古文・和歌
中学2年生になると本格的に始まる古文・和歌の授業。ここでは代表的なものをピックアップして、勉強法やコツをご紹介します。
古文の現代語訳のコツ
古文はどのように現代語に訳せばいいのか、悩んでしまうことが非常に多い項目です。おすすめなのは、古文と現代語訳を比べながら勉強することです。古文と現代文訳を比べながら見ていくと、古文の特徴や現代文への訳し方が分かります。古文の特徴を挙げます。
- 古文独特の単語があること
- 古文では助詞が省略されること
- 主語や述語が省略されること
古文特有の言い回しや、現代文では使用しない単語の訳し方を一つ一つ照らし合わせていくと、全体の意味がつかめるようになります。
係り結びの意味と見分け方
係り結びとは「係りの助詞(係助詞)」と「結びの語」の関係を表すものです。現代文ではなかなか使わないのですが、係り結びにはある一定の法則があります。
- 文中の「ぞ・なむ」:文末は「連体形」、意味は強調
- 文中の「や・か」:文末は「連体形」、意味は疑問(反語)
- 文中の「こそ」:文末は「已然形(いぜんけい)」、意味は強調
この法則をきちんと頭に入れることができれば、読み進めていくことも、係り結びを見分けることも容易になります。
「動作主」「会話主」の意味
動作主とは動作をしている人、会話主とは会話をしている人を指します。古文では動作主や会話主が省略されることがあるので以下の2つのポイントを押さえましょう。
- 誰がどんな動作をしているのか
- 誰がどんな会話をしているのか
このポイントを把握すれば、動作主・会話主が誰なのかをつかむことができます。
文法
国語は好きでも文法は苦手……という人は少なくありません。普段使っている言語を改めて品詞で見たりすることは少ないからです。ここでは4つのポイントをピックアップしてご紹介します。
謙譲語・尊敬語・丁寧語の見分け方
苦手な人が多い敬語。敬語には3種類あり、ある一つの動詞がどのような敬語に当たるのかを見分けなくてはいけません。
丁寧語 |
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尊敬語 |
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謙譲語 |
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(【敬語】丁寧語・謙譲語・尊敬語の一覧表|マナラボ より筆者作成)
この3種類の敬語の定義を理解した上で、一つの動詞がどのように変化するのか、代表的なパターンを押さえておくいいでしょう。
基本形 | 丁寧語 | 尊敬語 | 謙譲語 |
行く |
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見る |
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わかる |
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読む |
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この表からも分かるように、尊敬語や謙譲語は基本形の単語と違う単語になることが多いのが特徴です。主語は誰か、をポイントにすると分かりやすいでしょう。
文節を分けるときの見分け方
文節の分け方が分からないという人は多くいます。文節は非常に紛らわしいこともあり、なかなかコツをつかめないものです。
ポイント | 例 | |
文節に「区切る」もの |
意味を添える語(「補助語」と言うこともある) | いる・みる・もらう・くれる・ほしい・おく・くる・とき・こと・ない など |
指し示す語(指示語) | この・その・そう・どんな など | |
感動・呼びかけ・応答・あいさつなど | まあ・ねえ・はい・おはようなど | |
文節に「区切らない」もの | 複合語(複数の語が結び付いて一語になったもの) | 降り出す(降る+出す)
成功する(成功+する) 心細い(心+細い) 夏季休暇(夏季+休暇) |
参考
国語文法 文節を分けるときの見分け方|中学国語 定期テスト対策サイト
上記の表のように、まずどんな言葉が文節に区切るのか、どんな言葉は文節に区切らないのかをしっかりと理解しておきましょう。
「修飾語」が修飾している文節の見つけ方
修飾語がどの文節を修飾しているのか、その見分け方にはコツがあります。
- 修飾語を各文節の前に動かして、無理なく意味が通る文節を探す
- その修飾語を使ったほかの例を考え、使い方の似ているものに置き換えてみる
まず対象となっている一文を文節ごとに分けます。その上で修飾語を見つけ、一つ一つ「文節の前」に当てはめてみましょう。意味が通っていれば、その文節が修飾されている文節です。中には意味が通る文節が複数あるケースもありますが、そのときは対象となる修飾語を使って他の文を作りましょう。その文と同じ意味の文節を考えていけば答えが見えてきます。
助動詞の基礎
助動詞はとても分かりにくい文法の一つです。助動詞は意味を付け加えたり書き手(話し手)の判断を表す役割をしています。見分け方と意味を理解しましょう。
助動詞の見分け方
文を文節に分けて付属語を探します。そしてその付属語の活用の有無を確かめましょう。
「~う」「~ない」「~ば」などの主な続き方を覚えておくといいでしょう。