試験対策の方法
日本語教育能力検定試験の概要が分かったところで、どのように試験対策をしたらいいのかをご紹介します。試験対策は、独学でやるにしても講座に通学するにしても、過去問対策にはじまり過去問対策に終わると言っても過言ではないでしょう。
過去問対策
出題範囲を確認しても分かる通り、試験内容は多岐にわたります。過去問の例は、公益財団法人日本国際教育支援協会のホームページから確認することができます。問題には、コミュニケーションの具体的な知識、発音を指摘するときの優先度などがあります。
過去問は凡人社から出版されており、1,400円(税別)で購入可能です。毎年過去問が販売されていますので、最低でも直近の3年分を購入することをおすすめします。
過去問を2周、3周と繰り返し解くことで、自然と専門的な言葉の知識も付きますし、問題の傾向もつかめてきます。過去問を繰り返し勉強することで、飛躍的に点数の上昇が見込めるでしょう。
参考
平成28年度日本語教育能力検定試験 試験Ⅰ問題冊子(抜粋)|公益財団法人日本国際教育支援協会
通信講座で対策
420時間の養成講座に通うお金と時間の余裕が無くても、通信講座なら限られた時間と比較的少ない費用で試験対策をすることができます。独学との大きな違いは、試験の中には記述問題もあり、試験について詳しい先生がいることです。また、共に学ぶ仲間がいることで、モチベーションも保つことができます。
ユーキャン
通信学習大手のユーキャンでは、59,000円で添削回数9回とコストパフォーマンスの高さが1番良いです。テキストは3冊で少ないながらも、過去問を徹底分析しており、過去問に対応した内容になっています。
参考
アルク
テキストが24冊もある充実した教材がおすすめのアルクでは、合格率57.4%を誇っています。これれは、一般の合格率の2倍以上で、試験対策が良くされていることがわかります。価格は101,520円とユーキャンに比べると割高ですが、それでも養成講座に通うコストの1/6程度です。
参考
ヒューマンアカデミー
ヒューマンアカデミーの講座は、DVDが19巻あり、名物講師の授業を何度でも繰り返して聞くことができるのが特徴です。DVDがメイン教材になるので、価格は132,000円とユーキャンやアルクよりも高いですが、視覚教材で学びたい方にはぴったりです。
参考
日本語教育能力検定試験【完全合格】講座|ヒューマンアカデミー
アークアカデミー
WEBによる日本語教師養成のパイオニアなのが、アークアカデミーです。420本の動画講座をWEBで受けることができます。インターネットがつながれば、いつでも見れるのが嬉しいです。料金は、151,200円とここまでのご紹介した3社よりも割高ですが、利便性を考えると納得できる価格です。
参考
日本語教師になる方法
日本語教師といっても幅広く、大学で専門的に日本語を教える方もいらっしゃいますし、海外生活をする中で、近所の外国人に日本語を教える方もいらっしゃいます。そこで、ここでは、生活するための収入を得ることができる日本語教師になるための方法をご紹介します。
日本語教師になるには、専門性が必要です。日本語が母国語であれば誰でもなれるわけではないのです。一般的な日本語教師の求人へ募集するためには、下記の3つの条件の内のいずれかをクリアしている必要があることが多いです。
- 大学・大学院で日本語教育を専攻または副専攻
- 日本語教育能力検定試験合格
- 日本語教育養成研修420時間受講
今回ご紹介している日本語教育能力検定試験に合格することは、日本語教師になるための登竜門と言うことができます。ただし、検定試験に合格しても教材準備や指導案作成、実習などの実践的な場面を経験することがないため、養成講座に通うことで、日本語教師になった後の仕事はスムーズになる可能性が高いです。
日本語教師になった後
日本語教師になった後は、どのような選択肢があるのでしょうか? 外国人労働者の積極的な受け入れにより、国内外での日本語教師の需要は緩やかに増加傾向になります。また、インターネットが普及した今日なら、場所を問わずにオンラインで働くことも可能です。ここでは、3つの働き方の選択肢をご紹介します。
国内で働く場合
多くの日本語教師は、国内の日本語学校でキャリアをスタートさせます。日本に住んでいる外国人の方が相手なので、日本語の必要性がかなり高いです。そのため、学習意欲が高く、日本語のこと以外に、日本の文化や生活の悩み相談をされることもあるでしょう。
海外で働く場合
海外で働く場合は、居住している国や地域によって特徴が異なります。日本に近いベトナムやインドネシア、フィリピンなどのアジア圏であれば、日本への就労を目指して高いモチベーションで学んでいる方が多いですし、日本語教師の需要もあります。
しかし、欧米や中東、アフリカなどの国や地域だと、日本語の必要性が低く、日本食や日本の歴史、アニメなどの文化を入口に日本に興味を持った方が多くを占めています。そのため、日本語教師の需要は低いでしょう。
オンラインで働く場合
オンラインで働く場合は、ホームページを作って予約、支払いの方法を整えることで世界中どこからでも生徒を集めることができますし、インターネット環境があれば仕事をすることができます。YouTubeなどを活用して、教材をコンテンツ化してしまえば、1人でも多くの人に日本語を教えることができます。
まとめ
日本語教育能力検定試験は、日本語を教えたいと思っている人にとってのパスポートのようなものです。検定試験に合格したら、何がしたいかという目標を作って取り組むと、高いモチベーションを維持することができます。2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催地として日本は世界から注目されます。この機会に、日本語教育能力検定試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
参考
日本語教育能力検定試験ホーム|公益財団法人日本国際教育支援協会
日本語教育能力検定試験|ウィキペディア
誰だって合格できる?!日本語教育能力検定試験|ニューヨークアカデミー
日本語教育能力検定試験に合格できる通信講座はある?|日本語教育能力検定試験通信講座
日本語教育能力検定試験の難易度・合格率|Carrer Garden
検定申込から合格・不合格まで:日本語教育能力検定試験|jegs
日本語教育能力検定試験 応募者・全科目受験者・合格者数 推移|公益財団法人日本国際教育支援協会
平成30年度日本語教育能力検定試験 全科目受験者 職業別数・比率|公益財団法人日本国際教育支援協会
日本語教師養成講座|ユーキャン
NAFL日本語教師養成プログラム|アルク
日本語教育能力検定試験【完全合格】講座|ヒューマンアカデミー
日本語教師WEB講座|アークアカデミー