「大学=楽しい」の蔓延
日本において、大学は楽しいところという考えが蔓延しすぎではないだろうか。
きっとそうだ。私が6年間の大学生活にモヤモヤを抱えている理由は、私が1人で勝手に大学に期待しすぎたのではない。日本という「大学=楽しい」が根付いてしまっている社会の中で生きているうちに自分の中にもそういう考えが、根付いてしまっていたのだ。なぜ日本では「大学=楽しい」という考えが強いのだろうか。
「いいよな、大学生は…」がキツい
大学は全然楽しくないと思っている人は少数派だろう。
小学校、中学校、高校とイジメや学級崩壊などで大変だというドラマや漫画はたまにある。いや、よくある。
しかし、大学生活を悪く描く、作家や監督はなかなかいない。
金八先生の続編が作られるのであれば、次は大学の教授になっていてほしい。大学のリアルを描き、日本における大学=青春というイメージを払拭してほしい。
今は東京に住んでいるが、半年に1回は地元である愛媛県に帰省する。
地元に帰ると、高校を卒業後、進学せずに就職した友達は「いいよな、大学生は……」と、いかにも「大学=楽しい」という前提をもとに話が始まる。そして、遊んでいるのだから面白い話をしろと要求される。なぜだ。大学に進学しない人も大学生=楽しいという考えを持っている。
6年生の僕より
日本大学に入学して今年で6年目になる。愛媛県の田舎町から大学を期に上京し、東京で大学生としてたくさん経験してきた。
2つのサークルに加入、アルバイト5つ以上、2年間留学、合コン、インターン、就職活動、飲み会、ボランティア活動、学生団体など経験してきた。
今となっては良い思い出だ。充実してたと感じる。
美化された苦労の日々
しかし、楽しいことよりも辛いこと、大変なことの方が多かった。
「過去は美化される」と言うが、本当にそう思う。
大変だったこと、辛かったことを苦労して乗り越えたことが自信となって、苦労して良かったなと思うようになる。結果として充実していたことになるのだろう。
2年間の留学も、親を説得するところから始まり、学校側に認めてもらえるように努力し、週7日バイトをしてお金も貯めた。留学が決まった後も、留学先の大学では人生で1番勉強したし、初めは友達が全然できなかった。でも、行ってよかった、成長したのだから。となってしまう。