中卒からなれる公務員を徹底解説!高卒の学力を身につける方法も! - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

学歴が重視されることが多いイメージを持たれがちな公務員ですが、中卒者でもなれる公務員の職種はいくつもあります。高校程度の学力は必要ですが、中学までの土台があれば習熟度を高めていくのは難しいことではありません。今回の記事では、中卒からなれる公務員の職種と試験内容、高卒程度の学力をつける方法を3つご紹介します! 公務員を志望している方の参考になれば幸いです。

中卒からなれる公務員の職種

さっそく、中卒からなれる公務員の職種を大きく4つに分けてご紹介します。自衛隊や公安職の警察官・消防官、市町村役所で働く事務系の職種、国家公務員など、意外と知られていませんが、幅広い職種があります。

自衛官

自衛官は、国の平和と安全を守る責任ある仕事です。そんな自衛官を養成する学校が、陸上自衛隊高等工科学校です。応募資格は、中卒(見込みも含む)の17歳未満の男子。一般的な高等学校と同じ教育を受け、専門教育や防衛基礎学、各種訓練を受けます。生徒課程を修了すると、防衛大学校学生、航空学生への受験が可能になります。

また、在学中は特別職国家公務員として月額10万2,500円の手当を受けることができます。生活は全員駐屯地で、宿舎は無料で利用できます。さらに、食事・被服類・寝具は支給、または貸与されます。福利厚生や期末手当も年に2回あり、若いうちから自立できるキャリアです。

参考
15歳からの国家公務員|自衛官募集

国家公務員の一般職試験

国家公務員の一般職試験(高卒者試験)は、中卒で受けることができるものです。ただ、中学を卒業してから2年経過していないことが条件です。

職種は多様で、行政の分野だけでも「事務」「技術」「農業土木」「林業」などがあります。「事務」は、地方にある国の出先機関で事務作業をするもの。「技術」は、税関システムの運営や地方運輸局での自動車の整備、鉄道の監督、河川・道路・公園の整備などに携わります。「農業土木」は、農村整備が主な仕事。そして「林業」は森林整備に携わります。

参考
国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)|人事院

地方公務員の事務系・技術系

地方公務員は、市役所で働く人や公園を整備している人など、身近なところで出会える存在です。地方初級という試験が高卒程度の試験となり、中卒者も受験可能です。ただし、年度の4月1日時点で17~20歳という年齢制限があります。

事務職は、市役所の窓口で行政事務を行ったり、高齢者介護のためのケースワーカーを務めたり、ごみ処理・リサイクルに関わったりします。また、技術職では公園や河川、海岸などの公営施設の建設や管理を行います。他にも上下水道の維持管理や農業技術の改良などの仕事があります。

参考
3類採用試験|東京都職員採用

警察官・消防官

公安職に当たる警察官と消防官は、18歳以上で高卒者(見込者)が受験の条件になります。厳密には中卒では受験はできませんが、高卒程度の学力があると認定されれば、高卒者と同様に扱われて受験することが可能です。こちらについては後で説明します。また、公安職は一般的な公務員よりも約12%俸給が高いです。

警察官は、交番勤務や地域のパトロール、刑事事件や民事事件の捜査活動など、市民の安全を守るためにさまざまな部署で仕事があります。消防官は、消防学校を経て市町村の消防署に配属され、火災の消火や救急活動、救助活動、防災・予防活動を行います。

参考
警察官・消防官[高卒・短大卒]2019年度|実務教育出版社