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「子育てもひと段落してきたし、この経験を活かして子供に関わる仕事をしてみたいな」とお考えの人はいるでしょうか。保育士などの資格がなくてもチャレンジできる「子育て支援員」という制度があります。子供に関わる仕事を始める第一歩として検討する人も増えているようです。あまり知名度が高くないこの制度について解説します。
もくじ
子育て支援員とは
子育て支援員という制度を聞いたことがない人も、子供が利用している施設で会ったことがある人もいるでしょう。まずは制度の概要について説明します。
2015年からスタートした制度
子育て支援員の制度は、2015年にスタートした比較的新しいもの。厚生労働省は制度の趣旨は次のように説明しています。
地域において子育て支援の仕事に関心を持ち、子育て支援分野の各事業等に従事することを希望する者に対し、多様な子育て支援分野に関して必要となる知識や技能等を修得するための全国共通の子育て支援員研修制度を創設し、これらの支援の担い手となる子育て支援員の資質の確保を図る
(引用元:子育て支援員研修事業の実施について(平成27年5月21日)| 厚生労働省 2ページ)
子育てを支援する施設は、保育園・幼稚園だけではなく、多様化しています。ニーズの増加に合わせて人材を育成する目的で設置されたのが子育て支援員制度です。
自治体の研修を受ければ子育て支援員になれる
子育て支援員になるためには、自治体で開催される研修を受けて「子育て支援員研修修了証書」を受け取る必要があります。
共通の研修 | コースごとの研修 | ||
基本研修
以下に該当する人は受講免除 ① 保育士 ② 社会福祉士 ③ その他国家資格(幼稚園教諭、看護師等)を有し、かつ日々子どもと関わる 業務に携わるなど、実務経験により、基本研修で学ぶべき知識等が習得されて いると都道府県知事等が認める者 |
専門研修 | 「地域保育コース」 | 「地域型保育」 |
「一時預かり事業」 | |||
「ファミリー・サポート・センター」 | |||
「地域子育て支援コース」 | 「利用者支援事業(基本型)」
受講資格:相談及びコーディネート等の業務内容を必須とする市町村長が認めた事業や業務(例:地域子育て支援拠点事業、保育所における主任保育士業務等)に1年以上の実務経験を予め有している |
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「利用者支援事業(特定型)」 | |||
「地域子育て支援拠点事業」 | |||
「放課後児童コース」 | |||
「社会的養護コース」 |
(子育て支援員研修事業の実施について(平成27年5月21日)| 厚生労働省 3-5ページより作成)
研修は都道府県もしくは市町村が実施します。年度や地域によって開催される研修内容が異なることがあるようです。
子育て支援員が働ける施設
子育て支援員の研修コースは多様ですが、子育て支援員として働く場合はどのコースを受けても同等の待遇を受けることができます。子育て支援員の職場として国が想定している施設は以下の通りです。
- 小規模保育
- 家庭的保育
- ファミリー・サポート・センター
- 一時預かり
- 放課後児童クラブ
- 地域子育て支援拠点
- 家庭的な養育環境が必要とされる社会的養護
参考
子育て支援員研修事業の実施について(平成27年5月21日)| 厚生労働省 2ページ
子育て支援員は正式な資格ではないため、「子育て支援員でなければ働けない」という施設はありません。国家資格である保育士・教諭などが働く施設で、補助的業務を行うという認識でいるといいでしょう。まったくの未経験者ではなく、国の定める研修を受けているために実務に入りやすいというメリットがあります。