どんな人が向いている?主な就職先は
気象大学校に興味を持つ学生は、天気に関心があったり、防災に貢献したいと考えている人が多いといいます。理数系が得意で、情報の分析力に長けている人は気象大学校への進学が向いているといえます。
気象大学校の学生は、4年間の専門教育を受けた後、卒業後はエスカレーター式に気象庁へと就職します。気象庁といっても、総務部、予報部、観測部、地震火山部、地球環境・海洋部と複数の部署がありますが、それぞれの分野で活躍し、大気だけでなく、地盤や土壌、河川、海洋などを観測しながら、データをマスコミなどに提供していきます。
毎日の天気予報だけでなく、地震などの災害時にも、気象庁のデータは非常に重要となります。気象庁は、日本全体の経済や人命をも左右する重要な情報機関で、観測データの収集と分析力が求められます。
気象庁に勤務するためにも、気象大学校は一番の近道といえるでしょう。また、卒業後は気象庁本庁または全国各地の気象台などに配属されるため、在学中に就職活動を行う必要はなく、勉強に専念することができます。
学校生活について
それでは次に、気象大学校の学校生活について紹介します。気象大学校では、寮生活をしている学生が多く、さらに有給休暇や外出禁止期間など、普通の大学とは違った点があります。それぞれ詳しく紹介します。
アルバイトは禁止
前述している通り、気象大学校に入学することは、同時に気象庁の職員となり、身分が学生ではなく国家公務員となります。つまり、アルバイトは原則として禁止となります。気象大学校の入試試験は、厳密には国家公務委員の採用試験と同じになりますので、アルバイトが禁止といっても、在学中から給料をもらうことができるため、生活に問題はないといえるでしょう。
有給休暇や外出禁止時間も
一般的に大学では許されることも多いようですが、気象大学では、無断で授業を休むということは厳禁となっています。もし、止むを得ない事情で授業を欠席する場合などは、公務員と同じように有給休暇を取る必要があります。また、8時30分〜17時15分までは外出禁止となっています。これは、公務員として給料をもらっている身分のため、空いた時間であっても、平日の勤務時間内に自由に外出するといったことはできません。授業がない時間は、自習時間にあてる学生が多いようです。
サークルが充実し、アットホームなキャンパスライフ
気象大学校ではサークル活動も活発です。サークルは、野球・サッカー・テニス・陸上といった運動系サークルのほか、音楽・リコーダーアンサンブル・天気の会といった文化系サークルもあります。部活の後は各自夕食を食べて勉強をしますが、課題でわからないところがあれば、寮の仲間やサークルの仲間に聞くことができます。
また、入学して1ヶ月で全校学生の顔と名前が一致するほどの少人数なため、アットホームな雰囲気で学校生活を送ることができます。年2回の体育祭やオープンキャンパス、紫雲祭と呼ばれる学園祭、卒業式といった学校行事も充実しており、全校参加で仲が深まりやすい環境になっています。
キャンパスについて
気象大学校のキャンパスは、千葉県柏市に位置しています。基本的には、学生は寮から通学しますが、希望すれば自宅通勤も可能です。東京にも電車1本で行けるため、交通面でも良い立地と言えるでしょう。
学校の敷地内には、観測実習場や地上観測露場、気象業務用レーダー実習棟、東京管区気象台のレーダー塔などがあり、実践的な教育を受けられる環境が整っています。
〒277-0852
千葉県柏市旭町7丁目4-81
最寄り駅:柏駅 西口徒歩15分
気象庁で働きたいなら気象大学校へ
気象大学校のオープンキャンパスは、例年8月に行われ、学園祭は11月に開催されています。気象に関する展示はもちろん、学生たちの様子や学校の雰囲気を感じることができる、貴重な機会ですので、気象大学校に興味がある方は、一度参加してみるのがいいでしょう。
学校で勉強しながら給料ももらえるというシステムには、他の大学にはないユニークさがありますが、偏差値は65と高く、気象に関わる専門知識をしっかりと身につけることができます。将来は気象庁で働きたいという方は、ぜひ気象大学校を検討してみてはいかがでしょうか。
参考
気象大学校
気象庁|気象大学校学生採用試験のお知らせ
試難易度|大学進学情報のゴートゥースクール/河合塾グループ
国家公務員採用試験の概要|人事院
気象大学校の志望者必見!気象大学校の給料や偏差値、学生生活まとめ|合格サプリ