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数多くある学部の中でも、専門的な知識を身につけられる農学部に関心を持っているお子さんがいる方も多いのではないでしょうか? 一昔前までは「農家の後継ぎ」というイメージが定着していた農学ですが、最近は多くの若者から人気を集める学問になっています。今回はそんな農学部で学べること、また子供を農学部に進学させる親が知っておくべきことなど、ポイントを分かりやすくご紹介します。
もくじ
今、農学部に注目が集まっているってホント!?
実は今、若者からの注目が農学部に集まっているとされ、次のような専門家の意見もあります。
「若い人たちの間では農業に対する偏見がなくなってきた。大学に限らず、農業高校でも農家出身以外の子どもたちが、意欲を持って入学するようになっている」と説明するのは、福島大学で農学部開設を進める生源寺眞一教授だ。かつて「農業をするのは農家の長男」「農学部での勉強は時代遅れ」というイメージがつきまとった。だが、今や農学は身近な課題やグローバルな問題に立ち向かう斬新な学問と受け止められるようになった。
農学部の新設ラッシュは、ここ10年ぐらい続いている。国立の山梨、徳島、福島、私立の吉備国際、龍谷、立命館などの大学で設置されるなど全国に広がる。今年4月には私立の新潟食料農業大学が新たに設立された」
(引用元:全国の大学で「農学部」が次々新設されるワケ│東洋経済オンライン))
さらに、高齢化や食糧自給率低下といった国が抱える課題を解決するために、農学部でもロボットやAIの分野に精通した人材が求められるようになってきているのです。
そもそも農学とはどんな学問?
では、具体的に農学とはどのような学問なのでしょうか? 一般的には先ほど紹介したような、「農家」のイメージがつきまといがちですが、農作物の栽培や生産技術はごく一部に過ぎません。農学は農業生産と社会との関わりや農家の経営や政策から、人類と自然との関わりを追求する幅広い学問なのです。私たちが暮らしている地球環境の変化も農学のテーマの1つです。地球環境の変化に伴って生じている、「食糧難の問題をどう解決するか」「農業を継続するための課題は何か」を、生物学や物理学、化学の観点から解き明かすことも農学部が取り組むべき課題と言えます。
さらに、農学を細かく分類すると、農作物の栽培における学術的な理論を学び、実践することや、品種改良や病害虫対策といった栽培方法を研究する「栽培技術」や、農業を事業者の目線から研究する「農業経営」や、行政の農業支援を考える「農業政策」があります。
また、食料としての生物とその生物が育つ環境をを考える「資源生物科学」、食品と農業、化学工業の問題をバイオ技術の観点から解明する「応用生命科学」などが農学の中でもバイオ系と言われる学問です。このように栽培方法から経営、バイオ技術までを幅広く学ぶことができるのが農学の魅力です。