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高校受験、大学受験、就職試験、昇進試験など小論文を書く機会は数多くあります。小論文を書くときは、全体の構成はもちろん大事ですが、その書き出しは最も重要な部分のひとつです。今回は、小論文の書き出しのみならず、より良い小論文を書く方法をご紹介します。
もくじ
小論文の書き出し、NGとOKの違いは何?
NGな書き出し
小論文の書き出しがテストの結果の全部を決めるわけではありません。小論文を書く際は、かかる時間を考えた上で、はじめに全体の構成立てについて考えることが大切です。
いきなり書き出してしまうと非常に事態をややこしくしてしまいます。課題に対する自分の考えや主張を相手に納得させるための文章を書くことがポイントです。いきなり、思いつきで書いてしまい、途中で困り果てて時間のみを費やすといった最悪な事態は避けたいものです。
書き出しだけが最も重要なポイントではありません。まずは、目の前の小論文テストの問題内容、課題内容について確認しましょう。
例えば、「解決策を3つ挙げて、その中で一番の解決策とその理由を挙げなさい」という問いかけがあったと仮定します。そうした問題内容にもかかわらず、自分の書いた解決策がちょうど3つではなかったり、どんなに優れた発想、論理性や説得力の満ちた解決策であっても、それが4番目の解決策として書いたならば、問題作成者は納得しないでしょう。良い結果を得ることが難しくなります。
OKな書き出し
小論文の書き出しにこだわる前に、準備を怠ってしまうと良くない事態に陥ることでしょう。そこで、序論、本論、結論の簡単な内容構成のメモ書きをしてみることをおすすめします。そのクセをつけるだけで、いきなり書き出すという行為を控えることにつながります。
さて、書き出しも大切ですが、やはり小論文を書く際には全体の構成立てをするのがポイントです。序論→本論→結論。この流れで文章を書いていくことが大切、といろいろなWebサイトや書籍などに書いてあることはご存じでしょうか。
序論は、小論文テストに対する自分の考えや意見を表明する部分です。本論は、序論で述べた自分の考えや意見の理由付けをしていく部分です。根拠、説得力を持たせる記述が欠かせません。そして、結論は、文字通りまとめの部分でもあり、あらためて序論で述べた自分の考えや意見を繰り返すパートとなるのです。
なぜ、つまづくか?
作文と小論文
ところで、小論文と作文の違いについて、ご存じですか。簡単に説明すると、「小論文」はある課題に対して、自分の考えや意見とその根拠や理由について、まとめたものです。
それに対し、ある事柄や行動について自分の体験や感想を述べたものが「作文」です。例えば、読書感想文をはじめ、遠足や旅行の体験記は作文に該当します。こちらのほうが、誰しも書いたことになじみがありますし、子供のことから経験したことのあるものでしょう。
つまり、書き馴染みがあり自分の実体験に基づいた作文のほうが、書き出しに悩むことが少ないのではないでしょうか。慣れないもの対して、人は一般的には身構えてしまうものです。
先に説明しましたが、スムーズに文章を書いていくコツは、すぐに書き始めないことです。いきなり書き始めて、字数が足りなかったり、制限字数をオーバーするぐらいの事態に陥り、直前に文章を足したり消したりすることは原稿全体のクオリティを下げることになってしまいます。書き出しよりも準備が大切なのです。
コピペの弊害
小論文の書き出しにつまづくもう一つの理由として、最近ではコピペに慣れてしまって、文章を自ら考え書く機会が減っていることがあげられます。
コピペ(コピー&ペースト)でことを済ませるのは非常に便利なものです。メールでの文章のやり取りやインターネットでのキーワード検索や調べもの、ワープロによる文章作成や表計算ソフトの活用時には、コピペという行為は欠かせません。新たに文字やデータを打ち込むことは、間違えてしまう危険性もあり、時間のロスです。
ところが、学校の提出物においてはコピペは厳禁。何らかの作文やレポートを作成する際に、インターネットで情報の検索を行い、参考になる資料を少しずつ「コピペする」というのは御法度です。
著作権を侵害しているという問題もありますが、素晴らしい出来映えの論文を手書きでまねて自分の卒業論文として、締め切りギリギリに提出するという行動はひと昔前の大学生にとってはごく普通の行為だったかもしれません。しかし、インターネットが発達したこのご時世で言えば、データで提出することになると、コピペは専用のツールを用いればすぐに判明してしまいます。
そして何より、自分で考えて文章を書くという行為を放棄してしまうというのは小論文テスト対策を考えている人にとって、すでに「負け」を認めているようなものです。まだ、デキる卒業論文を書き写す学生さんのほうが、よい文章を書くことに近づいているかもしれません。その変な理屈は、次の事柄と関連があります。