キャンパスがない大学!世界のエリートが注目するミネルバ大学とは? - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

ミネルバ大学をご存知でしょうか? 2014年に開校された新しい大学にもかかわらず、入試合格率わずか2%程度の世界最高峰の大学です。ハーバード大学やスタンフォード大学レベルの学生が進学を希望し、グローバル企業がミネルバ大学の学部生をインターンで受け入れています。

今回の記事では、ミネルバ大学を理解するために6つの特徴をご紹介します。また、ミネルバ大学に入学する方法や日本人でミネルバ大学に在籍している方のブログやインタビューをご紹介します。

ミネルバ大学の6つの特徴

ミネルバ大学は、これまでの米国のエリート大学とは異なったスタイルで学びを提供している大学です。ここでは、6つの特徴からミネルバ大学の魅力に迫っていきます。

脳科学に基づいたオンラインのアクティブラーニング

ミネルバ大学では、すべての授業を完全なアクティブラーニングで行っています。アクティブラーニングとは、教師が一方的に学生に知識の伝達をするのではなく、学生が主体的になって学ぶことです。

すべての学生にとって、授業中の最低でも75%はグループワークや議論に参加する時間とされています。つまり、90分の授業であれば教授が話す時間は、10分と定められています。学生には、授業で十分な議論ができるように、授業前のセミナーで基礎知識とコンセプトを予習しておくことが求められているのです。

また、ミネルバ大学はすべての授業をオンラインで行っています。オンラインでは、学生の様子が分からないと考える方もいるかもしれませんが、「アクティブ・ラーニング・フォーラム」というシステムを採用することで、従来型の授業ではできないことが可能です。

アクティブ・ラーニング・フォーラムは、オンライン授業のメリットを最大限生かすように設計されたシステムです。アクティブ・ラーニング・フォーラムを使うと、授業で下記のようなメリットが生まれます。

  1. 授業に参加できるのは、事前課題を提出した学生だけなので、ディスカッションをするモチベーションが高い
  2. 授業に参加している全員の顔が1つの画面で見られる(授業は常に20人の少人数制のため)
  3. 授業が始まると選択型の質問が画面に出てきて、数秒以内にすべての学生が投票し、自分の立場を表明する(投票結果はリアルタイムで画面に共有される)
  4. 一部の学生がディベートしている際に、自分と同意見のコメントにはSNSの「いいね!」のような意思表示をする機能を使って議論に参加できる
  5. 画面を分割してグループワークをすることができる
  6. 教師がすべての学生の集中度合いや進捗状況を一瞬にして把握できる
  7. 授業を録画できるため、学生の得意・不得意や癖が把握でき、フィードバックも適切にできる

4年間で7都市を回る全寮制生活

ミネルバ大学は、学部生の4年間に7つの都市で寮生活を行います。これは、都市全体がキャンパスであるという理念に基づいています。4年間で回る都市は下記のとおりです。

  • 1年目:サンフランシスコ(アメリカ)
  • 2年目:ソウル(韓国)、ハイデラバード(インド)
  • 3年目:ベルリン(ドイツ)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)
  • 4年目:ロンドン(イギリス)、台北(台湾)

実際にさまざまな都市に住んでみることで、旅行や文献では知ることができない価値ある経験をすることが可能になります。

また、ミネルバ大学の寮は質素で、米国のエリート大学のようにスポーツ施設があったり、カフェテリアがあったりすることはありません。運動をしたくなれば、街に出かけて運動できる場所を探し、カフェに行きたければ街のカフェに行けばいいのです。そうすることで、本当の異文化を体験することができます。