小論文を書くときの基本ルール
「です・ます」調と「だ・である」調の違いについて説明しましたが、小論文を書くときにはどちらの文体が適切なのでしょうか。
以下、小論文の基本ルールについて見ていきましょう。
小論文は「だ・である」調が原則
結論から言ってしまうと、小論文の文末は「だ・である」で書くのが原則です。その理由は、小論文が何を目的として書かれる文章であるかを考えれば分かってきます。小論文はその名称からも明らかなように、論文の一種に位置づけられ、論理的整合性やそこで述べられる内容の説得力が評価の対象となります。
書き手の気持ちは問題とならず、読み手との関係性も問われません。特定の誰かに向けた文章ではないので、相手への敬意や控え目な印象を示す必要もありません。
以上のことから、小論文で選択すべき文体は客観的な事実を簡潔に述べるのに適している「だ・である」調ということになります。
「です・ます」調がOKなケースも
小論文の文末は「だ・である」で書くのが原則です。しかし、「です・ます」調があらゆる場面でNGになるわけではありません。
「小論文」という名称で出題されていても、実質的には作文を書くことを求められるケースがあるからです。
例えば、「◯◯に向けて手紙を書きなさい」や「将来の夢に向けてあなたが高校生活ですべきことは何ですか」といった出題の場合は「です・ます」調で書いても問題ありません。
文末はどちらかに統一する
先に説明したように、小論文は「だ・である」調が原則ですが、出題が実質的に作文である場合には「です・ます」調で書いても構いません。
しかし、いずれの場合であっても文末はどちらかに統一しましょう。これは小論文や作文、志望理由書など、すべてに共通する文章を書くときの基本ルールです。
子供の小論文や作文を添削する際には、「です・ます」と「だ・である」が混在していないか注意深く見てあげてください。