ゲームは視力の低下や依存症など子供に悪影響を与えるものとして批判されることが多いですが、使い方やルールの工夫次第では子供にとっていい影響を生む可能性も大いにあります。本記事では子供にゲーム機を与えることのメリット・デメリットをまとめました。
もくじ
子供がゲームをすることのメリット
ゲームは子供が時間を忘れて夢中になる遊びのアイテムとして語られることが多いものですが、実は、ゲームをすることで遊びながら知らないうちに多くのことを学習しているともいわれています。ゲームには守らなければならないルールがあり、何度も繰り返しチャレンジする粘り強さが培われます。
ゲームを進めるための知識や努力してやっとクリアできる達成感、その情報や感動を友達と共有することによって社会性も育まれます。頭ごなしにゲームを禁止するのではなく、ゲームが子供にもたらすさまざまなメリットに注目してみてもいいのではないでしょうか。
記憶力・考える力が上がる
ゲームには対戦型やロールプレーイング型などさまざまな種類がありますが、いずれにしても最終的にクリアすることがゴールとなります。どのゲームも長く楽しめるように簡単にはクリアできない構成になっており、何度も試行錯誤しながらどうすればクリアできるかということを常に考えながら操作する必要があります。
一度した失敗は繰り返さないように、アイテムを手に入れることができるポイントを逃さないように、など記憶力が必要となるため、遊びながら記憶力が研ぎ澄まされていくことになります。ゲームが直接勉強につながらなくても、創意工夫して考える力や記憶力が鍛えられるというメリットがあることは否定できないでしょう。
注意力・集中力が上がる
ゲームでは思わぬミスが命取りとなり、それでゲームオーバーになることがあります。同じミスを繰り返さないように注意しながら遊ぶことになるので、注意力が向上するといえるでしょう。また、緻密な動きでボタンなどを操作しなければならないため、失敗しないために全神経を集中しなければならない状態が長く続きます。そのため、1つのことだけに集中する力も遊びながら自然に身につきます。
脳が活性化される
ゲームをする際には、常に次の行動を予測しながら、また、危険回避をしながら指先で機器を操作しなければなりません。手指を動かすことはボケ防止にもつながるといわれていますが、手指の細かい動きはそれだけ脳を活性化させるものなのです。微妙なタイミングやスピードでボタンを操作する動作で脳が大いに活性化されます。
ゲームは何度も失敗や、挑戦を繰り返すことを続け、1つの課題をクリアするために何種類もの方法を考えるなど試行錯誤します。このような活動は脳を活性化するだけでなく考え方に柔軟性を持たせたり、粘り強く問題を解決しようという能力を向上させたりすることにもつながるでしょう。
物事を計画的に進める能力が身につく
ゲームはクリアするためにルールにのっとってステップを踏みながら着実に前に進まなくてはなりません。知らず知らずのうちに最短、最善の方法を探し出して実行する能力が身につきます。プランがないチャレンジでは何度も同じ失敗をしてしまうので、自然と計画的に進める力の向上が期待できます。
家庭でゲームをするための約束事が決められている場合は、やるべきことを短時間で済ませた後にゲームを楽しもうとする態度が培われます。ゲームをしたいためにほかのことにかける時間の効率性についても考えるようになり、自然に物事を計画的に進める能力も身につくでしょう。
コミュニケーション能力・社会性が養われる
ゲームは1人で集中することが多いため、友達と遊んだり、社会性を身につけたりする上で弊害があるのではないかと心配する声もあります。しかし、実は、小学生ではゲームをしている子供の方が社会性が高いという研究報告もあり、ゲームを通じて友達とコミュニケーションを図るという場面も多くみられています。
学校でもゲームのキャラクターやアイテムのことを話題にして新しい友達ができたり、キャラクターを交換したりする楽しみがあります。また、ゲームがクリアできたことによってクラスのヒーロー的な存在になることもあるでしょう。ただ、その一方でオンラインゲームなどの場合は見知らぬ人とインターネット上で簡単にやり取りができることもあり、保護者による規制が必要です。