行政書士の年収・平均給与について
法律家としても活躍が期待できる行政書士ですが、年収1千万円以上を狙えるという話も聞こえています。実際にはどの程度なのかを調査し、まとめてみました。
年収・平均年収
士業である行政書士の平均年収は1千万円以上超えるのでは、そうイメージしてしまいますが、現状は年収500万円以上となかなか厳しい様子が伺えます。年収の差は行政書士事務所によっても違いがあり、都心部か地方かによっては差が開いていきます。
一部の調査によれば、行政書士の年収は「年収500万円未満」が最も多い75.9%、「1000万円未満」が11.0%ということもわかっているようです。最も多い年収には「1億円以上」がわずか0.1%だけ存在していたようですが、現実的には1千万円以上稼いでいる行政書士は少数派であると言われています。
参考
行政書士のホントの年収|開業5年の先輩行政書士からアドバイス
年収500万円を満たない割合が多い理由として、行政書士の仕事を副業として携わっている人も多いということも挙げられます。また、独立開業をした行政書士がどのくらいの年収を得ているのか、この辺りも不透明な部分が多く、その理由は行政書士以外の仕事も引き受けている可能性もあり得るからです。
昇給・昇進・キャリアアップするための方法
高収入が狙えるとはいえ、実際には副業やアルバイトといったWワーカーも行政書士には多いです。独立開業を目指しても、うまくキャリアアップを図る手段として、ダブルライセンスを狙う人がたくさんいます。
仕事上、幅広いジャンルを取り扱うことから、関連性のある資格を持っておくことで、柔軟な対応ができるようになります。自分にとっても、顧客にとっても満足度がアップするならダブルライセンスは見逃せないポイントです。
行政書士と合わせて取得されている資格の例を挙げてみます。
- 税理士
- 宅地建物取引主任者
- 社会保険労務士
- 土地家屋調査士
- 公認会計士
- 司法書士
- 弁護士
- 弁理士
いずれも行政書士と関連性が高く、特に税理士を取得する人が多いです。行政書士を副業にする人も多いので、資格の数だけ働き方パターンが生まれます。行政書士にしか行えない業務というものがはっきりとない点からも、複数の資格を取得しておいた方が仕事量をダイレクトに増やすことができます。
公務員への転身
公務員として20年以上働くことで、行政書士の資格を有することができます。それとは反対に、行政書士から公務員へ転身する人もいます。それというのも、行政書士の試験内容は比較的公務員試験に近いものがあるからです。
また、自治体によっては専門試験を法律のみで受験できる場合もあるのでこちらも注目です。行政書士受験経験を大いに活かすことができれば、公務員試験の負担を軽減が可能。その分の受験勉強時間も節約できます。
参考
行政書士受験経験のある方へ 公務員試験対策講座のご案内 | 伊藤塾
将来性
幅広い分野で活躍できる行政書士ですが、求人数の少なさから副業やアルバイトとして働く人が存在しているのは確かです。ダブルライセンスを持つか、司法書士などのほかの士業へ転身するなどの道を選ぶ人もいます。
独立開業をするなら、行政書士ひとつだけで考えるよりも柔軟な対応ができる方を取った方が良さそうです。自分が求められている方向の資格を取得していき、幅広いジャンルの仕事をこなせた方が安定を図ることができるようです。