理学療法士になるには
理学療法士になるためには、国家試験に合格することが第一です。しかしながら、国家試験を受けるためにいくつかの条件があります。
国家試験に合格する
理学療法士は国家試験に合格した人しか名乗ることのできない専門職です。試験はマークシート形式で、毎年2月に実施されています。合格率は平成30年度で81.4%、平成29年度は90.3%、平成28年度は74.1%です。
出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 理学療法士 |
理学療法士 | 12,691人 | 12,691人 | 9,885人 | 81.4% |
(うち新卒者) | 11,520人 | 11,033人 | 9,679人 | 87.7% |
(参照元:第53回理学療法士国家試験及び第53回作業療法士国家試験の合格発表について|厚生労働省)
知識や技術をしっかりと習得しておけば資格取得は比較的容易だとも言えます。
養成課程・施設で3年以上学び卒業する
国家試験を受験するためには養成課程のある大学および養成施設で3年以上学び、必要な知識や技術を取得しなければなりません。カリキュラムは一般教養科目、専門基礎科目、専門科目、臨床実習があり、学校によって特色があります。そのためどんな専門技術を身につけたいか、どんな場所で働きたいかによってベストな選択は変わります。そこで大学と専門学校の特色と違いを知り、どこで資格を取るべきかのヒントを探りましょう。
受験に必要な資格はどこで取るのがベスト?
理学療法士になるための授業内容は、大学も専門学校も大きな差はありません。また将来、理学療法士として働いたときに発生する給与についても、一部の病院以外では学歴によって大きな差はありません。
そのため、実習する場所や設備を加味した上で、自分のスタンスに合った場所を選ぶのが良いでしょう。国家試験合格率も重要ですが、理学療法士という仕事に向けて、モチベーションを高め合える仲間がいるかどうかも大切な要素です。
大学で単位を取得する
大学は国家試験に必要な単位を自分でスケジューリングして取得していくことになります。特定の分野だけでなく、学部や専攻に関わらず幅広い学習ができるのが特徴です。より専門性を高めたいのならば大学院への進学も比較的容易と言えます。理学療法士になるためには最短で4年かかるのでじっくりと知識と技術を取得することができます。同じ世代の仲間が多く、プライベートも両立しやすい環境です。
デメリットとしては、理学療法士になるのに最短でも4年かかってしまうこと、そして国家試験を受けるかどうかは個人に委ねられているところが多いことが挙げられます。
専門学校で学ぶ
専門学校は特定の分野を集中的に学ぶことができます。設備も専門性に合わせて設けられているため、無駄なく知識・技術を取得することができます。働きながら学ぶ人もいるため、より広い世代の人と交流が持てます。すでに現場で働いている人とのつながりも持てるので、リアルに仕事をイメージできます。
最短3年で理学療法士として働くことができるので、「早く経験を積みたい」「仕事をしたい」と思う人にぴったりです。また、学校によっては国家試験に力を入れているところもあります。
デメリットは理学療法士という専門分野に特化しているため、それ以外の進路の選択肢が少なくなってしまうことが挙げられます。