけて考える能力を学ぶことができます。

車のナンバープレートの数字や、物の大きさや量などに興味を示す「数の敏感期」と呼ばれる時期が幼児期にあるといわれており、その時期に数に関する教具の環境を整えることで、算数教育の効力が高まっていく効果が期待できます。モンテッソーリ教育の算数教具は、数を数えるものではなく、ビーズなどを使うことで数量が具体的に示され、手で扱うことができます。

感覚教具からの次のステップとして算数教育を行うことで、ビーズから構成される重い立方体から、色と数字で数量を表す切手を思考的に理解し、暗算計算する能力へとスムーズに移行していきます。

文化教育

モンテッソーリ教育の文化教育では、「ことば」と「数」以外に子供が興味を持つジャンルについて学んでいきます。子供の「知りたい」という欲求を満たすための教育法で、世界地図やパズル、時計などを使いながら、歴史や地理、動植物、音楽について学びます。子供の好奇心をできる限り増やすことを目的とし、ほかの4つの教育法が統合された総合学習として考えられています。

モンテッソーリが教育法として注目されている理由

現在モンテッソーリ教育は、世界約117ヵ国以上で普及しているといわれており、モンテッソーリの理念に基づいた教育機関が、日本国内で約2千、世界で約2万ヵ所あるといわれています。 将棋界で活躍している藤井棋士の他、Amazonやgoogleの創立メンバーなど、多くの著名人がモンテッソーリ教育を受けているといわれています。

それでは、モンテッソーリ教育の具体的な効果にはどのようなものがあるのでしょうか。

子供の自立を助ける訓練

モンテッソーリ教育では子供の自立を助けることが目的の1つとされているため、モンテッソーリ教育を受けた子供は自分で物事を選択し、行動するといった特徴があるといいます。例えば、自分たちが使う教具を終わったらきちんと整理して置いたり、自分から進んで教具を選んで満足するまで遊ぶなど、子供が自分の意思に従って行動するようになります。

モンテッソーリ教育の教えに倣い、先生は子供が自分1人で何かするのを手伝ったり、サポートする立場を貫きます。先生が何かを教えるのではなく、子供に必要なサポート法を見極めて子供を見守ることで、子供の自立を助け、子供自身が自分の行動に自信を持つことが可能になります。

子供の集中力を高める効果

創始者であるマリア・モンテッソーリは、0~6歳の子供が特定の時期に、言語や数、小さいものといった特定の物に対して興味を持つことを発見しました。 そして幼児期に子供がやりたがる活動をさせることで、自分のペースでやりたいことに集中する体験を積ませ、子供の集中力が育まれるといった効果へとつなげていきました。

「集中することの楽しさ」を子供のうちにたくさん体験させることで、学校に進学したり、社会に出たときにも、集中力を発揮して成果を出すことにつながります。

社会性が身につく効果

モンテッソーリ教育を行う幼稚園や保育園の多くでは、「縦割り保育」と呼ばれる方法でクラスを形成しています。縦割り保育では年齢を細かく区切らないため、年齢の違った子供同士の関りができ、社会性を身につける効果が期待できます。

教具を選ぶときは、それぞれの子供が自分自身の「敏感期」に基づいて教具を選ぶことができ、お互いの教具を見て興味を持ったり、使いたい教具を譲り合ったり、上の年齢の子が下の子に教えてあげるなど、人との関り合いについて幼児期から学ぶことができます。

学校の選び方や準備について

モンテッソーリ教育に興味がある場合は、まずは説明会を聞きに行ったり、見学会に行って幼稚園や保育園の雰囲気を実際に感じてみるのがいいでしょう。説明会や見学会などは、9月~10月頃に開始され、11月上旬から願書を提出し、面接といったスケジュールが一般的です。年明けの2月頃に入園体験や保護者説明会を実施し、4月から入園がスタートとなります。事前に気になる園のHPなどで詳細を確認してみましょう。

説明会や見学会に参加してみる

モンテッソーリ教育を取り入れている園は全国でも複数ありますが、説明会や見学会では、子供に合った環境であるかの見極めが大切です。特に見ておきたいポイントが先生です。先生の役割は子供をしっかりと理解し、見極めたうえで子供に一番合った教材を差し出します。

もしも観察力の足りない先生が担任になったり、モンテッソーリ教育についてよく理解していない園に通ってしまうと、子供が放任されるだけになる可能性も考えられます。そうならないためにも、事前に園の見学会などに積極的に参加し、じっくりと教育環境を見極めることが大切です。

費用について調べる

モンテッソーリ教育を取り入れた園は複数あるため、条件が合えば別の園を受けてみたいと考える方もいるかもしれません。そこで事前に確認しておきたいのが、出願料です。検定料という名称になっている場合もありますが、園に入るための面接を受けるために必要なお金です。園によって料金は異なりますが、複数受験の場合は数万円になる可能性もあります。

他にも、入学金や維持費、保育料、教材費、お弁当代など、私立の園よりも高い相場になっていることが多いので、気になる園の費用について事前に確認するようにしましょう。

面接で気をつけたいこと

モンテッソーリ教育の幼稚園や保育園では、入園の際に面接が行われます。事前に子供とやりとりについて練習することも1つの方法です。親が聞かれる質問としては、幼稚園に入りたいと思った理由や通学方法、家庭での教育方針や子供の長所や短所といった内容が一般的です。

また、子供が聞かれることとしては、名前と年齢、好きな食べ物や嫌いな食べ物、いつもどんな遊びをしているか、などが挙げられます。園によっては試験がある場合もありますので、事前にしっかりと面接に向けて準備をすることが大切です。

モンテッソーリ教育は子供の自立を育てる教育法

モンテッソーリ教育は年齢に合った教育を行うことで、子供の社会性を身につけ、自立した人間性を育てる教育法です。モンテッソーリ教育の理念は家庭でも取り入れることができますし、幼稚園や保育園で実践することも可能です。モンテッソーリ教育法に興味がある方は、まず見学会や説明会に参加し、モンテッソーリ教育を肌で感じてみてはいかがでしょうか。

参考
モンテッソーリ教育について | 公益財団法人 日本モンテッソーリ教育綜合研究所
モンテッソーリ教育ってどんなもの?保育園・幼稚園の特徴や教育内容をご紹介!|ベネッセ教育情報サイト
家でもできる「モンテッソーリ教育」のコツ | 東洋経済オンライン
モンテッソーリ 子の逸脱を引き起こす5つのケース |日経DUAL

この記事をかいた人

cocoiro編集部

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