奨学金の種類
奨学金には実にたくさんの種類が存在しています。代表的な奨学金制度は「日本学生支援機構奨学金(JASSO)」です。日本学生支援機構の中にもいくつか種類があります。
他にも、大学独自の奨学金や地方自治体の奨学金、民間団体の奨学金、新聞奨学金など実はさまざまな奨学金制度があります。それぞれ条件や審査基準が違いますので、1つの奨学金の審査がダメでも他の奨学金制度が受けられるかもしれません。
貸与型の奨学金
日本学生支援機構の奨学金制度はいわゆる貸与型です。貸与奨学金とは、進学の際に受けた奨学金を将来的に返さなければいけません。日本学生支援機構の奨学金の中でも第1種奨学金は、無利息で借りられる奨学金です。しかし、この奨学金の審査は厳しく選抜型になっています。成績が優秀であることが求められる奨学金です。
その他第2種奨学金や入学時特別増額貸与奨学金は利息付きの奨学金制度になっています。貸与型は、比較的に審査基準が低いことが特徴です。しかし、将来的に奨学金を長期に渡って返済していくことを頭に置いておく必要があります。
給付型の奨学金
給付型の奨学金は奨学金を返済する必要がなく、経済的に助かるというメリットがあります。しかし、日本の奨学金制度の約1割程度しか給付型の奨学金制度は存在していません。そして、給付型の奨学金は審査基準が厳しく、成績が優秀であることや入学時の成績が優秀であるなどの高い基準が設けられています。
給付型の奨学金制度は主に、大学単位での奨学金制度です。私立大学での特待生などがそれに当たります。また、2017年からは日本学生支援機構でも給付型の奨学金制度の採用が始まりました。
新聞奨学生
学費や生活費をまかなうことができるのが新聞奨学生です。新聞奨学生とは、大手新聞社の販売代理店などに住み込み、新聞配達の仕事をしながら在学中から奨学金を返していく制度です。
卒業後の返済が楽になるため、新聞奨学生になる学生もたくさんいます。しかし、在学中から仕事をするため、学業がおろそかにならないように注意が必要です。
奨学金の条件
奨学金の受給にはさまざまな条件があります。受けたいからといって、誰でも簡単に受けることができるわけではありません。
進学先によって異なる
奨学金は、進学先によって審査の条件が異なります。高校進学に必要な奨学金は、主に、低所得や両親の不在、健康上の理由などが条件になる奨学金です。大学、短大、専門学校の場合には、主に成績優秀なことが条件になるでしょう。
中でも看護学校や専門学校では独自の条件が採用されているケースが多いのでチェックしておくといいかもしれません。たとえば看護学校の場合には、基準の成績をクリアして、卒業後に指定の病院などに勤務することで、貸与型の奨学金でも返還を免除される制度もあります。
専門学校の場合は、特定の資格を持っていたり、受験の成績優秀者に限り、学費や入学金が免除になる可能性もあります。目指す専門学校や看護学校が奨学金の独自の条件があるのかを調べてみるといいでしょう。
大学の場合は私立か国公立かによって条件が異なります。自宅通学か宅外通学かによっても貸与される奨学金額が異なることもあります。このように奨学金とは、大学や専門学校、看護学校などの進学先によって制度も大きく変わってくるのです。
審査がある
当然奨学金をもらうためには独自の厳しい審査があります。主な審査項目は、収入面や高校での成績、試験の成績や資格など奨学金の種類によって審査基準が異なるでしょう。貸与型の無利息奨学金の場合には、成績と収入面のどちらも厳しい基準値があるので注意してください。
当然給付型の奨学金の場合にも、成績が優秀であることが求められています。
書類を提出する
奨学金の種類によって提出書類の種類が異なりますが、ほとんどの奨学金では下記の書類を提出する必要があります。
- 所得証明書
- 成績表
- 申請理由(作文などの提出)
- 申請書
- 学生本人名義の通帳のコピー
申し込みは高校を通じて、もしくは大学在学中に申請します。ネットでの申し込みを行っているケースもあるので希望する方は高校などで聞いてみるといいでしょう。
連帯保証人について
奨学金では保証人や連帯保証人を立てる可能性があります。連帯保証人は、万が一奨学生が奨学金を返済できない状態になった場合に代わりに返済を行う人のことです。連帯保証人は原則として、奨学生の父母がなります。また、保証人には奨学生の4等身以内の親族で申し込み時点で65歳未満の人がなることが条件として挙げられます。連帯保証人でも奨学金を返済できなかった場合には、保証人が返済義務を負います。