レポート作成に苦労している大学生も多いことでしょう。1本仕上げるのに時間ばかりかかってしまい、なんとか短時間で手際良く終わらせたいと思う人もいるのではないでしょうか。2000字のレポートを執筆するのに、時間はどのくらいかかるのでしょう。レポート作成の手順を知り、それぞれのステップに自分はどれだけ時間を要するのか、把握するところから始めてみましょう。
もくじ
まず知っておくのは「レポートとは何か」
レポートとは資料を整理・分析して考えを述べるもの
レポートとは、ある問題に対して自らの考えや主張を述べるものです。レポートで述べる主張は、個人的な見解や主観、憶測に基づくものではなく、客観的な理由や根拠に基づくものでなければいけません。資料やデータなどから論理的に結論を導き、読み手に納得がいくよう示すことが求められます。つまりレポートを書くということは、文章を書くということだけに留まらず、資料を集めて調べること、読んで分析することなどを含めたプロセスなのです。
いきなり書き始めて仕上げられるものではない
ですからレポート課題が出されたとき、いきなりパソコンの画面に向かっても、レポート用紙を広げても、書き上げることはできません。一つひとつ段階を踏んで、完成まで進めていく必要があります。2000字のレポートを書くのにかかる時間とは、課題の求めていることを理解し、必要な資料を集めるところから書いて仕上げるまで、トータルプロセスにかかる時間であることを押さえておきましょう。
所要時間を想定しよう
時間を想定して作業を進めることは大事
締め切りのある課題を仕上げるのに、時間を想定して作業を進めるのは大事なことです。所要時間の目安を立てずに作業に取り掛かると、だらだらと進めてしまいがちになり、必要以上に細部にこだわってしまうこともあります。また、取り掛かってはみたものの思ったより時間がかかって締め切りまでに終わらないということも起こり得ます。
作成ステップを細分化して時間を割り出してみる
時間の目星をつけるには、作業ステップを細分化して考えると、より具体的で現実的な時間を割り出すことができます。おおまかなスケジュールだと短期間で終わりそうに思えますが、作業を分割してみると、意外と時間を取られることが分かるものです。
では、2000字のレポート執筆にはどのくらい時間がかかるのでしょう。割り出すために、まずはレポート作成の手順とステップについて、把握しておきましょう。
レポート作成のステップ①:準備
レポート課題の種類を確認する
レポート課題が出されたとき最初に行うことは、その課題がどういうことを求めているのかを考えることです。立教大学発行のテキスト『Master of Writing』は、レポート課題の代表的なものを以下のように分類しています。
- 自分で調べて考えて書くレポート
集めた資料を根拠として、自分の主張を論理的に述べる(論証する)レポート。
- 整理・まとめ型のレポート
集めた資料や授業内容を整理・説明するレポート。
- ブックレポート
指定された文献を要約したり、内容に対する意見を述べたりするレポート。
- 実験・実習・フィールドワーク等で得たデータをまとめて考察するレポート
参考
立教大学(2018年改訂)『Master of Writing』レポートを書くあなたへ pp.1
レポート課題の種類によって、着手しなければならない作業が変わってくることが分かるでしょう。
資料を探す、読む、整理する
次に行うことは、その課題に必要な資料を探したり集めたりして、内容を把握し整理することです。授業で出されるレポート課題は、上記1のタイプが多いと思われます。この場合、図書館やインターネットを利用して資料を探し、入手することが多いでしょう。
レポート執筆に必要な資料は、課題に関連する文献や論文、データなどを集め、その内容を整理して考察し、情報が不足している点や疑問に思う点などについてまた調べる、というプロセスを回すことで手元に蓄積されていきます。資料がある程度集まるころには、レポートでどんなことを書くか、おおよそのテーマと内容が定まってくるでしょう。