保健師になるにはどうすればいい?年収は?なりたい人必見! - cocoiro career (ココイロ・キャリア)


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主に自治体の保健センター、企業の健康管理室、病院などで働く保健師という職業は、看護師とは少し違った業務をしています。看護師の上位資格でもある保健師になるにはどうしたらいいのでしょうか。

この記事では、保健師になるためのルートや就職先、また年収ややりがい、大変さなどについても解説します。保健師に興味がある人はぜひご一読ください。

保健師になるには

保健師とは、保健師助産師看護師法第2条によると次のように定義されています。

第二条 この法律において「保健師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者をいう

(引用元:保健師助産師看護師法|e-Gov

保健師は、国家試験を受けて合格することで取得が可能な、国家資格です。

看護師との違いは何?

それでは、保健師と看護師の違いは何でしょうか。保健師助産師看護師法での看護師の定義は以下のようになっています。

第五条 この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

(引用元:保健師助産師看護師法|e-Gov

看護師が、病気になった人や具合が悪い人の「療養の世話」や「診療の補助」をするのに対して、保健師のメイン業務は「保健指導」です。

つまり、保健師は病気の予防的な役割や、病院を離れた後の社会復帰の補助などの役割を担っています。

保健師国家試験を受けられる人の条件

保健師になるための条件として、保健師助産師看護師法では、以下のように規定されています。

第七条 保健師になろうとする者は、保健師国家試験及び看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。

(引用元:保健師助産師看護師法|e-Gov

保健師になるルートは複数ありますが、通う学校によって看護師資格を取得してから翌年に保健師資格を取得するという方法や、看護師試験と保健師試験を同時に受験するという方法があります。

いずれにせよ、保健師になるためには、看護師と保健師両方の資格を取ることが必要です。

保健師の国家試験合格率は?

保健師国家試験は年に1回、毎年2月に行われます。厚生労働省の発表によると、2019年の合格率は81.8%と、ほとんどの受験者が合格しています。

専門学校や短大、大学へ通い、地道な努力を積み重ねれば、合格はそれほど難しくはないと考えてよいでしょう。

出願者数 受験者数 合格者数 合格率
第105回保健師 8,469人 8,376人 6,852人 81.8%
(うち新卒者) 7,493人 7,456人 6,567人 88.1%

参考

第105回保健師国家試験、第102回助産師国家試験及び第108回看護師国家試験合格者発表について|厚生労働省

保健師の就職先は?

一口に「保健師」と言っても、その業務内容や年収はどこで働くかによって少しずつ違ってきます。主に公務員として自治体で働く行政保健師が多いのですが、そのほかにも企業で働く産業保健師や、学校保健師、病院保健師、福祉施設で働く保健師などもいます。

ここからは、なかでも行政保健師と産業保健師に焦点を絞って解説します。

行政保健師

行政保健師は、主に都道府県の保健所や、市町村の保健センターに勤務する保健師です。地域の住民を対象に病気の予防や健康増進に関する保健指導を行うなど、地域全体の健康を担う立場です。

行政保健師は、地域密着型の活動で対象地域の住民のケアや指導をしていきます。乳幼児の健康診査や、地域住民の生活習慣の改善指導、難病や精神疾患を持つ人のケアにも当たります。結核やインフルエンザなどの感染症予防を呼びかけたり、認知症や依存症の相談などもあり、業務内容は多岐にわたります。

行政保健師は個々の症例を通して、地域全体の病気の予防と健康の保持・増進に関わります。

産業保健師

一方で産業保健師は、企業に雇用される保健師です。病気を予防し、健康を増進するという役割は変わりませんが、指導の対象は雇用された企業に勤める人達です。

近年は、働く人のメンタルヘルスや、ワークライフバランスなどがより重要視されるようになってきました。過労やうつのケアは企業が避けて通れない道として認識されており、メンタルヘルスをチェックするためのストレスチェックも保健師の重要な業務の1つです。

また、年に一度から企業によっては数回行われる健康診断によって、働く人達の健康をチェックし、保健指導によって病気を未然に防いだり、健康の保持増進の役割を担っています。

保健師の年収と平均給与は?

それでは、保健師の平均給与はどのくらいなのでしょうか。看護師の上位資格に当たる保健師ですが、業務には夜勤がなく日中のみの勤務となるため、実のところ年収は看護師と比べると少なめになります。

行政保健師の年収

行政保健師は、都道府県もしくは市町村で働く地方公務員または国家公務員として勤務することになります。給与体系はあらかじめ決められており、学歴によって給料が決まり、正規職員として働く期間が長いほど給与も多くなっていきます。

就職してから数年の間は360~420万円程度、5年目以降は450~500万円程度になります。

産業保健師の年収

産業保健師は企業に雇用される保健師ですので、その年収や月収は雇用される企業次第ということになりますが、企業によっては行政保健師よりも多い給与がもらえるところもあります。

給与ベースは公務員のように一定ではなく、ボーナスや昇給も雇用される企業次第というところですが、一般的には未経験者で320~420万円程度、経験者だと年収400~500万円程度というのがボリュームゾーンです。

参考

保健師の給与相場|プライマリーアシスト