主要な奨学金制度
では、ここで、主要な奨学金制度について見ていきましょう。
日本学生支援機構
日本学生支援機構(JASSO)とは国の独立行政法人で日本を代表する奨学金制度です。基本的には貸与型の奨学金ですが、2017年度から給付型の奨学金制度を始めたことで話題になりました。
無利息タイプの1種と利子が必要な2種がありますが、どちらも高校や大学を通じて申し込みが可能です。日本学生機構の奨学金では、審査状況などに応じて30,000円/月〜120,000円/月の奨学金が給付されます。
地方自治体が行う奨学金制度
都道府県や市町村単位での奨学金も存在します。そのほとんどが、奨学生や両親が受給を受ける自治体に居住していることが条件になります。進学先が自治体に所属していることなどの条件もあるかもしれません。
申し込み方法は自治体によって異なり、大学を通じなければいけない場合や、自治体の窓口で申請するケースがあります。無利息の貸与型のケースが多く、日本学生支援機構との併用ができない場合が多いかもしれません。
大学独自の奨学金制度
大学独自の奨学金制度もあります。ほとんどのケースで成績が優秀であることや、スポーツや文化で優秀な成績を収めていることが条件です。私立大学では独自の奨学金制度を設けているケースが多いでしょう。
給付型の奨学金制度が多いことも魅力の1つです。そして経済的な条件が必要にならないケースもあるため、収入が多い場合でも受けることができます。入学前から申請のできる予約型の奨学金制度も増加傾向にあります。
民間団体・その他の奨学金制度
民間団体やその他の奨学金制度も見逃せません。多くの財団法人が給付型や無利息型の奨学金制度を採用しています。中でも、あしなが育英会の奨学金制度は、親を亡くした子供や、親が重度の障害で働けない場合の奨学金制度を採用しているなど、特定のケースに対応した奨学金制度となっています。
日本教育文化財団の育英奨学金制度も魅力的です。育英奨学金とは成績優秀で品行方正であることを条件に、毎月約2万円の支給と、他の奨学金制度と併用しながら奨学金を受けることができます。毎年、10名の狭き枠が用意されています。
選ぶ際の注意点
奨学金がもらえるからといって、無計画に申し込むものではありません。あくまでも奨学金はほとんどのケースで借金です。そのため、計画性が大事なことを忘れないでください。その他の注意点を見ていきましょう。
返済方法を確認する
最初に返済方法のチェックをしておきましょう。奨学金を返済するのは子供の役割です。日本学生支援機構の奨学金なら長ければ20年に渡り返済しなければいけません。申し込みたい奨学金の返済方法を確認しておきましょう。
奨学金とは、種類によって返済方式が変わりますが、所得に応じた変動式と固定式の返済方法があります。毎月指定の銀行口座から引き落としで返済していくことになります。
利息について確認する
利息型の奨学金ならどの程度の利息が付くのかも確認しましょう。場合によっては銀行などの教育ローンの方が返済しやすい可能性もあります。ほとんどの奨学金の利息は3%以下ですが、もし長期での返済になる場合は、低い利率の奨学金を選ぶことも大切なポイントです。。
複数の奨学金を比べてみる
奨学金の種類はたくさんあります。複数の奨学金の金額を比較し、返済しやすいものや無利息型や給付型の奨学金が受給できないかを確認しておきましょう。併用できる奨学金も存在しますが、たくさん受けることで、返済額も多くなってしまいますので、注意が必要です。
奨学金でカバーできる対象を確認する
奨学金でカバーできる対象を確認しておくことも忘れないでください。奨学金とは、授業料や入学金だけにしか利用できないケースもあります。進学し、1人暮らしをするならそれなりに生活費も必要になるでしょう。
新聞奨学生では、給与やボーナスも出るため、生活費もまかなえる特徴があります。
子供に合った奨学金で進学を諦めないで!
いかがでしたか? 奨学金にはたくさんの種類があります。忘れてはいけないことは奨学金は一時的に学ぶ費用を国や自治体などから借りているということ。奨学金を受けて、あとで返済義務を負うのは奨学生自身です。将来についてよく考え、子供や保護者の間でしっかり話し合うようにしましょう。無理のない奨学金を選び、学業に専念できる環境づくりを心がけましょう。