警察大学校は寮付きの幹部教育機関。入学するには?学ぶ内容は?

自衛隊の幹部候補育成機関が防衛大学校であるように、警察にも警察大学校がある、という話を聞いたことがあるでしょうか。名称からは高校卒業後に入学できそうな気もしますが、警察大学校はほかの大学校とは少々異なる教育機関です。警察大学校とはどのような学校で、誰がどんなことを学ぶのか解説します。

警察大学校とは?

まずは警察大学校の概要について説明します。警察大学校は東京都にあり、全国で一つだけの学校です。

警察の幹部職員専門の教育機関で寮付き

警察大学校では、所属長任用予定者、警部昇任者(昇任予定者を含む。)、 課長補佐昇任者(昇任予定者を含む。)、 国家公務員採用試験により警部補の階級で新たに採用された警察官その他の幹部警察官等に対して、それぞれの分野において必要な知識、技能などの実務能力及び指導・管理能力を修得させるための高度な教養を行っています。

(引用元:組織・教養課程|警察大学校Webサイト

上記は、警察大学校のウェブサイト上にある内容です。こちらを読めば分かるように、警察大学校はある一定の階級に昇進した、もしくは昇進する予定のある警察職員に向けて研修を行う施設です。そのため、巡査などのいわゆる「ヒラ」の警察官が入学することはありません。

警察大学校は東京都府中市に所在します。全国の警察職員がここに来て研修を受けるという性質の学校であるため、寮が併設されています。警察大学校に在学中はこの寮で生活するというのが一般的なようです。コンビニや食堂、居酒屋などのテナントも入っていて、生活するには不便のない環境です。

いわゆる「省庁大学校」の一つ

各省庁が設置する大学校のことを「省庁大学校」と呼びます。防衛大学校をはじめ、気象大学校や水産大学校など複数の省庁大学校が存在します。

警察大学校もこの省庁大学校の一つです。しかし、卒業すれば大学卒業と同等と認められる防衛大学校等とは異なり、警察大学校では学位を取得することはできません。

第二十七条 警察庁に、警察大学校を附置する。

2 警察大学校は、警察職員に対し、上級の幹部として必要な教育訓練を行い、警察に関する学術の研修をつかさどる。

3 警察大学校に、校長を置く。

4 警察大学校の位置及び内部組織は、内閣府令で定める。

(引用元:警察法 | 電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ

警察大学校の設置は「警察法」第二十七条によって定められています。条文を読むと分かるように、幹部職員の中でも特に上級幹部のための研修施設です。

警察学校との違い

警察の採用試験に合格すると「警察学校」という施設で研修を受ける、という話を聞いたことはないでしょうか。混同しやすい名称ですが、警察大学校と警察学校は別の組織です。

警察学校は各都道府県警察(東京都は警視庁)が設置し、県警で採用した新人警察官の研修を行います。一方、警察大学校はどの県警かは関係なく、全国の幹部職員の研修を行います。国家公務員試験を受けて警察庁に入庁した職員も警察大学校で研修を受けます。

参考
警察学校(概要・カリキュラム)  | 茨城県警察