世界遺産検定の試験内容
世界遺産検定の試験では、どのような内容が出題されるのでしょうか? この章では受検級別に試験の内容をご紹介します。
マイスター
世界遺産検定の中で最も高いレベルであるマイスターは、世界中のあらゆる世界遺産が試験の対象です。文化遺産、自然遺産、日本、世界などすべての分野から総合的に出題されます。
試験内容については、公式サイトで以下のように紹介されています。
世界遺産条約の理念や諸概念を理解し、世界遺産に関する諸事象について自分の意見をもつ
(引用元:受検の目安|世界遺産検定)
また、マイスターの試験概要は以下のようになっています。
受検資格 | 解答形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
1級認定であること | 論述問題 | 3題 | 120分 | 20点満点中12点以上 |
(受検の目安|世界遺産検定より筆者作成)
単に世界遺産についての知識を持つだけではなく、自分の意見を述べることが求められています。テキストの暗記だけでは取得は難しく、世界遺産へ関心の大きさが試される試験といえます。
1級
1級は世界遺産検定の中で、最も合格率の低い級です。マイスターと同様に世界中のすべての世界遺産から問題が出題されます。
その試験内容は以下のように紹介されています。
世界遺産条約の理念や諸概念、関係機関について理解し、世界の全遺産の普遍的価値を学ぶ
(引用元:受検の目安|世界遺産検定)
世界遺産についての基本情報だけでなく、概念や関連する機関など専門的な知識が問われていることが分かります。
また、試験の概要は以下のようになっています。
受検資格 | 解答形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
2級認定であること | マークシート | 90問 | 90分 | 200点満点中140点以上 |
出題の分野と配分は以下のとおりです。
基礎知識 | 日本の遺産 | 世界の自然遺産 | 世界の文化遺産 | その他 |
25% | 20% | 45% | 10% |
(受検の目安|世界遺産検定より筆者作成)
90問に対して90分という試験時間であるため、単純に計算すれば1分に1問以上の問題を解かなければなりません。知識の暗記だけでなく、時間配分なども事前によく考えておく必要があるでしょう。
2級
専門学校生や大学生の受検者が多い2級は、誰でも受検することができます。しかし、合格率は約6割であり、半数弱の人は残念ながら認定には至っていません。
2級の試験内容は、以下のように紹介されています。
世界遺産条約の理念や関係機関について理解し、各地域を代表する世界遺産の多様性を学ぶ
(引用元:受検の目安|世界遺産検定)
2級の出題範囲には制限があり、「日本のすべての遺産」と「世界の代表的な遺産300件」から出題されます。制限があるとはいえ数百の遺産が対象であり、出題範囲は狭いとはいえません。
試験の概要は、以下のようになっています。
受検資格 | 解答形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
誰でも受検できる | マークシート | 60問 | 60分 | 100点満点中60点以上 |
また、出題の分野と配分は以下のとおりです。
基礎知識 | 日本の遺産 | 世界の自然遺産 | 世界の文化遺産 | その他 |
20% | 25% | 10% | 35% | 10% |
(受検の目安|世界遺産検定より筆者作成)
1級と同様、2級も1分に1問以上の問題を解く必要があります。中には最初から2級を受けるという人もいるかもしれません。その場合はマークシートの形式にも事前に慣れておく必要があるでしょう。
3級
3級も2級と同様に専門学校生や大学生の受検者数が多くなっています。ただし、高校生以下の受検者も2割弱を占めており、試験内容も上位級と比べてやさしいといえるでしょう。
試験の内容は、以下のように紹介されています。
世界遺産条約の理念を理解し、地理や歴史に登場する代表的な世界遺産の価値を学ぶ
(引用元:受検の目安|世界遺産検定)
3級の出題範囲は「日本のすべての遺産」と「世界の代表的な遺産100件」です。まずは日本の遺産について知り、その上で世界の特に重要な遺産についての知識をつけることが必要です。
また3級の試験概要は以下となっています。
受検資格 | 解答形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
誰でも受検できる | マークシート | 60問 | 50分 | 100点満点中60点以上 |
出題の分野と配分は以下のようになっています。
基礎知識 | 日本の遺産 | 世界の自然遺産 | 世界の文化遺産 | その他 |
25% | 30% | 10% | 30% | 5% |
(受検の目安|世界遺産検定より筆者作成)
3級はすべての級の中で、最も問題数に対して試験時間が短くなっています。6割以上の得点で合格できるため、もしも答えに悩む問題があれば思い切って飛ばすことも大切になるでしょう。
4級
4級はすべての級の中で最もやさしい級です。小中学生の受検者が2割程度を占めているため、子供でも解きやすい内容になっているといえます。
試験内容は、以下のとおりです。
世界遺産の見方を知り、日本を中心とする世界の有名な遺産を通して世界の広さを学ぶ
(引用元:受検の目安|世界遺産検定)
出題の範囲は「日本のすべての遺産」と「世界の有名な遺産32件」となっています。範囲は狭いですが、日本人として知っておくべき日本の遺産をしっかり押さえる必要があるでしょう。
また、試験の概要は以下となっています。
受検資格 | 解答形式 | 問題数 | 試験時間 | 合格基準 |
誰でも受検できる | マークシート | 50問 | 50分 | 100点満点中60点以上 |
出題の分野と配分については、以下をご覧ください。
基礎知識 | 日本の遺産 | 世界の自然遺産 | 世界の文化遺産 | その他 |
13問 | 23問 | 13問 | 1問 |
(受検の目安|世界遺産検定より筆者作成)
4級は約半数が日本の遺産についての問題となっています。日本の遺産についてはていねいに学習し、しっかりと得点に結びつけましょう。