文学部は就職に不利じゃない!文学部が有利な業界や資格・コツを紹介 - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

文学部が就職に有利な業界とは?

過去の名残やイメージで就職に不利とされているものの、実際には多くの文学部卒業者が社会で活躍しています。また就職活動は多くの学生にとって初めての体験であり、できる限り有利な業界で内定を早くとっておきたい、という人もいるかもしれません。文学部が就職に有利な業界には、どのようなものがあるのでしょうか? 今回は実際の大学の進路実績を踏まえて、有利な業界を紐解いていきます。

進路実績の例として、慶應義塾大学、中央大学の2校の実績をご紹介していきます。2校の文学部の学生の2018年度進路実績は以下のようになっています。なお慶應義塾大学のデータは、3名以上が文学部から入社した上位26社です。

慶應義塾大学

順位 会社名 人数 ※( )内は女子の数
1 三菱UFJ銀行 13(13)
2 東京海上日動火災保険 10(8)
3 みずほ銀行 9(5)
4 慶應義塾 7(6)
4 三井住友海上火災保険 7(6)
4 富士通 7(4)
7 SMBC日興証券 6(4)
7 楽天 6(5)
7 三井住友銀行 6(5)
7 三井住友信託銀行 6(4)
7 全日本空輸 6(6)
7 第一生命保険 6(6)
7 東京都 6(5)
7 東日本電信電話 6(3)
7 日本放送協会 6(4)
16 KDDI 5(5)
16 エヌ・ティ・ティ・データ 5(5)
18 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ 4(4)
18 サントリーホールディングス 4(3)
18 ソフトバンク 4(3)
18 りそなホールディングス 4(3)
18 学校法人神戸学園 4(2)
18 三井不動産リアルティ 4(4)
18 日本航空 4(4)
18 日本生命保険相互会社 4(4)
18 博報堂 4(3)

■慶應義塾大学 2018年度 上位就職先企業(3名以上上位20社)|慶應義塾大学より筆者作成)

中央大学

(参照元:2018年度(2019年3月、2018年9月)卒業生 業種別就職状況|中央大学

以上の2校の進路実績をもとに、文学部が就職に有利と思われる業界をご紹介していきます。

金融・保険業界

文学部に有利な業界の1つ目は、金融・保険業界です。慶應義塾大学のデータでは、上位5社のうち4社が金融や保険業界となっています。また中央大学でも11.5%がこれらの業界へ進んでおり、文学部の就職実績のある業界と言えるでしょう。

慶應義塾大学の就職実績では、就職した学生のうち女子学生が何名であったのかを見ることができます。これらの業界は一般職としての採用枠も多く、女子学生から人気の業界であるとも言えるでしょう。慶應義塾大学の文学部では男女比が4対6と、女子学生のほうが多くなっています。このことから、特に文学部の女子学生は金融・保険業界において採用の実績が多く、有利な業界であると言えるでしょう。

参考

学部|慶應義塾

通信・情報サービス業界

2つ目は通信・情報サービス業界です。慶應義塾大学の進路実績にも、これらの業種に該当する企業がいくつか見られます。また中央大学では11.8%が通信系や情報サービスを提供している企業に就職しています。

これらの業界は職種が非常に多岐にわたっており、エンジニアなどの技術者、マーケティング担当、セールスからコールセンター担当など幅広い職種が展開されています。会社の規模や事業内容もさまざまです。そのため自分の興味のある分野や思考に合った会社を見つけやすい可能性があるでしょう。

教育業界

教育業界も、文学部の就職に有利な業界の1つとして挙げられます。慶應義塾大学のデータでは、第4位に慶應義塾、第18位に学校法人神戸学園がランクインしています。中央大学でも9.7%が教育・学習支援の業界に進んでいます。

仕事の内容によっては、文学が好きなことで培われた教養を生かせるものがあるかもしれません。専攻内容と結びつきやすいという点も、文学部が教育業界に進みやすい理由の1つと言えるでしょう。