SPの魅力・やりがい

自らの命を落とす危険性すらあるSPという職業ですが、その魅力はどのようなところにあるのでしょうか。ここでは、SPとして働く先輩の声をもとに魅力とやりがいを探ってみました。
外交の一翼を担っているという自負
SPのやりがいの1つは何といっても、外交の一翼を担っているという自負が持てることでしょう。国際的に重要な物事や人に関わり、その一端を自分が担うことによって成功へ導くことができるというのは大きなやりがいにつながります。
外交の舞台において、警護活動の万全を期すことで国家外交の一翼を担うことができるのが大きなやりがいです。世界中のメディアからの注目も集まることから、東京の安全・安心をアピールする最前線で活躍できるのもSPの魅力といえます。
(引用元:警備警察・先輩の声・平成31年|警視庁)
大切な人を守り抜いたという充実感
要人の警護が重要任務であるSPの仕事は、「大切な人を守り抜いた」という達成感を得られることが大きな魅力、やりがいの1つです。
要人に何かが起こってしまった場合には、国際問題にも発展する可能性があります。SPはその要人を自分が守り抜くことによって、国際的な関係をも守ることができる仕事、ともいえるのではないでしょうか。
国内に滞在中の外国要人の身に何かがあれば、国際問題に発展しかねません。絶対に何も起こさせない。それが私たちSPの使命であり、全課員がその仕事に誇りを持っています。
(引用元:警備警察・先輩の声・平成31年|警視庁)
SPになるためのルート
SPは警視庁の警察官ということは分かっていても、SPにはどうすれば、どのようなルートでなることができるのでしょうか。ここでは、SPになるためのルートについて解説します。
SPは警視庁の警察官
先述しましたが、SPは警視庁の警察官です。警察組織のなかでも特に、日本国内の治安維持のための任務を負っているのが警備警察であり、SPはその警備警察に属しています。
警視庁の警察官は地方公務員ですので、SPになりたいと思っている人はまずは警視庁の警察官採用試験の合格を目指しましょう。
それでは、SPになるための具体的なルートについて見ていきます。
I類(大学卒業程度)
警視庁の警察官採用試験は、年に数回受験することが可能です。試験区分にはI類とIII類があり、I類は大学卒業程度の学力が必要とされます。
詳しくは、I類の受験資格は35歳未満で、大学を卒業または卒業見込みの人、または、21歳以上35歳未満で大学卒業程度の学力を有する人、と規定されています。
III類(高校卒業程度)
III類は、高校卒業程度の学力を有する人が対象です。35歳未満で高校を卒業または卒業見込みの人、もしくは17歳以上35歳未満で高校卒業程度の学力を有する人、とされています。
I類、III類共に、合格後は警視庁警察官採用候補者名簿に登録されて、それぞれ指定の期間、警察学校での研修を受講します。研修を終え警察学校を卒業すると、警視庁の警察官として登録され、それぞれの配属先で任務が開始されます。
就職後SPになるための条件
警視庁のSPになるためには、警察官になった上で、SPとして任命されなければその仕事をすることができません。警察官としてキャリアを積みながら、SPとしての適性を認められ、上司からの推薦を受ける必要があります。
推薦を受けた後はSP候補生として専門の教育を受けますが、ここでもほかのSP候補生との厳しい競争を勝ち抜いた優秀な人だけが、SPの任を受けることができます。
また、SPになるためには身長173cm以上、剣道または柔道3段以上、拳銃射撃上級、英会話など数多くの条件があり、これらの厳しい条件をクリアできる一握りの人だけがSPになることが可能です。
先輩たちの試験対策
警察官になるためには、まずは警察官採用試験に合格することが必須です。警察官採用試験に合格するための試験対策は、どのようにしたら良いのでしょうか。
警察官採用試験に合格した先輩の試験対策法として、公務員対策講座の受講などが有効だったとの声があります。具体的な試験問題や勉強方法を知りたい人は受講を検討してみましょう。
また、1次試験のための勉強開始時期については、少なくとも3ヶ月前、たいていは半年から1年間かけてじっくり対策をする人が多いようです。その勉強内容は、市販されている警察官採用試験問題集や、過去問題を解く、参考書を読むなど。一般教養と専門分野両方の対策を行うのが良いでしょう。