ケースワーカーの仕事内容
ケースワーカーは、市民や病気の方などから相談を受け、良い方向に導くために仕事をします。市民の生活に関わることすべてが相談内容になるので、その仕事内容は多岐にわたります。ここでは、少し分かりやすくして「生活保護」「介護」「不登校」の3つに分けて仕事内容をご紹介します。
生活保護に関する相談
生活保護に関する相談は、若年層から高齢者まで幅広い層にあります。生活保護は、所得が低く生活を送ることが困難な人に支給されるもの。生活保護受給者の中には、ギャンブル依存症やアルコール依存症、精神障害者などさまざまな背景を持つ人がいます。
また、「自転車が壊れて移動手段がないからどうしたらいいのか?」や「近隣住民とトラブルになっている」という相談もあります。これらの相談に乗って、相談者が自立できるように促していくのがケースワーカーの役割の一つです。
高齢者や病気の人の介護に関する相談
内閣府の発表によると、2018年10月時点の高齢化率は、28.1%になっています。約50年前の1970年には約7%であった高齢化率は年々高くなり、ピークを迎える2065年ころには高齢化率は38.4%になると推測されています。
そんな高齢化社会の日本では、高齢者が単身で生活しており、介護や人の助けが必要なケースが多くあります。また、病気の人の介護に関する家族の相談もケースワーカーのところに多く寄せられます。
また、高齢で単身で生活している方が生活できているか家庭訪問をするのもケースワーカーの仕事の一つです。
参考
不登校に関する相談
2017年度の小中学校の不登校児童生徒数は14万4,031人いました。全体に占める不登校児童生徒の割合は1.5%。不登校の課題は、学校だけで対応するのは難しく、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーと連携して解決へ取り組んでいます。
社会福祉事務所も、不登校への取り組みを進める機関の一つで、社会福祉士の資格を持っているケースワーカーはその中心的存在です。不登校の原因はさまざまですが、原因の中に児童生徒の置かれた環境を改善する必要がある場合があります。
これは、ケースワーカーだけでは解決できませんが、学校やスクールソーシャルワーカー、家庭とチームになって解決策を考えていく必要があります。
参考
平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について|文部科学省,P3