近年小学校や中学校の宿題、さらには大学のレポート課題を代行するサービスが流行しています。「宿題代行」と呼ばれ、一部で人気となっています。代行は主に現役の大学生が行っています。本記事では、宿題代行サービスが人気になった理由と今後の見通しについてご紹介します。
もくじ
宿題代行とは?
宿題代行とは、子供が学校や塾などで出された宿題を、第3者に対価を与えることで代わりにやってもらうことのできるサービスです。
代行料金は数百円から数万円とさまざまで、依頼内容によっても変わるようです。
宿題代行のシステムについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
宿題代行サービスの取り扱いを3社が禁止に
2018年8月29日に文部科学省は株式会社メルカリ、楽天株式会社、ヤフー株式会社と宿題代行への対応に関する合意を発表しました。それぞれフリマアプリの「メルカリ」、「ラクマ」、「ヤフオク」において、宿題代行に関する役務を提供することに加え、完成品を売買することが禁止されました。
宿題に取り組むことで子供の実行力を育てるという目的を阻害するものが現れてはならないという理由です。具体的な内容については以下の文部科学省サイトよりご確認ください。
「宿題代行」への対応について|文部科学省
実は依頼者は親?宿題代行を依頼する3つの理由
宿題代行と聞けば、宿題が面倒でやりたくない子供がお願いしているものと思われますが、実は依頼主の多くは保護者のようです。小学生や中学生と言っても、多くは塾や習い事、部活動と忙しい日々を送っています。また、そうした活動には送り迎えなど親の協力が不可欠のものも多くあります。
受験勉強の時間が取れる
親が宿題代行を依頼する理由として受験が関わっています。特に教育熱心な家庭では放課後や長期休暇は塾に通わせていることが多く、画一的な学校の宿題に割いている時間がないというのが実情です。
成績や評価が下がらない
代行では一定以上のクオリティが担保されているので、手をかけなくても提出できるレベルにあることも人気の理由です。ただし、筆跡に気をつけたりしなければ先生はすぐに分かってしまいます。ひとまず提出物を出しておけば問題ないという理由でサービスを利用している場合、先生も暗黙下で了承しているのかもしれません。
親が手伝わなくても良い
自由研究など、長期休暇の課題は親の準備や協力が必要な場合が多いです。とくに共働きな家庭など、十分に子供の勉強や宿題を見てあげられない家庭では、宿題代行を頼むことによって負担を軽くできると考えられています。