就職率の良い駅弁大学
地方にあるため、東京などの大都市での就職に不利と言われる駅弁大学の中でも、就職率が良い大学はあります。東洋経済オンラインが発表した就職に強い大学ランキングによると、福井大学は私立国公立を含めて総合第2位、岐阜大学は第17位、三重大学は第24位と上位にランクインしています。
(参照元:最新版!「本当に就職に強い大学」ランキング|東洋経済オンライン)
それ以外にも、佐賀大学や秋田大学は30位以内にランクインしていますし、鳥取大学、和歌山大学、群馬大学、香川大学、新潟大学、茨城大学が続いて50位以内にランクインしています。
就職率の良い駅弁大学の特徴としては、どの大学も卒業者数が1,000人から2,000人ほどで小規模であることが挙げられます。また、駅弁大学には地元の優秀な学生が集まる傾向にあり、堅実に就職をする学生が多いのも就職率が高い理由のようです。さらに、福井大学を例に見てみると、大学側のサポート体制も充実しています。
福井大学は年間を通して60回以上の就職に関するガイダンスを行っています。その内容は実践的なものが多く、「エントリーシート作成講座」や「面接対策講座」、「グループディスカッション体験講座」、「SPI模擬試験」など充実した内容です。
駅弁大学に進学する3つのメリット
東京大学や京都大学などの旧帝大や早稲田大学、慶応義塾大学などの有名私立大学に比べると知名度が低い駅弁大学ですが、駅弁大学ならではのメリットもあります。ここでは、国立大学であり地方にあるからこそのメリットを3つご紹介します。
私立大学より学費が安い
駅弁大学は国立大学なので、授業料が私立大学に比べると安いです。一年間の授業料は、50万円台で、一年間に70万円から100万円前後(文系よりも理系の方が高い傾向)の授業料がかかる私立大学よりも安いのです。4年間での金額差は、文系で80万円程度。理系では200万円ほどになることを考えると、国立大学の学費の安さは魅力的です。
参考
2018年度 国立大学 受験料・初年度学費一覧|河合塾
生活費が安い
東京などの都市に比べると、駅弁大学がある地方は生活費が安いです。特に、家賃に大きな差が出ます。なぜならば、東京などの大都市は地価が高いからです。地価が高くなると、お店をやるにしても家賃が高いので、必然的に商品の値段が上がります。その他、交通機関の価格も高くなります。
国土交通省が発表している「住宅地の都道府県別価格指数」を確認してみると、東京都の住宅地の価格指数を100とした場合、全国の半分以上の29道県の価格指数が東京都の10分の1程度です。それほど、東京の生活費は地方に比べて高いのです。
衣食住の中で、食べることと住むことに関しては地方にメリットがあるでしょう。
競争相手が少ない
先ほど、就職率の良い駅弁大学でも触れましたが、駅弁大学は学生数が少ないです。東京の人気私立大学は、1万人以上の学生が在籍している大学も多く、学生数が一番多い日本大学は7万人以上が在籍しています。それに続く早稲田大学も5万人以上。国立大学で一番生徒数が多い東京大学も2万5千人以上が在籍しています。
参考
定員厳格化でも「学生が多い大学」トップ200|東洋経済オンライン
駅弁大学で学生数が1万人を超えているのは、神戸大学、広島大学、千葉大学、岡山大学、新潟大学、信州大学、鹿児島大学、山口大学、金沢大学、静岡大学、熊本大学の11大学にとどまります。一番学生数が少ない福島大学は、4,500人を切っています。そのため、必然的に競争相手が少なくなり、地方で就職する分には有利ですし、大学内での競争も少なく、チャンスを得る機会も多くなるでしょう。