子供の語彙力を伸ばす本お勧め3冊。普段から取り組める方法とは? ( 2 )

勉強だとなかなか取り組めない子供には?

机に座って勉強させようとしても、三日坊主で続かない……。そんな悩みを持つ保護者は少なくないでしょう。将来のことを考えると家庭学習の習慣をつけさせたいものですが、長いスパンの話ではあります。まず今日、明日から取り組める方法を考えてみましょう。

読書が一番

「語彙力を鍛えるためには読書が最適」というのは教育業界の総意とも言えるようです。江戸川大学では、同大学が開催している「全国ケータイ韻文&キャッチフレーズコンテスト」を題材に、ある研究を行いました。「本を読む習慣のある学生とない学生では、コンテストの入賞作品に対する評価がどのように分かれるのか」というものです。

「全国ケータイ韻文&キャッチフレーズコンテスト」は高校生を対象にして行われるコンテストです。韻文は短歌・川柳、キャッチフレーズは自分の高校をアピールするキャッチフレーズを自作します。

入賞作品を江戸川大学の学生に読ませたところ、主に韻文に対する評価において「本を読む・読まない」で大きな差があったそうです。結果を簡単に紹介しましょう。

  1. 本を読む人と読まない人の間で韻文作品の評価が分かれたのは「作者の気持ちが伝わ る」作品。つまり本を読む人と読まない人の間で,作り手の気持ちを想像する能力に差があると読み取ることができる。
  2. 「韻文」の意味がわからない学生ほど,本を読まない傾向にある。
  3. 本を読む人ほど,韻律やリズムに敏感に反応している傾向がみてとれる。

(引用元:大学生が好む言語表現−全国高校生ケータイ韻文&キャッチフレーズコンテスト受賞作品に関するアンケート調査から− | 江戸川大学学術リポジトリ

五七五、五七五七七といった限られた音律の中で表現する韻文から光景や気持ちを読み取る能力は読書によって磨かれるものと言えそうです。本を読まない人ほど、「そもそもこの韻文は何を言っているのか」が分からないという結果になりました。

語彙が豊富であればあるほど、限定された表現からさまざまなことを想起する能力が磨かれると言えるかもしれません。それは類義語の知識であったり、今まで読んだ本の中に似たような表現があったことを思い出したりする力があるからでしょう。

読書が好きな子供は大人が放っておいてもどんどん本を読みます。一方、「本は読むが、本の傾向がずっと一緒」という子供もいます。現代であれば世界観や作品中の語彙が似通っているライトノベルばかり読むという人は子供だけでなく大人にもたくさんいます。

このような傾向にある人は、本を読んではいても新しい語彙を蓄えることが難しくなります。語彙を増やすためには海外・国内の古典作品などにも触れることが望ましいでしょう。子供が自ら手を伸ばすことが期待できない場合は、親が読んで感想を伝えるなどすると興味を持ってもらえるかもしれません。

漫画も使い方によっては語彙力をアップできる

「漫画は本とは呼べない」と言う人もいますが、実は意外と漫画を読むことで語彙を蓄えることができます。特に歴史や伝説に題材を取った漫画などは日常的に使わない語彙が多く含まれ、それらに対する解説も作品内にあります。

保護者が教えた、覚えのない難しい単語を漫画でいつの間にか覚えていたという話もあります。漫画選びは子供の趣味嗜好に大きく影響されるので難しいかもしれませんが、親からもおすすめの漫画を買ってあげると興味を持つかもしれません。

新聞を読むと政治・経済方面に強くなれる

政治・経済などについての語彙を蓄えるのは、学校では主に社会科の分野になります。社会科は暗記する項目が多いので苦手だという子供も多いでしょう。社会科に苦手意識を抱かせず、かつ暗記でもない方法で政治・経済分野の語彙を増やすなら新聞が最適です。

紙の新聞を購読していない家庭でも、子供向けの新聞を取ってみるといいかもしれません。子供の年齢に合わせた読み仮名がふってあり、分からない漢字も読み続けることができます。意味が分からないままでも読んでいるうちに文脈から意味を理解できることもあります。