教育困難大学が抱える課題
教育困難大学における課題点は多数ありますが、その中で学校側が抱えている課題は次の2つです。
学生の現状に合わせた、緩い単位の認定
一般的に大学で教鞭をとる先生は、なんらかの専門知識を持っているものです。自分の得意分野を「学生に教えたい! 伝えたい!」という思いを抱いても、学生からしてみれば難しいことでしょう。先生たちも、泣く泣く学生の歩調に合わせた授業を展開しなくてはならないのが現状です。ほかにも、学生の試験やレポートが低い点数で、本来なら単位が取れなくなるレベルでも認定しなくてはならないことがあります。
もし大学の先生が学生に単位を認定しないと、学生が休学や退学をする可能性があり、そうなると大学の運営資金は下がる一方です。このように、教育困難大学で教鞭をとる先生は、熱意とは裏腹に辛抱することが多いというのが課題になっています。
授業が成り立たない
大学で「授業が成り立たない」という事態は、信じられないことかもしれません。しかしながら、実際に一部の教育困難大学では、学生が授業とは全く違うことをしているケースがあります。まるで学級崩壊した小学校や中学校を見ているようだという声も挙がっています。
このような現状を回避するには、やはり早い段階から、大人が子供に「授業を真剣に受ける」「勉強と遊びのメリハリをつける」という習慣を持たせてあげるべきでしょう。
まとめ
教育困難大学とは、偏差値が40に届かず、定員割れもよくあり、入りやすい大学のことを指します。教育困難大学には、授業に真剣に打ち込んでいる学生もいるものの、中には別の大学を志す学生や、小学生のように騒ぐ学生、意欲が見られない学生などがいるのも特徴です。
少子化にもかかわらず大学数が増えているという今日の時代背景が、教育困難大学を生んだ理由とも言われています。
何かと課題が多い教育困難大学ですが、そのような良くないイメージを脱却するためには、大人が早い段階から、子供に授業とそれ以外の線引きをさせる習慣を持たせることが先決です。加えて、どの大学も質の高い、実用的な授業を展開させるには、子供たちの基礎学力を確立させる環境作りが大切と言えるでしょう。
参考
「教育困難大学」に来る学生の残念な志望動機|東洋経済オンライン
「教育困難大学」のあまりにもひどい授業風景|東洋経済オンライン
格差社会の中での高校教育の役割 複数の「教育困難校」事例から|日本教育学会
「教育困難大学」がPR活動に躍起になる事情|東洋経済オンライン
「教育困難大学」で大暴れする不良学生の実態|東洋経済オンライン
「高等教育無償化」が招く最大の弊害は何か|東洋経済オンライン
「教育困難大学」の教員が悩む単位認定の現実|東洋経済オンライン