これまでのセンター試験問題と何が変わる?
センター試験問題から一転し、大学入試共通テストに移行することになりましたが、問題や回答方法などはどう違ってくるのでしょうか。試験対策も必要なので、大まかにでも把握しておくと安心して試験に望めるでしょう。
国語と数学で記述式問題が出題される
国語と数学Ⅰでは、これまでマークシート方式だった回答方法が変わってきます。それぞれ小問3問の記述式問題が導入され、回答用紙には新たに記述式用の解答欄が作られます。
国語はどう変わるの?
国語の記述問題では20〜30字、40〜50字、80〜120字ほどの出題が予定されています。マークシート方式より記述式は回答に時間がかかるため、センター試験では80分でしたがこれからは100分になります。
また記述式評価の配点に関しては、マーク式の配点とは異なり、段階別評価がなされます。小問ごとに4段階評価がされますが、80〜120字程度の小問はおよそ1.5倍の重みをつけた5段階表示を検討していると言われています。
数学はどう変わるの?
数学ではⅠが記述式となります。内容は、数式を記述する設問、あるいはどうすれば解けるかの解法を端的に記述する問題が3問出される予定です。またマーク式と混在する形式が予想されます。
こちらも記述式導入のため回答時間が延長され、今後は70分となっています。国語とは採点方式が少し異なり、マークシート式と同様に配点されるのがポイントです。
どちらにも共通して言えますが、マーク式問題では新たな回答形式も検討されています。それは、選択肢の中からあてはまるものをすべて選択する問題や、解答がその前に出た問題と連動して正答の組み合わせが複数ある問題など、新たな解答形式です。
これは2019年度の初頭に実施するか否かが発表されるので、アンテナを張っておくといいでしょう。
英語4技能と外部検定が評価に導入される
英語の分野においてもグローバル化社会に順応できる人材を育成するため、小学3年生から英語教育が実施されるほど。そのため、英語の共通テストでも「聞く」「読む」「話す」「書く」という4技能を身につけておく必要があります。そのため「読むこと」「聞くこと」の能力をバランスよく把握するため「筆記」とマーク式の「リスニング」が出題されます。
筆記でのリーディングでは、テキストを読み解き事実や意見などを把握する力や、文章の構成を理解する力、そして内容を整理して要約する力などが問われます。
またリスニングにおいてもいくつかの情報から推測する力や、ディスカッションを聞いて要点を理解する力などが問われます。
筆記とリスニングの配点は、試行調査の段階では均等になっていたが、各大学によって比重が変わってきます。事前情報を得た上で対策を練るといいでしょう。
そして2020年から2023年度までの枠組みで、大学ごとに外部検定を利用できるようになりました。それはセンターが作成した問題を共通テストとして実施する試験と、民間で実施される資格・検定試験のいずれか、あるいはどちらも利用できるようになったのです。
センターでの結果で大学側に提供されるのは、高校3年生の4月から12月までの間に受検した2回までの資格・検定試験です。出題範囲は義務教育との連携を図り、「コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ」「英語表現Ⅰ」の範囲から出題されます。