世界各国で行われるインターン
ミネルバ大学は、世界各地でインターンを行っています。インターンの受け入れ先は多様で、アマゾン・ドット・コムやアップルといったハイテク企業、スタンフォード大学デザイン・スクールのような人気大学の修士コース、サンタフェ研究所のようなシンクタンク、ノバルティスのバイオ医薬研究所などがあります。日本の企業もミネルバ大学生のインターン受け入れを行っています。
また、2016年のサマー・インターンの受け入れ先からのフィードバックは、ミネルバ大学の1年生はほかの大学の3~4年生と比較して高いパフォーマンスだったという評価を90%も受けています。
参考
山本秀樹『世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ』ダイヤモンド社,位置No.1811(kindle)|ダイヤモンド社
授業料がアメリカの一流大学の約1/4
ミネルバ大学の年間授業料は1万3950ドル(約150万円)で日本の私立大学とほとんど同じです。米国のエリート大学に比べると約1/3~1/4の学費です。これは、巨大なキャンパスや図書館、ジムなどの施設を持たないミネルバ大学だからこそ実現できることです。
また、ミネルバ大学は「学び」に直結する投資のみに注力しており、そうでないことへの費用は除外しています。言い換えると、ミネルバ大学は「適切な学費」を設定しているといえるのかもしれません。
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学生の75%は留学生
アメリカのエリート大学は、多様性があるといわれていますが留学生の比率は約10~15%です。一方でミネルバ大学は、留学生が75%を占めています。ミネルバ大学の創設者であるベン・ネルソン氏は、ミネルバ大学の学生が「多様性」に関して持つ覚悟として次のようにコメントしています。
「ミネルバ大学は、他のエリート大学と同様、“万人向けの大学”ではない。自分たちがマイノリティだという環境で学ぶことができるのか、世界を旅しながらハードなカリキュラムをこなしていく覚悟が自分にあるか、こういった問いに真摯に向き合うことが求められる。」
(引用元:山本秀樹『世界のエリートが今一番入りたい大学ミネルバ』ダイヤモンド社,位置No.1668(kindle))
ミネルバ大学が、学生も学生生活も多様であることがよく分かります。
20名以下の少人数制クラス
ミネルバ大学では、12~20人以下のセミナー形式が最も議論を活性化するという考えから、少人数制のクラスを採用しています。少人数制のクラスで授業を行うことで、学生には発言をするチャンスが多く与えられます。その結果、授業に能動的に参加することができ、繰り返し思考のフレームワークを試すチャンスが生まれるのです。
ミネルバ大学のカリキュラムや教授法を設計したコスリン教授は心理学・脳科学・認知科学のスペシャリストで、人が最も効率よく学習できる条件が3つあると主張しています。
- 脳を通常より負荷をかけた状態で稼働させる
- 繰り返し練習が行える環境で学ぶ
- 能動的に授業に参加できる状態
少人数制のクラスは先述の「アクティブ・ラーニング・フォーラム」を使うことで、効果的な学びが実現できているのです。