海上保安大学校の特徴
果たして、海上保安庁に採用され、入学できた後の生活はどのようなものなのでしょうか?3つの特徴から見ていきます。
給料をもらう学生生活
すでに述べたように、海上保安大学校への試験は、海上保安庁への採用試験を意味します。晴れて、入学となった暁には、俸給をもらうことができます。採用当初は、国家公務員法で定められる一般職員の給与に関する条項で定められている14万7,100円となります。加えて、扶養手当や、期末・勤勉手当と呼ばれるボーナスまであるのです。
俸給をもらいながらの学生生活ですが、公務員としての仕事・訓練になります。学校生活も、他とは違う厳しさがあるようです。
一般教養から専門科目にわたるまでのカリキュラム
本科の4年間では、海上保安官を目指すに当たっての専門的な学問はもちろんながら、一般教養の科目も設置されています。基礎教育科目等では、法学や哲学、数学、化学も学ぶことができます。そして、専門基礎科目では、「航海」・「機関」・「情報通信」の3つの専門群に分かれて、より学びを深め、海技士・無線通信士のような資格が取得できる専門的な知識を身につけることができるのです。
4年間を通して、操船技術や通信技術を学ぶ実習科目・逮捕から救急安全法のような特殊技術を学ぶ訓練科目もあり、実際の技術を身につけることができ、最後の2年間は国内航海実習を行います。このように、座学と実践の両方があるカリキュラムになり、学士の資格のみならず、実践に必要な資格、さまざまな経験を得てから、卒業することができます。
寮での集団生活
海上保安大学校では、すべての学生たちが寮生活で生活をします。寮生活は基本的には以下のスケジュール通りに生活することになります。
朝から晩まで仲間と寝食をともにして、規則正しく集団生活をすることは簡単ではありませんが、普通の大学生生活とは違った良い経験になるでしょう。
- 6:30 起床
- 7:10 朝食
- 8:20 課業整列
- 8:45 授業
- 12:00 朝食
- 13:00 授業
- 授業終了後、体育部活動
- 17:15 入浴・夕食
- 19:00 自習時間
- 22:15 帰校門限
- 22:30 巡検・消灯
広島県呉市でのキャンパスライフ
住所:〒737-0832 広島県呉市 若葉町5-1
海上保安大学校のキャンパスは広島県呉市にあります。呉市は瀬戸内海に面しており、キャンパスからすぐに海に出て実習を受けられるようになっています。
瀬戸内海の自然豊かな海景色の中で海上保安官になるための知識・技能を学びつつ、休みの日には広島、岡山、山口、愛媛など近郊の地方都市を観光することもできます。