大学院は偏差値がない?難易度で選ぶなら入試倍率を見るべき理由とは - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

大学院を選ぶ際にしておきたいこと

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大学院を選ぶ基準を説明しましたが、最後に実際に大学院を選ぶ際にしておくと良いことについて解説します。

ゼミの教授や先輩に相談

大学で所属しているゼミの教授、あるいは大学院に進学している先輩に相談してみましょう。教授であればその専門分野で、どの研究室へ進学すれば良い指導を受けられるかなどの情報を持っている可能性が高いです。そのまま内部進学することも考えている人は、合わせて外部受験の可能性についても相談してみても良いかもしれません。

あるいは、先に大学院生になっている先輩がいれば、その人に話を聞くことも有効でしょう。大学院選びで気をつけた方が良いことや、大学院での生活についての情報を院生の視点から教えてくれるかもしれません。

研究室訪問

大学から大学院へ内部進学ではなく、外部の大学院受験を検討しているのであれば、研究室訪問は必ず行くべきでしょう。今後、修士課程であれば少なくとも2年間はそこで大学院生活を送ることになります。先に述べたような5つのポイントを、自分の目で確認できるチャンスでもあります。

少しでも興味のある研究室には自らアポイントを取って、大学4年次の5月ごろに研究室訪問を行えると良いでしょう。

学会や研究会に参加

自分が研究していきたいテーマで研究を行っている研究室、あるいはその分野で最先端のことを研究している研究室が知りたければ、大学生のうちから学会や研究会に参加するのも1つの方法です。

学会や研究会はさまざまな大学や大学院で研究をしている人が、一堂に会す場でもあります。積極的に質問に行ったり、「実は大学院でこんな研究がしたい」などとコミュニケーションを取ることで、自分の研究の方向性が整理されたり、逆に「うちの研究室で大学院生活をしないか?」と誘いを受けることもあるかもしれません。機会があれば、大学生のうちから学会や研究会には顔を出し、勉強をしに行くと良いでしょう。

大学院選びで気にしたい5つのポイント

では、受験する大学院を選ぶ際にはどんなポイントに気をつけて、大学院や研究室を選んだら良いのでしょうか?

指導教員の人柄・年齢・健康状態

重要なポイントの1つが「指導教員がどのような人であるか」です。自分の弟子である大学院生や後輩研究者を大切に育ててくれる、尊敬できる人間性のある人が良いでしょう。自分の後進を育成する気がない教員の元についてしまうと、きちんと研究の話ができなかったり、学位をスムーズに取得することができない場合もあります。

教員の年齢や健康状態も重要です。定年が近い教員では、最後まで一貫して指導してもらうことが難しくなります。また、病気がちな教員の元についてしまっても、十分な指導を受けられるかどうか分かりません。なるべく、自分が在籍している間は定年を迎えることがなく、心身共に健康な指導教員のいる研究室を選びましょう。

研究室に所属している院生

希望している研究室にどのような院生や学生が所属しているかも、リサーチしましょう。研究室に所属する自分以外のメンバーは、研究内容について議論したり、一緒に実験を行うかもしれない人たちです。自分の研究を高めていくためにも、どのような人が所属しており、その人と自分はうまく付き合っていけそうかなどを、研究室訪問などでよくコミュニケーションを取っておくと良いでしょう。

研究設備・環境

大学院へ進学して、自分がやりたいと思っている研究ができる環境や設備があるかどうかを確認しましょう。理系であれば、特別な実験機器などがないとできない研究もあります。また、指導教員が大学外部から研究資金を獲得していれば、今はない実験機材でも購入して研究を行える可能性があります。

せっかく苦労して大学院へ進学しても、そもそも研究できる設備や環境が整っていなければ元も子もありません。

大学の立地

多くの時間を大学院の研究室や実験室で過ごすことが多い大学院生ですが、通いやすさや外へのアクセスのしやすさも、人によっては大切な条件になってきます。

特に、大学院の研究は研究室にこもるだけではなく、研究会や学会など外での研究活動も多く入ってきます。他大学院の研究者との交流をとおして、自分の研究が深まっていくこともあるため、さまざまなところにアクセスしやすい立地は意外と大切になることもあります。

研究の業績

大学院では自分が興味や関心のある分野でテーマを見つけて、研究を行って修士論文を書き上げます。所属する研究室で、どのくらいの業績があるかは、その研究室がその分野でどのくらい成果を上げているのかにも直結してくる要素です。

研究をしていく上での1番の業績は「論文を学術誌に掲載する」ことです。どこの学会誌に、年間何本くらいの論文がその研究室から掲載されているのかを確認できると良いです。また、「学会で研究発表する」ことも業績になるため、どのような学会でどんな研究発表を行っているのかを調べてみるのも良いでしょう。