社会保険労務士の年収・平均給与について
では、社会保険労務士の収入面について見ていきます。社会保険労務士の将来性も合わせて考慮しながら、実際の年収と平均月収についてご紹介します。
年収・平均年収
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額(平成25年~平成27年)」によれば、雇用された社会保険労務士の月収と賞与は次のようになっています。
平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | |
月収 | 38.3万円 | 36.8万円 | 41.0万円 |
賞与 | 55.4万円 | 52.4万円 | 162.6万円 |
年収 | 515万円 | 494万円 | 654.6万円 |
(賃金構造基本統計調査の職種別賃金額|厚生労働省 より作成)
平成27年の年収は654.6万円となり前年度より160.6万円上回っていますが、社会保険労務士は「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」を含む可能性があることから賃金に誤差が生じている可能性があります。
参考
賃金構造基本統計調査の新職種区分における「公認会計士、税理士」の取扱について|厚生労働省
昇給・昇進・キャリアアップするための方法
社会保険労務士としてキャリアアップする方法としては次の3つが候補に挙がります。
- 独立開業をする
- 社会保険労務士事務所の専門家として勤める
- 企業の顧問になる
年収アップさせる近道として独立開業がありますが、営業能力に大きく差が出る部分でもあります。そのほかについては、より大きな企業へ在籍する。より専門性を高めて名前を売るなど、いずれにせよ顧客獲得に優れた人ほど年収に影響しているようです。
社会保険労務士になるために必要な資格とスキル
狭き門である社会保険労務士試験を目指す前に、まずは受験資格を確認しておきましょう。
社会保険労務士に必要な資格
社会保険労務士になるためにはまず、「社会保険労務士資格」を取得しなければなりません。年1回開催される社会保険労務士試験では、70問の筆記試験が出題されます。確認しておきたい受験資格は最初にお伝えした学歴も含めて、全部で3通りです。
学校教育法(昭和22年法律第26号)による大学、短期大学、専門職大学、専門職短期大学若しくは高等専門学校(5年制)を卒業した者又は専門職大学の前期課程を修了した者(専攻の学部学科は問わない)
(引用元:受験資格・事前確認|社会保険労務士試験オフィシャルサイト)
労働社会保険諸法令の規定に基づいて設立された法人の役員(非常勤の者を除く。)又は従業者として同法令の実施事務に従事した期間が通算して3年以上になる者
(引用元:受験資格・事前確認|社会保険労務士試験オフィシャルサイト)
行政書士となる資格を有する者
(引用元:受験資格・事前確認|社会保険労務士試験オフィシャルサイト)
社会保険労務士試験の合格者数
「第50回社会保険労務士試験」の合格者は、38,427人が受験したうち、合格者は2,413人。合格率は6.3%と、前年の6.8%からさらに下回っています。
参考
社会保険労務士に必要なスキル
実際に働く際に、社会保険労務士として持っておきたいスキルがあります。
- ワード・エクセルなどのパソコンスキル
- 社会人としてのマナー
- 営業力
基本的にパソコン業務が中心となり、メールスキルも持ち合わせておきたいものです。ミスを許されない業務なので、細やかさに欠ける人は厳しいでしょう。事務処理能力に長けている、法律に精通している人が社会保険労務士に向いています。