勉強漬けの生活から得られるもの
やったら出来る自信
私は浪人するまで、自分自身を「勉強はできない人」とずっととらえていました。先に述べたように、実際に浪人スタートの偏差値は「42」でした。ですが、最終的な全国模試の偏差値は72まで跳ね上げることが出来ました。浪人する前は想像もしていなかった数字ですが、常日頃誰よりも頭を使って、誰よりも勉強するということを心がけてやっていました。その努力が挫折を乗り越えて結果として出たときに、自信がつき、自己肯定感が強くなりました。この自信は進学後の今でも、勉強のモチベーションの根底にあると感じています。
浪人友達、元ライバル
予備校には大体浪人のレベル別クラスがあります。さらに、僕の行っていたクラスでは、模試結果の上位者がランキングで掲示されるシステムがとられていました。レベル別なので、頭のいい人たちからしてみれば、どんぐりの背比べかもしれませんが、そのランキングで僕とよく競っていた子は、僕と同じように偏差値を最終的に大きく引き上げた子の一人です。お互いが相手に負けじと競って、「最低でもあいつよりは勉強する」と思っていました。その感情が当時の僕に勉強をさせたものの一つです。ライバルのおかげで勉強できたといっても過言ではありません。さらに浪人の時に友達になった子は、今でもつながりの深い子が多い印象です。お互い弱みを見て、頑張ってきた濃い一年だからこそ深い関係になるのでしょう。
まとめ
浪人に関して話してきましたが、浪人で「成功」するとはどういうことなのでしょう。偏差値をあげることなのか、第一志望に受かることなのか。結果だけを言えば、第一志望に受かるに越したことはありません。ですが、第一志望に落ちてしまった浪人生はすべて失敗なのでしょうか。実際私は、第一志望に落ちていますが、「浪人は成功」と思っています。個人的な見解ですが、浪人した本人が、最後の合格発表が終わったあと、大学に入ったあと、そして将来、「浪人してよかった」と心から言えれば、その浪人は成功だと思います。浪人には大きな責任と覚悟と苦しさに耐える根性が必要ですが、たまにふと、あの時の生活に戻りたくなります。