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日々の収支はどんな家庭にとっても気になるものですが、子育て世帯にとっては、今後の見通しは大いに気にかかるところではないでしょうか。子供の成長や家族人数の増加などの変動要因もありますから、家族の将来と支出の変化は、予想しづらいものです。そこで統計データから、平均的な1ヶ月の生活費を、家族の構成や子供の成長、収入の変化などのケース別に整理しました。自分の家族の未来像を、展望してみましょう。
もくじ
全国の家庭の1ヶ月の生活費はどのくらい?
全国の家計の実態を、世帯の形や所得水準、世帯主の年齢などの階層別に、大きく構造として捉えることのできる統計が、総務省の「全国消費実態調査」です。その2014年のデータを用い、いくつかのケースに分けて生活費の平均を見ていきましょう。
項目 | 夫婦のみ | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族 |
---|---|---|---|---|
食料 | 66,829 | 73,987 | 78,363 | 84,057 |
住居 | 17,922 | 21,597 | 15,809 | 17,059 |
光熱・水道 | 18,675 | 21,064 | 21,784 | 23,749 |
家具・家事用品 | 10,104 | 10,250 | 9,786 | 9,784 |
被服及び履物 | 10,213 | 12,737 | 14,693 | 14,318 |
交通・通信 | 38,862 | 50,456 | 48,801 | 55,385 |
教育 | 60 | 11,593 | 34,804 | 46,694 |
教養娯楽 | 29,943 | 28,612 | 31,232 | 31,903 |
その他 | 63,431 | 61,681 | 52,125 | 47,063 |
(単位:千円)
※交通・通信:自動車関連・携帯電話通信費などを含む
※教養娯楽:書籍・インターネット接続・コンテンツ利用料などを含む
※その他:諸雑費・交際費・仕送りなど
(出典:平成26年全国消費実態調査 家計収支に関する結果 フロー編第16表)
世帯類型が変化しても、住居費、家具・家事用品費、教養娯楽費などには大きな変化がありません。一方、子供の人数が増えるにしたがって、主に食費、交通・通信費、教育費はボリュームアップしていきます。特に教育費の伸びは顕著であることが分かります。
子供の成長と支出の変化
【子供の成長】生活費はどう変わる?
それでは同じ統計から、子供が成長するにしたがって生活費がどう変わるのか、見ていきましょう。世帯類型としては、夫婦と子供2人の世帯となっています。
数字だけではその変化をつかみにくいですから、視覚的に捉えるために、グラフ化してみましょう。次の円グラフは、子供の成長に伴う生活費の割合の変化を表したものです。濃い青の部分が教育費ですが、生活費に占める教育費の割合が大きくなっていくことがよく分かります。
【子供の成長】教育費はどう変わる?
子供の成長とともに教育費も増加していくことが分かりましたが、子供の教育に関わる費用で、そのほかに増えていくものはないのでしょうか。同じ統計を使い、教育に関係のありそうな費用を抜き出してみます。同様に、世帯類型としては夫婦と子供2人の世帯を使います。
教育娯楽費では、書籍などの費用がやや増える程度で、そのほかは子供の成長にさほど左右されないことが見えてきます。大きく増えていくのは、教育費以外では仕送り金だということが分かります。特に子供が高校や大学に進学した際に、仕送り金の増え方は顕著です。