ゲームが子供に与えるメリット・デメリットとは?成長に役立てるヒントをご紹介

ゲームが子供に与えるメリット・デメリットとは?成長に役立てるヒントを紹介

現代の子供にとって遊びのほとんどがゲームである現実は否定できるものではなく、小学生~高校生の9割がなんらかのゲーム機を所有しているといわれています。子供にゲーム機を与えるべきかどうかで悩む保護者も多いことでしょう。

ゲームは視力の低下や依存など子供に悪影響を与えるものとして批判されることもありますが、使い方やルールを工夫することでゲームから思わぬ副産物が得られるというメリットもあります。また、大人がスマートフォンを持たないという選択ができなくなっているのと同様に子供にゲーム機を与えないという選択をするのはなかなか難しいことでしょう。そこで、ゲームが子供に与えるメリットやデメリットについて解説します。

子供がゲームをすることのメリット

子供がゲームをすることのメリット
ゲームは子供が時間を忘れて夢中になる遊びのアイテムとして語られることが多いものですが、実は、ゲームをすることで遊びながら知らないうちに多くのことを学習しているともいわれています。ゲームには守らなければならないルールがあり、何度も繰り返しチャレンジする粘り強さが培われます。

ゲームを進めるための知識や努力してやっとクリアできる達成感、その情報や感動を友達と共有することによって社会性も育まれます。頭ごなしにゲームを禁止するのではなく、ゲームが子供にもたらすさまざまなメリットに注目してみてもいいのではないでしょうか。

記憶力・考える力が上がる

ゲームには対戦型やロールプレーイング型などさまざまな種類がありますが、いずれにしても最終的にクリアすることがゴールとなります。どのゲームも長く楽しめるように簡単にはクリアできない構成になっており、何度も試行錯誤しながらどうすればクリアできるかということを常に考えながら操作する必要があります。

一度した失敗は繰り返さないように、アイテムを手に入れることができるポイントを逃さないように、など記憶力が必要となるため、遊びながら記憶力が研ぎ澄まされていくことになります。ゲームが直接勉強につながらなくても、創意工夫して考える力や記憶力が鍛えられるというメリットがあることは否定できないでしょう。

注意力・集中力が上がる

ゲームでは思わぬミスが命取りとなり、それでゲームオーバーになることがあります。同じミスを繰り返さないように注意しながら遊ぶことになるので、注意力が向上するといえるでしょう。また、緻密な動きでボタンなどを操作しなければならないため、失敗しないために全神経を集中しなければならない状態が長く続きます。そのため、1つのことだけに集中する力も遊びながら自然に身につきます。

脳が活性化される

ゲームをする際には、常に次の行動を予測しながら、また、危険回避をしながら指先で機器を操作しなければなりません。手指を動かすことはボケ防止にもつながるといわれていますが、手指の細かい動きはそれだけ脳を活性化させるものなのです。微妙なタイミングやスピードでボタンを操作する動作で脳が大いに活性化されます。

ゲームは何度も失敗や、挑戦を繰り返すことを続け、1つの課題をクリアするために何種類もの方法を考えるなど試行錯誤します。このような活動は脳を活性化するだけでなく考え方に柔軟性を持たせたり、粘り強く問題を解決しようという能力を向上させたりすることにもつながるでしょう。

物事を計画的に進める能力が身につく

ゲームはクリアするためにルールにのっとってステップを踏みながら着実に前に進まなくてはなりません。知らず知らずのうちに最短、最善の方法を探し出して実行する能力が身につきます。プランがないチャレンジでは何度も同じ失敗をしてしまうので、自然と計画的に進める力の向上が期待できます。

家庭でゲームをするための約束事が決められている場合は、やるべきことを短時間で済ませた後にゲームを楽しもうとする態度が培われます。ゲームをしたいためにほかのことにかける時間の効率性についても考えるようになり、自然に物事を計画的に進める能力も身につくでしょう。

コミュニケーション能力・社会性が養われる

ゲームは1人で集中することが多いため、友達と遊んだり、社会性を身につけたりする上で弊害があるのではないかと心配する声もあります。しかし、実は、小学生ではゲームをしている子供の方が社会性が高いという研究報告もあり、ゲームを通じて友達とコミュニケーションを図るという場面も多くみられています。

学校でもゲームのキャラクターやアイテムのことを話題にして新しい友達ができたり、キャラクターを交換したりする楽しみがあります。また、ゲームがクリアできたことによってクラスのヒーロー的な存在になることもあるでしょう。ただ、その一方でオンラインゲームなどの場合は見知らぬ人とインターネット上で簡単にやり取りができることもあり、保護者による規制が必要です。

ゲームが子供に与えるデメリット

ゲームが子供に与えるデメリット
最近ではゲームで遊んだ経験がある大人世代も増えてきたことから、子供がゲームをすることに意義やメリットについてよく理解してくれる親も少なくないでしょう。しかし、ゲームに限ったことではなく1つの遊びだけに没頭してしまうことによる弊害、デメリットは必ずあるものです。

未成熟な子供がゲームだけに没頭してしまった結果、心身に悪影響を及ぼすことも考えられます。ゲームをする時間を規制されることなく好きなだけやってしまう子供にはどのようなデメリットが考えられるのかについて説明しましょう。

視力の低下

小学校に入学すると学校で定期的に身体計測が行われるため、その結果で視力についても知ることができます。視力検査の結果が届いて子供の視力の低下に驚くということも珍しくないでしょう。親世代にはやったテレビゲームでも視力が低下することは指摘されていましたが、最近は携帯型ゲームの普及により、視力が低下する子供は急増しているといいます。

携帯型のゲームはコンパクトで持ち運びにも便利ですが、その分画面が小さく目と画面の距離が近くなりがちです。画面に表示される文字のサイズも小さいため、長時間集中することによって目に疲れがたまります。目の疲れは目のピントを合わせるための筋肉などに影響を及ぼし、視力の低下につながります。

運動能力・体力がつかない

学校で行われる検査には身体計測だけでなく体力測定もあります。瞬発力や持久力、柔軟性、敏しょう性などさまざまな項目が分かる検査ですが、その結果から年々子供の体力が低下していることが問題視されています。

ゲームは手指を動かすだけの運動であり、全身を使う機会はほとんどありません。部屋で座ったまま同じ姿勢でずっとゲームを続けていれば、筋肉を鍛えたり体力を向上させたりすることがないため、運動量自体が減ってしまいます。運動不足は運動能力や体力の低下だけでなく、肥満、生活習慣病のリスクも高くなるため注意が必要です。

ゲーム依存に陥る

ゲームの最大の楽しみは、クリアすることです。時間をかけて努力を続けてきた結果クリアすることができるため、大きな達成感を得ることができます。人間に大きな幸福感を与えてくれるホルモンとして知られているドーパミンは、ゲームでも盛んに分泌されます。しかし、人間の脳には快楽を求める性質があるため、いつもドーパミンを得ようと依存してしまうことも考えられます。

オンラインゲームに夢中になっている人の脳の働きは麻薬中毒者と同じであるという研究結果も報告されており、依存症になることによって脳の働きが乱れたり、善悪の判断がつかなくなったりするといわれています。夜更かしをして朝起床できず、不登校になってしまうことも考えられるので、ゲーム依存にならないよう見守ってあげることが必要です。

家庭内ルールの決め方のコツ

家庭内ルールの決め方のコツ
子供にゲーム機を買い与えて放置し、無制限にゲームをさせていればゲーム依存になってしまうこともあります。大人でもゲーム中毒になってしまうのですから、十分な判断力がついていない子供がゲーム依存症になってしまうのは当然といえるでしょう。

子供がゲーム機を持っている家庭では、そのほとんどでゲームをする時間や勉強時間の確保などのルールを決めています。ゲーム機を与える段階でルールを決めておかないと、常に親と子のバトルが繰り広げられることになってしまいます。そこで、ゲームの家庭内ルールの決め方のコツについて説明します。

ゲーム機を購入する時に時間を決める

子供にゲーム機を与えるのであれば、大人が積極的に介入して子供をサポートしてあげなくてはなりません。第1段階として、ゲームを買い与える際にルールを決めておくことです。1番の問題はゲームのやりすぎなので、平日は何時間、休日は何時間とゲームをしてもいい時間を明確に決めておきましょう。

携帯ゲームではどんな内容のゲームをしているのか、インターネットにアクセスしているのか、など親が知り得ないことも多くなります。仕事や家事で忙しい親からすればゲームを与えておけば静かで楽だという面もありますが、それでは子供を守ることにはなりません。誰とどんなゲームを何時間しているか、などは常に把握しつつ、時にはルールを破ったらゲームを没収するなどの強硬策も必要です。

お手伝い・宿題を先に終わらせる

ゲームとは関係なく子供には毎日やらなければならないことがあります。学校から帰ってきたら手洗いやうがい、宿題や次の日の準備などは当然やるべきことでしょう。また、自主性や責任感を育てるためにも家庭内でお手伝いすることを決めておくことも大切であるといわれています。

これらのやるべきことをしないでゲームをしようとする場合は、甘やかさずゲームをさせないことが大切です。やるべきことをきちんとやってから、好きなことをするということは大人になっても変わらず重要なことになります。宿題、手伝いなどを先に済ませたらゲームを決まった時間、やってもいいという約束をきちんとしておきましょう。

大人にもルールを決める

子供のしつけは「つ」がつく時期まで(※1)が重要である、つまり9歳になるまでには基本的なしつけによって生活習慣の基礎を培っておかなければならないといわれています。ゲームやパソコンなどのメディアに関する習慣やルールも同じであり、初めが肝心です。

子供だけにゲームの時間を限定して親はいつまでもダラダラとスマートフォンをいじっているという光景は、子供にいい影響を与えません。子供にルールを設けるのであれば親も一緒にメディアツールの使用時間を設定して、一緒に約束を守るようにすると子供も素直に従うことができるでしょう。

ゲームを選ぶときのポイント

以上のことをふまえて、実際にゲームを選ぶときに気を付けるべきポイントについて説明します。

区切りがつけやすいこと

ルールを設けても、それがうまく機能しなければ意味がありません。きちんと守らせるためには、ルールが適用しやすい形式のゲームを選ぶのが良いでしょう。例えば、時間制限や条件を子供に与えるならば、いつでも区切りやすいステージ形式のゲームが適しているでしょう。

家族と一緒に楽しめること

ゲームによって家族間の関係が希薄になってしまうことを避けるには、初めから家族みんなで楽しめるようなゲームを選択するのがおすすめです。対戦型のものや知識が必要なものであれば、自然に家族で集まる機会が増えるでしょう。単にゲームの悪い影響だけを考えるのではなく、大人も一緒に楽しんでしまうことで、メリハリがつけやすく、また絆を深めることにも繋がります。

知育に役立つおすすめのゲーム3選

ゲームはクリアするためにさまざまな課題を解決しなくてはならないため、遊びながらたくさんの能力を身につけることができます。また、遊ぶことだけを目的としたゲームではなく、脳トレや勉強を目的としたゲームも数多く開発されています。

最近ではデジタル教科書やタブレットを使用した学校の授業も珍しくありません。紙やペンでは集中して勉強できない子供もゲーム感覚で勉強するソフトがあれば、苦手意識を持たずに勉強することもできます。そこで、知育に役立つおすすめのゲームをご紹介します。

DS陰山メソッド 電脳反復 正しい漢字かきとりくん

子供向けのマンガや教育雑誌などを昔から手掛けている小学館が企画した漢字書き取り用のゲームソフトです。小学校で習う1006字の漢字を実際に書くことで、「はね」「まがり」やへん、つくりなどのバランスなどを正確に診断、判定してくれます。

書いた漢字が正しいか否かを瞬時にチェックすることができ、間違った漢字を何度も続けてマスの中に書くので書き取りよりも正確に覚えることができます。また、毎日練習した成果を試すテスト機能もついており、できたという達成感を味わうことで毎日の勉強が楽しくなります。

DS陰山メソッド 電脳反復 ます×ます百ます計算

数字が縦と横に10個ずつ並んでおり、それぞれを足したり、引いたり、掛けたりすることで暗算や計算能力の向上を目指すことができるソフトです。計算は漢字の勉強とともに毎日の反復練習が大切です。このソフトでは小学校1年生レベルのものから4年生の割り算の筆算まで19段階で学ぶことができるようになっています。

エレベーター計算、虫食い算などはゲーム感覚で楽しいながら勉強することができます。また、暗算検定でも有名なフラッシュ計算もできるので、遊びながら暗算の能力をアップすることも可能です。大人の脳トレにもぴったりなので、家族でタイムを競ってやるのもいいでしょう。

「うっかり」をなくそう! 文章読みトレーニング 読みトレ

進研ゼミで有名なベネッセコーポレーションが、文章を読み取る力を向上させる目的で開発したソフトです。漢字の読み書きではなく、問題に対する答えを出すことで読み取る力があるかを判定してくれる珍しいプログラムが採用されています。

ゲーム形式の問題が1000問以上準備されており、知らないうちに夢中になりながら問題に取り組むことができるようになっています。習熟の度合いに応じて適切なレベルで問題を出題できるプログラミングとなっているため、うっかりミスをそのままにせず一歩ずつ着実に学習を積み上げていくことができるのも大きな魅力となっています。

まとめ:ゲームと上手につき合える子供にしよう

ゲーム機は現代の子供にはなくてはならない遊びのアイテムであり、ゲームを通して友人とのコミュニケーションを図ることもできます。また、注意力や集中力、記憶力、論理的な思考力など、さまざまな能力を向上させるのにも効果的です。しかし、その一方で、視力の低下ゲーム依存などのデメリットがあることも事実です。

子供が大好きなゲームで楽しく遊ぶためには、ゲームをする時間やそのほかにやらなければならないことを守るなど家庭でのルール作りが必要です。ゲームを買い与えてそのまま放置するのではなく、ゲームと上手につき合える子供に育つよう親がきちんとサポートしてあげましょう。

参照
※1:子供のしつけは「つ」がつく時期まで

この記事をかいた人

cocoiro編集部

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