大学院へ進学する理由
大学院へ進学を希望している人は、なぜ進学をしようと考えているのでしょうか?
研究職の仕事に就きたいから
将来的に企業や大学、そのほか研究機関の研究職に就きたいと考えている人にとって、大学院進学は必須とも言えるでしょう。民間企業の研究職を志す場合、新卒採用の段階で学部卒ではなく、大学院(修士)卒が採用の要件となることも多いようです。
学術研究を行うアカデミックポストや、理化学研究所などの研究機関で働きたい人は博士課程進学を視野に入れて進学しなければなりません。大学や研究機関の研究職採用要件に「博士号取得」が入っている場合が多いようです。
就職活動に失敗してしまったから
大学院へ進学する学生の中には「就職活動に失敗してしまったため」という理由で進学する人もいます。全国大学生活協同組合連合会が2016年に全国の国公立・私立大学の修士、博士、専門職学位課程の大学院生を対象(回答数:3,855)に行った「第9回全国院生生活実態調査」の中に「修士課程に進学した理由」という質問があり、「就職先がなかった」と答えた学生は文系で5.5%、理系で2.3%、医歯薬系でも1.7%いました。
参考
第9回全国院生生活実態調査 概要報告|全国大学生活協同組合連合会
理系学部の場合、他学部と比較して修士卒の割合が多いです。そのため、大学院進学は不自然でなく「大学院でもう1度、就活すれば良い」という考えになりやすいようです。
専門分野をさらに深め、実践に生かしたいから
近年の大学院は、社会人が学び直しを行う場所として高いニーズがあります。東京大学が平成21年に大卒社員25,203人を対象に実施したアンケートによると、社会人が行っている学び直しの内容は「仕事に必要な専門的知識」が最も多く75.8%となっていました。
自分の専門分野の知識をさらに深めるために大学院進学を検討する社会人も多くいるようです。