子育て支援員の制度とは?研修の対象・内容と求人について - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

研修はどのようなもの?

子育て支援員の制度概要をご説明しました。続いては、自治体で行われる研修の内容をご紹介します。

研修の対象者

研修への参加資格はありません。誰でも参加可能です。現在は、すでに保育や子育て支援の仕事に従事していて、公的な資格を持っていない人が受講するというパターンも多いようです。

研修内容は座学が中心で演習も含まれる

基本研修

1.子ども・子育てに関する制度や社会状況における子育て支援事業の役割を捉えるための科目
①子ども・子育て家庭の現状 講義 60分
②子ども家庭福祉 講義 60分
2.支援の意味や役割を理解するための科目
③子どもの発達 講義 60分
④保育の原理 講義 60分
⑤対人援助の価値と倫理 講義 60分
3.特別な支援を必要とする家庭を理解するための科目
⑥児童虐待と社会的養護 講義 60分
⑦子どもの障害 講義 60分
4.総合演習
⑧総合演習 演習 60分

子育て支援員研修事業の実施について(平成29年3月30日)| 厚生労働省 18-20ページより作成)

全ての人が受講する基本研修は上記のような内容になっています。1時間×7コマの座学の後に、まとめの演習を1時間受けて終了となります。

地域子育て支援コース

ここから先は、2019年度の東京都で開催されている研修を例にとって見てみます。

基本研修(共通科目) 9時間
専門研修(選択科目) 5〜16時間

地域子育て支援コースは、児童館などの公共施設や、親子の子育て相談を行う施設などで働く人向けに作られたコースです。基本研修と同様、座学と演習を組み合わせた内容になっています。共通科目だけでなく、選択科目でより各分野について深く学べる内容となっています。

研修内容を見ると、乳幼児を中心に専門的なことにまで踏み込んだ講義を展開していることが分かります。ただし、全体の中で演習の時間はあまり多くないため、得られた知識をどう使うかは働きながら試行錯誤していくことになりそうです。

参考

2019年度(第1期)東京都子育て支援員研修地域子育て支援コース募集要項 | 東京都子育て支援員研修事業

放課後児童コース

基本研修(共通科目) 9時間
専門研修 9時間

放課後児童コースは名称の通り、学童などの放課後に子どもを預かる施設で働く人向けの研修です。こちらはコースがあまり細かく分かれていないので、9+9時間の18時間コース一律となっています。

参考

2019年度(第1期)東京都子育て支援員研修放課後児童コース募集要項 | 東京都子育て支援員研修事業

社会的養護コース

基本研修(共通科目) 9時間
専門研修 11時間

保護者がいない子供や、保護者に養育されるのが適当でないと判断された子供のための施設で働く人向けのコースです。こちらも一律で20時間の研修内容となっています。

参考

2019年度(第1期) 東京都子育て支援員研修 社会的養護コース 募集要項 | 東京都子育て支援員研修事業

地域保育コース

基本研修(共通科目) 9時間
専門研修(共通科目) 16時間
専門研修 6.5時間 + 2日

地域保育とは、小規模保育、家庭的保育(おうち保育園・保育ママなど)、一時預かりなどで働く人向けのコースです。こちらは研修時間が長く、丸2日の実習が入るコースとなっています。

参考

平成31年(2019年)度東京都子育て支援員研修地域保育コース(第1期)募集要項 | 公益財団法人 東京都福祉保健財団