工学部は就職に有利?子供の将来を考える親が知っておくべきこととは - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

工学部の中でも就職に強いとされる3つの学科

同じ理系の学部でも工学部と理学部がまったく違う学部であるのと同様に、同じ工学部でも進学する学科で身につけられることが異なります。そして、工学部に進学する学生はもちろん、その親も特に就職に強いとされている「機械系学科」「電気電子系学科」「情報系学科」の3つの情報は、事前に確認してきましょう。子供の適性との相性を進学前に考えるという意味でも、工学部内の学科を理解しておくことは非常に重要です。

工学部機械工学系学科で学べること

工学部機械工学系学科は環境に配慮した、機能性の高い新しい機械を考案するための設計や製作がテーマの学科です。さまざまな乗り物に搭載されていることが当たり前になったエンジンや、スマホに搭載されていることが当たり前になったカメラも、機械工学の進歩によるものです。
ただし、工学部機械工学系学科も時代に合わせた研究が求められるため、地球環境への影響をその研究分野に追加している大学が増加しています。学問だけの観点では、新しく機能的なモノを作り出すことができれば十分ですが、これからの社会では自然への配慮のあるモノづくりが求められており、工学部機械工学系学科ではその素養を身につけることができます。

工学部機械工学系学科から就ける職業

工学部の学生の多くはメーカーに就職しますが、機械工学系を卒業した場合は自動車や鉄鋼などの業界に進むことがほとんどです。学生の希望する職種に就くことはもちろんですが、自動車業界で言えばボディやエンジンの開発や、その設置やメンテナンスを行うエンジニアとして社会に貢献することになります。

工学部電気電子系学科で学べること

工学部の中でも、電気の定義を追求するのが工学部電気電子系学科です。一般的には電気はさまざまなモノを動かすものと考えられていますが、工学部電気電子系学科では「エネルギー」と「情報」の2つの観点から電気の研究を行います。資源として電気の活用方法や新しい発電システムを作り出すことを目指すのが、エネルギーとしての電気を研究する分野です。

また、情報としての電気は光ファイバーなどのネットワーク通信に活用され、工学部電気電子系学科で研究される分野の1つです。このような同じ電気でも、その使い方によって異なった研究が行われ、工学部電気電子系学科でのカリキュラムを経ることで、その土台となるスキルを身につけられます。

工学部電気電子系学科から就ける職業

モノづくりが経済の中心にある日本では、工学部で身につけた知識は非常に価値のあるものと言えます。そして、その中でも工学部電気電子系学科は、特に就職に強い学科として知られています。

さて、機電系の就活ですが、もともと機械工学科は自動車業界、機械関連メーカーなど、電気電子工学科は電機メーカーへの就職が中心でした。この構図がこの20年で大きく変化します。具体的に言うと、自動車業界、電機業界、双方が機械工・電気電子工の学生も採用するようになりました。自動車だと、電子キー、パワーウインドウ、カーナビなどを導入。それに伴い、電気電子工の技術を必要となったのです」

(引用元:工学部の就活~絶好調の機電系、他学科は?│ホンネの就活ツッコミ論)

メーカーに勤務するという点では、工学部機械工学系学科と似た印象を持たれることも多い用ですが、今後の就職においては、工学部電気電子系学科のほうが需要のある分野を研究できる学科になると言えます。

工学部情報系学科で学べること

コンピュータに特化した研究が行われているのが、工学部情報系学科です。ハードウェアやソフトウェアの研究開発が主なテーマとなり、電気回路の理論を徹底的にを学びます。現在利用されている技術の根底には、コンピュータを制御するためのプログラミングがありますが、今後は人工知能の分野にも深く関わっていくと言われています。コンピュータだけの研究ではなく、人間の思考法や能力に関する知識も求められるため、総合工学と呼ばれるほど裾野の広い学科が工学部情報系学科なのです。

工学部情報系学科から就くことができる職業

工学部情報系学科からの就職は、機械工学や電気電子と同様にメーカーとなることがほとんどですが、IT系に強くなるという傾向があります。パソコンに内蔵されているハードウェアやソフトウェアの開発はもちろん、今後の活用が期待されている人工知能に関わる分野まで、非常に伸びしろのある業界への就職が期待できると言えます。

また、国の予算が大きいという特徴から、徹底的に研究するために大学の研究室に就職するというケースがあるのも、工学部情報系学科の特徴です。