早期教育の種類と注意点を解説! - cocoiro(ココイロ) - Page 2

早期教育の主な種類

早期教育の主な種類
早期教育は幼児教育や英才教育と混同してとらえられることが多く、はっきりとした定義づけをすることは難しいものです。ですが、教育をスタートする時期が小学校からではなく、胎児の段階から就学前までの間であるという期間の区切りははっきりとしています。できるだけ早い時期から教育を開始し、知的な分野を主として知能指数を高めることを目的としていることがほとんどです。

幼児教育は幼稚園や保育園での教育、通信教育教材などによる家庭での教育、幼児教室や習い事などをすべて含めています。一方、早期教育では幼稚園や保育園での教育、習い事やスポーツ教室などは除外して考えられることが多いものです。早期教育にもさまざまな種類があるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。

超早期教育

早期教育に「超」がつく超早期教育とは、特に年齢が低い段階でスタートする教育のことであり、時には胎児の段階を含むこともあります。感覚器官が未成熟な段階から開始する教育なので文字や数といった概念はなく、脳に適切な刺激を与えることによってその働きを活性化することに重点を置いています。赤ちゃんがお腹のなかにいる段階で始める教育を胎教といいますが、一般的には親子のコミュニケーションや胎児を落ち着かせるために音楽鑑賞や読み聞かせなどを行うことがメインとなります。

しかし、最近では胎教を超早期教育ととらえる考え方も定着しつつあり、胎児の段階から働きかけをすることで知的好奇心を喚起したり、集中力を養ったりすることができるとされています。また、0歳児から英語教材を視聴させて、脳にすりこんだり手指の動きを活性化することによって脳を活性化させたりする試みもみられています。

幼児教育・就学前教育

幼児教育とは、満1歳から小学校就学前までの幼児期の間に施される教育のことで就学前教育とも呼ばれています。教育内容はバラエティに富んでおり、小学校以降の学習がスムーズに進むように文字や数を中心とした学力を前倒しでつけようとするものやスポーツや芸術などの専門分野の能力を伸ばそうとするもの、基本的生活習慣や道徳を身に付けさせようとするものなど、さまざまなジャンルがあります。

幼稚園や保育園などの教育機関で行われる教育のことを特定して幼児教育・就学前教育と呼ぶこともがありますが、最近ではそれ以外の特別な教育を施すことを指すことが多いようです。黄金の耳をもつ時期といわれる幼児期に英語教育を行うことにも関心が高まっています。

早期就学

早期就学とは、就学年齢に達していなくても前倒しして1年程度早く就学することができる制度で、海外では早期就学だけでなく遅れて就学できる制度を実施しているところもあります。日本では、義務教育において、病弱や発育不完全、その他のやむを得ない事由があって就学が困難と認められる場合は、就学猶予や就学免除の適用を受けることができますが、逆に前倒しして早期に就学できる制度はありません。

また、在籍している学年を超えて教育内容を履修することはあっても飛び級のように学年を飛び越えて転籍することもできません。さらに、義務教育においてはよほどのことがない限り原級留置や卒業させないということもありません。

早修

早修とは、飛び級などによって学年を変えることなく同一学年に籍をおいたまま学年の履修内容を超える高度な内容を学習できるというものです。全教科に及ぶ場合と特定の分野のみに限定する場合などさまざまなカリキュラムの編成の仕方があります。国内でも中等教育学校や私立中学校などでは、中学校2年生の段階で3年生までの内容を終え、3年生になると高校で履修する内容を学習するということはよくあることです。

公立の義務教育学校においても、習熟度別にクラスを分けて授業を行うことは一般的に行われていることですが、ここでいう早修は教育制度の改革が行われないと国内で履修することは難しいと言えるでしょう。