記憶力が悪いのは覚え方の問題?今すぐ実践したい記憶力を高める方法 - cocoiro(ココイロ)

記憶力が悪いと思って覚えることを諦めていませんか? もしかしたら、やり方の問題なのかもしれません。記憶の仕組みや脳の仕組みを理解して、より効果的な方法を実践することで変化する可能性はあります。親が子供にできるサポートも解説していますので、ぜひ普段の接し方や生活の参考になさってください。

記憶力を高める4つの方法

記憶する際のポイントは、一度に覚えようと思わないことです。人間の脳には忘れるという機能が付いており、それがなければ日々の視覚・聴覚・触覚などから得たさまざまな情報で脳は満杯になってしまいます。まずは、「忘れる」という大前提で記憶について考えていきましょう。

1回で完璧に覚えるのではなく覚えるまで復習する

1回で完璧に覚えるのは効率的なやり方ではありません。記憶の話をする際によく引用される「エビングハウスの忘却曲線」というものがあります。無意味な音節を記憶し、再生率を調べた実験から導かれた曲線で、時間がたつにつれて記憶する労力が大きくなることを示しています。つまり、1回で完璧に覚えたと思っても、20分、1時間、1日、1週間と時間が経過すると忘れてしまうのです。

そこで、有効な方法が、忘れてきたタイミングであらためて覚え直すという作業、「復習」です。記憶した後、翌日にあらためて記憶します。それを複数回繰り返すことで、記憶は短期的な記憶から長期的な記憶へと定着していきます。複数回繰り返すことで少しずつ思い出すのが早くなり、記憶が定着していくのが実感できるはずです。まずは、復習5回以上を目指して行うことをおすすめします。

ノートは自分なりにまとめてほかの記憶に関連づける

授業のノートをいくら取っても忘れてしまう……。誰しもが抱えたことがある悩みかもしれません。そこでポイントとなるのが、黒板やテキストの内容を自分の理解に基づいてまとめることです。そうすることで、ノートに書く内容を頭の中で考えてアウトプットしていることになります。

さらに、まとめるときに、これまでに学習した内容で関連している知識やその時の感情、先生の雑談なども一緒にノートに書くことで、授業の様子が思い出しやすくなります。

五感をフル活用する

視覚だけを使って記憶しているのであれば、それは非常にもったいないことです。ノートに記憶したいことを書きながら、それをつぶやくだけで、口からのアウトプットと耳からのインプットも同時に行うことができます。目で見て、口で話して、耳で聞いてという3つの器官を使うことで、記憶が定着しやすくなります。

さらに、触れるものやなめられるものは実際に触った感触やなめた舌触り、匂いなどを体験するとより記憶に残りやすくなります。

運動で脳を活性化させる

運動をすることで、血行が良くなり脳への酸素供給も増えます。脳のエネルギーは酸素なので、クリアな脳を保つには、日常的に適度な運動をするのがおすすめです。

また、運動はストレスを軽減する効果もあります。ストレスは、脳の記憶に関わる海馬を萎縮させてしまう要素なので、運動は2つの面で脳を元気にさせてくれることが分かります。

記憶力を下げてしまう3つのNGなこと

逆に、記憶力を下げてしまうNGポイントは3つです。スマートフォンの使い方と体の健康維持を意識することで記憶力の低下をおさえられます。

スマートフォンの使い過ぎ

スマートフォンは、使い方によっては便利です。ただ、スマートフォンがないと不安で仕方ないという精神状態になってしまうと、集中力の妨げになります。SNSやYouTubeは、使い始めると大人でも時間を管理するのが難しい場合があります。その結果、大量の情報を脳は浴び続け「スマホ脳過労」という状態に陥ってしまう可能性が示唆されています。「スマホ脳過労」の状態になると、記憶力や意欲が低下することもあるとのことです。

参考

“スマホ脳過労” 記憶力や意欲が低下!?|NHK クローズアップ現代+

睡眠不足

脳は睡眠の間に記憶を整理していることが分かっています。睡眠時間は、脳にとってデータをフォルダ分けして保存するかどうかを取捨選択する大切な時間なのです。しかし、整理する時間が不十分だと、日々の情報を処理できずに、記憶を定着させることができません。

小学校低学年であれば、10~11時間程度、高学年であれば、9~10時間程度を目安に眠ることが理想的とされています。

小学生の睡眠時間についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

小学生の睡眠時間はどのくらい?睡眠不足にはどんな弊害がある?

脂肪分の多い食生活

医学博士の江田証氏によると、脂肪分の多い食生活は、記憶力を司る部分に悪影響を与えるとされています。

「脂肪が多いえさを食べさせたマウスは、短期記憶が大幅に損なわれる」という研究結果が発表されました。

(引用元:カリスマ医師が教える! 記憶力が向上する9つの生活習慣とは?|リクナビNEXTジャーナル

脂肪分を摂取したいときは、玄米を食べることで脂肪を食べたいという欲求をおさえてくれるとのことです。