職務経歴書は手書きとパソコン作成どちらが高評価?採用担当者の本音 - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

職務経歴書は手書き?パソコン作成?それぞれの利点と欠点

NECパーソナルコンピュータ株式会社が、2017年2月に大学生・採用担当者を対象としてパソコンに関するアンケートを実施した結果、大学生のパソコン保有率は9割以上であるにもかからわず、パソコンスキルに自信のない学生が全体の7割もいたことが分かりました。

参考

若者=デジタルネイティブは本当?大学生の7割以上が、PCスキルに自信なし|LAVIE

スマートフォンやタブレットの普及とともに、キーボードを使ったパソコンスキルの低下が懸念される現代。職務経歴書をパソコン作成するのと、手書きするのとでは、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれのメリットとデメリットをご説明します。

パソコンで作成するメリット

職務経歴書をパソコンで作成するメリットはたくさんあります。そのため、職務経歴書を書くのを良い機会と捉えて、Word、Excel、PowerPointなどの基本的なパソコンスキルを磨くのはとてもおすすめです。

テンプレートを活用できるのできれいに仕上がる

職務経歴書には決まった形式がないので、自分のアピールポイントを多く書くことで就職活動を有利に進められる可能性があります。そのため、主張したいことが多くあるアピールポイントは大きく、あまり書くことのない項目は小さく枠取られている職務経歴書を選ぶと良いことになります。

Web上では、多くの就職経験者や就職支援のプロ業者の意見を反映して作成された、多種多様な職務経歴書のテンプレートが提供されています。パソコンで職務経歴書を作成する場合は、自分の魅力をアピールできるテンプレートを、プロの記載例を参考にしながら選ぶことができます。そのため、内容の充実した、見た目にも美しい職務経歴書に仕上げることができます。

作成・修正・更新が簡単にできる

職務経歴書は、一般的にA4サイズの用紙を2枚以上使います。そのため、書く文字量が多くなればなるほど、誤字脱字をするリスクが高まります。また、文章内容に違和感や重複がある場合は修正をしたり、採用担当者のニーズに応える内容が書けているかどうかを吟味してブラッシュアップする必要があります。

パソコンで職務経歴書を作成する場合、修正・更新作業の履歴を残すことなく何度でも行うことができますし、その工程も簡単です。

文字に統一感があり読みやすい

パソコンの文字は、初期設定すれば同じ書体の文字を均一な大きさで連続して書くことができます。また、文頭を左寄せにして書くと全体が揃って見えるため、採用担当者が読みやすくなります。

レイアウトの調整や表の挿入が簡単にできる

職務経歴書のデータは、レイアウトの調整が自由にできます。そのため、自分のアピールポイントは大きく、アピールポイントが少ない項目は小さく、自由自在に枠組みを変更することが可能です。無料テンプレートでもレイアウトの調整を変えられる仕様のものがありますので、より自分仕様にカスタマイズして作成できます。

また、職務経歴書に表を入れて独自のアピールをする場合も、他ソフトで作ったデータを貼り付けることができるので簡単です。

データをカスタマイズして他社への応募に再利用できる

複数の応募企業に職務経歴書を提出しなければならない場合、それぞれの企業独自の業務内容に合わせて記載内容を変えたり、応募企業ごとのニーズに合わせて自分のアピールポイントを書く必要があります。

このとき、パソコンで作った職務経歴書は一度作成すればデータを残すことできるため、内容のコピーが可能です。そのため、ほかの応募企業のニーズに合わせて簡単にカスタマイズすることができます。

メールでの送付が簡単にできる

近年、職務経歴書の提出は持参・郵送ではなく、メールで送信するよう指示する企業が増えています。パソコン作成した職務経歴書は、採用担当者が印刷・管理するのに便利な「Word」か「PDF」の形式で送信するのが良いでしょう。「Excel」は印刷設定が面倒で、採用担当者によっては負担に感じる方もいますのでおすすめしません。

Wordで作成した場合はそのままデータの送信ができますし、PDF化する場合も、プリンターを使わずに簡単操作でメール送信できます。

パソコンスキルがあることをアピールできる

パソコンで職務経歴書を作成できるということは、キーボードを使って文書を作成する基本的なパソコンスキルがあることを採用担当者にアピールできます。

業種によってはパソコンを全く使わない場合もありますが、近年は、企業規模にかかわらず多くの職場でパソコンを使った経営管理や業務連絡を行うため、キーボードを使って文書を作成するスキルを求められる可能性は高いでしょう。

パソコンで作成するデメリット

パソコンで職務経歴書を作成するメリットはたくさんありました。しかし、パソコンで作るからこそのデメリットもあります。パソコンで職務経歴書を作る場合に注意したいポイントでもありますので、よく理解しておきましょう。

データをカスタマイズする際に修正・更新漏れが発生する

一度作成した職務経歴書のデータをコピーして、ほかの応募企業用の職務経歴書にカスタマイズする際に、修正・更新漏れが発生しやすいというデメリットがあります。すると、応募企業とは関係のない内容が残ってしまい、採用担当者に良い印象を残せなくなるリスクが生じます。

誤った予測変換により誤字が発生する

パソコンには、入力途中で変換候補の語句を予測して表示する機能があります。予測変換は入力手順が減るため、パソコン作成の良い点でもありますが、間違った予測変換がなされたことに気づかず、誤字を入力してしまうことがあります。

文字を詰め込みすぎる

パソコンは文字の大きさを自在に変更することが可能なので、アピールする内容をたくさん書いてしまう場合があります。そうすると、いくら文字の統一感があるとはいえ、採用担当者が読みにくい職務経歴書になってしまいます。パソコン作成の場合は、適度な余白と改行を入れながら文章構成をするようにしましょう。

手書きするメリット

パソコンでの文書作成経験がなかったり、パソコンスキルに自信のない方は、職務経歴書を手書きしたいと考えるでしょう。時代の流れとして、パソコンで作成しなかったら就職に不利になるのではないかと悩まれる方もいらっしゃるかと思いますが、職務経歴書を手書きすることによるメリットもあります。

文字を通して人柄や熱意を伝えられる

「字は人を表す」と言うように、手書きの文字を見ると、書き手の人となりを推し量ることができます。そのため、手書きの文字が美しい場合は、例えば落ち着きがある、真面目、頭が良いなど、良い印象を残すことができます。

また、職務経歴書を手書きすることは時間と労力がとてもかかるため、採用担当者に「業務への本気度が高い」「入社への熱意がある」と受け取ってもらえる可能性があります。

文字の美しさをアピールできる

パソコン作業が主流の時代になりましたが、ビジネスシーンには書類への署名など、文字を手書きする機会はまだあります。そのため、文字が美しいことはアピールポイントの一つにもなります。

手書きするデメリット

魅力の一つにもなる手書きの文字。しかし、手書きで職務経歴書を作成するデメリットはたくさんあります。

一度書いたものを使い回せない

手書きの職務経歴書は、一度応募企業に提出したら同じものを使い回すことができません。コピーを手元に残して内容を確認することはできますが、別に職務経歴書を書く際には、氏名住所など、基本情報などもすべて最初から書き込まなければなりません。そのため、複数の企業に応募する場合は、かなりの時間と労力がかかってしまいます。

作成・修正に手間や時間がかかる

履歴書や職務経歴書はボールペンで書きますが、間違えた箇所に修正液や修正テープを使ってはいけません。そのため、誤字脱字を発見した場合、その職務経歴書は使えなくなり、最初から書き直すのが一般的です。

文章内容に違和感や重複があることに気づいても修正できませんし、作成後にブラッシュアップすることもできないので、一発で完成品を作らなければならないというプレッシャーがあります。

文字にばらつきがあり読みにくい

誰が見てもきれいな文字であれば良いのですが、そうでない場合は文字にばらつきがでてしまい採用担当者が読みにくくなってしまします。文字が読みづらいと、自由奔放、せっかち、仕事が雑といった悪印象を与えてしまう可能性が高くなってしまいます。

レイアウトの調整や表の挿入が難しい

手書きの文字は、パソコンの文字に比べてサイズが大きくなりがちなので、人によっては職務経歴書でアピールしたい情報量が少なくなってしまいます。職務経歴書には定型がないので、自分なりにレイアウトを調整するのが難しく、下書きが必要なので時間がかかります。

情報を視覚的に伝えるために表を挿入したい場合は、定規を使って見栄えよく完成させるのが難しいのもデメリットです。

メールで送りづらい

手書きの職務経歴書も、プリンターでPDF化して送信することはできます。しかし、PDF化ができるプリンターと、それを接続したパソコンが必要になります。そのため、パソコン作成に比べると手間がかかります。

「パソコンスキルがない」と疑われる

文字がきれいだという手書き作成独自のアピールポイントがない場合は、単に「パソコンでの文書作成経験がない」「パソコンスキルに自信がない」などと思われてしまう場合があります。