気になる薬剤師の平均年収は?
ここでは気になる薬剤師の平均年収を【年代別・性別】【都道府県別】【職場別】【大手薬局別】に分けて解説します。
【年代別・性別】薬剤師の平均年収
まずは薬剤師の平均年収を【年代別・性別】で見てみると、次のようになります。
(単位:万円)
年代 | 男性 | 女性 |
20~24 | 341 | 343 |
25~29 | 432 | 414 |
30~34 | 521 | 472 |
35~39 | 599 | 526 |
40~44 | 645 | 547 |
45~49 | 609 | 569 |
50~54 | 626 | 551 |
55~59 | 652 | 553 |
60~64 | 549 | 529 |
65~69 | 454 | 499 |
70~ | 592 | 346 |
(薬剤師の年収が低いのは病院?薬局?6種の平均ランキングで紐解いた|COCOPharmaより筆者作成)
薬剤師はスタート時から「薬剤師手当」が上乗せされることが多いため、初任給から約340万円以上となり、一般職と比較して高いのが特徴です。
男性薬剤師は、55~59歳が年収のピークとなり、その後減少するものの、70歳~は再び年収がアップするという傾向があります。
一方、女性薬剤師は45~49歳がピークとなり、その後は少しずつ年収が減少していきます。男性薬剤師と比較すると、全体的に年収の伸びの少ない人が多いようです。
このように、薬剤師の年収は年齢が同じでも男女差があるのが特徴で、70代になると男女差は200万円以上にもなります。
この傾向は、男性の薬剤師が女性より3割少ないこと、女性は結婚や出産といったライフステージの変化にともない、パートや派遣社員といった短時間勤務になる人が多いことが関係しています。
【都道府県別】薬剤師の平均年収
それでは、薬剤師の平均年収を【都道府県別】に見た場合、どのような結果になるのでしょうか? 「平成30年賃金構造基本統計調査」のデータによると、薬剤師の平均年収は全国平均が約504万円です。
(薬剤師の年収が低いのは病院?薬局?6種の平均ランキングで紐解いた|COCOPharmaより筆者作成)
全国平均よりも平均年収が高いのは、
- 1位 栃木県(569万円)
- 2位 広島県(559万円)
- 3位 沖縄県(556万円)
- 4位 福島県(553万円)
- 5位 三重県(551万円)
となっています。
一方、全国平均よりも平均年収が低いのは、
- 43位 秋田県(449万円)
- 44位 愛媛県(445万円)
- 45位 宮城県(415万円)
- 46位 山口県(395万円)
- 47位 大分県(385万円)
となり、トップと最下位の差は約180万円以上にもなります。
注目すべきなのは、東京(35位:475万円)や大阪(28位:495万円)といった都市部よりも、地方都市の方が高年収の傾向があるという点です。これは、薬剤師の数が多く供給過多の傾向にある都市部よりも、薬剤師が不足している地方の方が高収入になることを示しています。
比較的交通の便が悪く、人が集まりにくい地方の病院や薬局では、薬剤師の高収入案件が多い傾向にあるようです。
【職場別】薬剤師の平均年収
次は、薬剤師の【職場別】に平均年収を見てみましょう。薬剤師の仕事は、職場ごとに平均年収に差があるのでしょうか?
職場 | 初年収 | その後の平均年収 |
製薬会社 | 300万円前後 | 600~1,200万円 |
ドラッグストア | 350~450万円 | 500~800万円 |
調剤薬局 | 350~400万円 | 450~700万円 |
病院 | 300~350万円 | 400~650万円 |
(ひと目で分かる病院薬剤師の年収と年収アップのコツ2選|Career Theoryより筆者作成)
上記は、薬剤師の代表的な職場である「製薬会社」「ドラッグストア」「調剤薬局」「病院」別に平均年収をまとめたものです。
製薬会社で働く薬剤師は「企業薬剤師」と呼ばれ、薬の品質管理や研究、営業活動などに携わります。上記4つの職場のなかでは一番高収入で、年収は600~1,200万円ほどです。大手製薬会社や外資系企業の管理職になれば、実力次第で年収1000万円以上も可能です。
次に年収が多いのは、ドラッグストア・調剤薬局です。ドラッグストアや調剤薬局で働く場合、薬の管理や従業員の監督業務・副作用被害情報を厚生労働省に報告する業務なども担う「管理薬剤師」になれば、役職手当がつくので、一般の薬剤師スタッフよりも高収入を狙えます。
病院は、このなかでは一番収入が低い傾向ですが、専門性が高く、やりがいを感じられる職場として人気があります。
【大手薬局別】薬剤師の平均年収
最後に【大手薬局別】の平均年収をご紹介します。
大手薬局名 | 年収 |
イオン薬局 | ~800万円 |
ウェルシア薬局 | ~700万円 |
マツモトキヨシ | ~700万円 |
ツルハドラッグ | ~600万円 |
クオール薬局 | ~600万円 |
スギ薬局 | ~600万円 |
(薬剤師の年収が低いのは病院?薬局?6種の平均ランキングで紐解いた|COCOPharmaより筆者作成)
上記は、大手ドラッグストアの年収を比較したものです。トップ企業と比較すると200万円近く年収に差があることが分かります。ドラッグストアは薬剤師が勤務する職場のなかでも年収が高い職場です。
そのなかでも企業によって年収に差があることが分かります。就職先を選ぶときは、福利厚生なども含めてリサーチすることが重要です。