受験は家族を巻き込む子供の勝負です。特に中学校受験は受験生本人が低年齢であるため、親のサポートが合否に与える影響が大きいと言われます。では、子供を私立中学校の合格へと導くために親ができるサポートとは具体的にどういうことなのでしょうか。当記事では、中学校受験を始める前から受験直前期までの時系列に沿って、親ができるサポートをご紹介します。
もくじ
中学校受験を始める前に!親子に求められる覚悟!
子供と将来について相談する
中学校受験進学塾に通い始めるのは一般的に新4年生、つまり小学校3年生の2月からです。小学校3年生というと、小学校では低学年として扱われており体力的にも精神的にもまだ幼い学年です。
しかし中学校受験の勉強が始まれば、一般の小学生の学習範囲を超えた難易度の高い問題を小学校5年生までにほぼ終了するスピードで学ばなければなりません。毎日大量の宿題をこなし、授業の予習・復習を行うのは当然ながら、さらに受験勉強についていけているかを確かめるために毎週の試験が行われ、塾内での偏差値や順位に追い込まれることになります。
そのため受験をする子供は多くの勉強時間を確保するために、放課後に遊ぶ時間は極端になくなってしまうため、今までよく遊んでいた友達と疎遠になる場合が多々あります。受験をしない子供と悩むことも違ってくるため話が合わなくなり、小学校で孤立することもあるのです。
さらに、受験生の兄弟姉妹も、本来いこいの場であるはずの家庭内で楽しく遊んで過ごすことは、入試が近づくにつれてはばかられるようになります。サポートする親も、期待と不安で極度ストレスを受け続けることになり、中には教育虐待に発展してしまう場合もあります。
つまり中学校受験をするということは、受験生だけではなく、その家族全員が3年間絶えずストレスにさらされ続けるということなのです。そのため「子供にとって勉強することは将来役に立つから」と親本位で中学校の受験勉強を始めた場合、子供が受験勉強につまずいた際に立ち直るのが難しく、家族関係が悪化してしまう可能性があります。また、受験生の兄弟姉妹も、中学校受験することに恐怖感を抱き、勉強自体を拒否してしまうことも考えられます。
このような家庭崩壊が起きないよう、中学校受験をすることのメリットとデメリットを家族で共有し、3年間の受験勉強を乗り切る覚悟を決めることが非常に大切です。
経済プランを立てる~受験期から高校生まで
中学校受験をして私立中学校に通う場合、中学受験勉強が本格化する小学4年生から私立高等学校卒業まで約1,023万~1,386万円かかります。
【小学4年生から私立高等学校3年生までの学費概数学費概算】
時期 | 公立小学校 | 私立小学校 |
受験勉強期 | 約249~352万円 | 約493~596万円 |
入試準備期 | 約2~約18万円 | |
私立中学校入学後 | 約431万円 | |
私立高等学校入学後 | 約341万円 | |
12年間の学費合計 | 約1,023~1,142万円 | 約1,267~1,386万円 |
費用については、こちらの記事もご覧ください。
兄弟姉妹がいる場合は、人数分だけ倍数の学費がかかることになります。そのため、中学校受験を始める前に家族のライフプランニングを立てて将来的に経済面で無理がないかどうかを確認しておくことが必要です。
進学塾?個別指導?勉強環境を整える
中学校受験勉強は学習範囲が広く、難易度が高い上に学習進度が早いため、一般的に進学塾に通う必要があります。進学塾は学習カリキュラムに一貫性があるため身につきやすいだけでなく、最新の受験情報にも強いため志望校選定の相談ができ、さらにプロ講師が受験生の精神的フォローにもたけているのが特長です。そのため、中学校受験をする場合は、進学塾に通うようにしましょう。
一度決めた進学塾は、よほどのことがない限り受験が終了する小学6年生の1月まで変更しないのがおすすめです。なぜなら、進学塾の学習カリキュラムは3年間を想定して組んでいるため、途中で塾を変更してしまうと学習範囲が抜け落ちてしまう場合があるからです。また慣れ親しんだ学習方法が変わると、子供は学習環境に慣れるまで余計なストレスを負うことになり、勉強に集中できなくなる場合があります。
そのため、進学塾選びをする場合は、子供の性格や親の教育方針、そして生活サイクル、経済環境などを総合的に加味して慎重に決めるようにしましょう。中学校受験の塾選びについては、下記参考に分かりやすく説明がなされていますので、ご覧になってください。
参考