大企業病を改善・予防する6つの対策
大企業病に陥いらない企業体質を築くためには、どのような対策を練れば良いのでしょうか。具体的な対策例とともに、大企業病を改善・予防する方法をご紹介します。
失敗を恐れず挑戦することを奨励する人事制度を取り入れる
経営環境は、時代とともに変化します。顧客ニーズだけではなく、働く社員の労働価値観も変化要因の一つで、その変化を先取りして企業利益を上げる事業プランや、それを実行する社員の人事制度の見直しが常に必要なのです。
そのため、現状に安定を求めず、常に問題意識を持ち、最善の方法を模索する働き方を推奨する対策を立てましょう。
【チャレンジできる人事風土を築くための具体的な対策例】
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参考
“チャレンジできる” 人事制度のすすめ 齋藤清一|株式会社人事賃金管理センター Ns日本病院人事開発研究所
形骸化した規則や業務をなくし、業務効率を向上させる
グローバル化が進む現代にあって、社内で情報が共有できなかったり、自由なコミュニケーションの場がないことで意思決定に時間がかかっていては、国際社会から取り残されることになってしまいます。
そこで、スピード感をもって業務を遂行するために、「今のやり方に問題ない」という固定観念を捨て、業務内容の効率化を推進する改善策を積極的に採用していきましょう。
【業務を効率化する具体的な対策例】
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参考
3.「めりはりのある働き方」の前提となる「仕事の進め方の効率化」 |内閣府
上層部の意識改革や人員刷新を行う
社員の意識を改革したい場合は、上層部の意識を変えるのが最も効果的です。なぜなら、上層部の意識を変えるということは、一般の社員に意識改革の本気度を示すことができるからです。
例えば、上層部が互いに管轄する部署への干渉を行わないという相互不可侵のもと経営を行うと、部下である社員も他部署と協力関係を築くことができません。また、上層部が現場の社員の状況を把握せずに忖度仕事を無駄に増やしていることに気づけていない場合も、業務の非効率を生んでしまいます。
しかし、上層部の意識を変える場合は、従来の権限や責任関係が大きく動くことになるため、全社をあげた改革を行わなければなりません。その一つとして、大企業病を改善する具体的な対策に反発する人たちを説得したり、刷新するのも一つの方法でしょう。
上層部から意識を変えていくという強い姿勢を、ほかの社員に示せるような思い切った対策を講じましょう。
【上層部の意識改革を行う具体的な対策例】
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参考
上司がムダを生む「働かせ方」の大間違い 忖度仕事に振り回される部下たち|PRESIDENT Online、P4
意識改革アプローチ選びと実現に向けた提案(2017.10.31)|グローバルリーダーシップ研究所beyond
職場コミュニケーションを活性化させる
職場のコミュニケーション不全は、個々の社員レベルで解決できる問題ではありません。コミュニケーションをとるということは、「コミュニケーションの場を作ること」なのです。
コミュニケーション不全を解消するコツは、社員同士が互いに共感を持って支え合うことと、社員個人が自分の発言に自信を持つことにあります。この2つは互いに共存している問題で、他者に共感を持たれることで自分に自信が持て、自分に自信を持つことで他者に共感を求める意見を発信することができるようになります。
そのため、社員が部署や職位順などのしがらみに囚われずに、自分の意見を自信を持って発表できる職場づくりを心がけましょう。
【コミュニケーションを活性化させる具体的な対策例】
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参考
コミュニケーション不全 解消のシナリオ・序章 個の自己信頼の欠如に、いかに対峙するか|リクルートワークス研究所,P32
社内コミュニケーションはなぜ重要か?メリットや取り組みシレイを紹介|ボーグル
企業の経営理念や行動指針を浸透させる
本来、経営理念とは事業を継続して発展させるための指針です。規則や業務マニュアルは、その経営理念に遵守するための手段なのです。そのため、経営理念を社員全員が徹底的に共有することによって、雑多な規則や業務マニュアルを少なくすることができます。すると、働き方についての縛りが減るため社員の自由度が増し、主体的に働くことができるようにもなります。
そこで、企業の経営理念や行動指針は、社員に分かりやすく明確に伝わるような対策をとりましょう。
【企業の経営理念や行動指針を浸透させる具体的な対策例】
など |
参考
カスタマーファーストの意思決定・行動を徹底する
企業が継続的に安定した業績を上げていくためには、顧客に選ばれ続ける多種多様な商品やサービスを提供することが必要です。そこで、「顧客を喜ばせる良いサービスを提供し続けるためにはどうしたらいいのか」というカスタマーファーストの理念を全社員で共有することが肝要です。
そのため、直属の上司という目先の目標を突破することに照準を当てた働き方を改善し、顧客について考え抜いた事業プランを実行に移せるような組織環境を整える対策をとりましょう。
【カスタマーファーストを実現する具体的な対策例】
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参考
お客様は神様?カスタマーファーストの実現に重要な3つのポイントと誤解しがちな注意点|TayoriBlog
まとめ
大企業病の特徴や原因から、大企業病を改善・予防する具体的な対策例までご紹介しました。大企業病は原因がはっきりしているわけではなく、企業ごとに異なる複数の原因が相俟って生じる現象です。そのため、大企業病の改善・予防策に正解はありません。
企業の体質、社員の特性、そして時代によって最適な打ち手はどんどん変化します。大切なのは、常に問題意識を持って最善の方法を模索する姿勢と言えるでしょう。
参考
社員のやる気やチャレンジ精神を奪う「大企業病」から脱出する方法は?|リクナビNEXTジャーナル
「事なかれ主義」とは?その心理や特徴、職場での改善方法を解説|TUNAG
中小企業でも起こりうる、大企業病が蔓延する5つの原因とその対処法|BOWGL
「大企業病?それ他責じゃん!」 元意識低い系社会人が教わった、組織を動かしミッションを実現するたった1つのコツ|FASTGROW
職場コミュニケーションを改善する方法とは? 社内施策のポイントや他社事例を解説|TUNAG