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大学院の就職事情はどどうなっているのか気になっている方もいるかもしれません。特に大学院の進学を考えている人にとっては、その先の進路も気になるでしょう。果たして、大学院は卒業すると、就職をしやすくなるのでしょうか。今回は大学院生の就職活動がどのようになっているのかをご紹介します。
もくじ
大学院生の就職活動の現状
今の大学院生を取り巻く就職活動の状況はどのようになっているのでしょうか?
大学院生として就活する人の数
文部科学省が発表している「我が国の大学・大学院の現状」の中の「学生の進路フロー推計」によると、平成20年3月時点で大学院の修士課程を修了した人数は約74,000人いました。そのうち、公務員・医師・教員などの仕事に就職した人は約7,300人、民間企業や公的研究機関へ就職した人は約47,000人とされています。
同様に、博士課程を修了した人数は約16,000人おり、そのうち公務員・医師・教員などの仕事に就職した人たちは約2,800人、民間企業や公的研究機関へ就職した人は約4,000人となっています。
(参照元:我が国の大学・大学院の現状|文部科学省)
公務員や医師・教員などの高度な専門職以外にも、多くの大学院生が民間企業や研究機関へ就職していることが分かるでしょう。
理系大学院生に企業が求めていること
大学院進学を考える人が多い理系分野ですが、理系の大学院生が企業から求められているのはどのようなことなのでしょうか? 「我が国の大学・大学院の現状」の中の「人材育成面での企業の期待と大学・大学院の取組について」によると、企業が大学や大学院の理系分野の学生に期待しているのは以下のようなことです。
- 専門分野の知識を学生にしっかり身に付けさせること 65%
- 知識や情報を集めて自分の考えを導き出す訓練をすること 55%
- 専門分野に関連する他領域の基礎知識も身に付けさせること 34%
(参照元:我が国の大学・大学院の現状|文部科学省)
理系の場合は専門分野の知識を基に、応用できる力を身につけていることが求められています。一方、「理論に加えて、実社会とのつながりを意識した教育を行うこと」の項目に関して、企業から31%と期待されているのに対し、実際に大学・大学院の理系分野の教育で力を入れている項目では16%と、企業の思惑と大学・大学院での教育に乖離があるようです。
文系大学院生に企業が求めていること
では文系の大学院生に企業が求めているのはどのようなことなのでしょうか。「我が国の大学・大学院の現状」の中の「人材育成面での企業の期待と大学・大学院の取組について」によると、下記のとおりの結果が出ています。
- 知識や情報を集めて自分の考えを導き出す訓練をすること 64%
- 理論に加えて、実社会とのつながりを意識した教育を行うこと 42%
- 専門分野の知識を学生にしっかり身に付けさせること 31%
(参照元:我が国の大学・大学院の現状|文部科学省)
文系の場合は理系と比較して「知識や情報を集めて自分の考えを導き出す訓練をすること」や「理論に加えて、実社会とのつながりを意識した教育を行うこと」のように、社会に出たときに情報を集めて社会で生かすことを考えられる人材が求められているようです。