ビタミンB6は過剰摂取しにくい?ビタミンB6の適切な摂取量と働き - cocoiro(ココイロ) - Page 2

ビタミンB6の働きと効果

ビタミンB6には大きく2つの働きがあります。1つは、たんぱく質と脂肪の代謝を助ける働きです。もう1つは、免疫機能を正常に保つ働きです。また、ビタミンB6を適切に摂取する効果として、大腸がんのリスクが低下することも分かっています。

代謝を促すのがビタミンB6の働き

ビタミンB6は、たんぱく質と脂肪の代謝を助けます。たんぱく質は、体を動かすためのエネルギー源です。そのため、激しいスポーツをする人はよりビタミンB6が必要になります。また、赤血球や神経伝達物質の合成などの生理作用にも関わっており、人体には欠かすことができない栄養素です。

大腸がんのリスクが低下する効果あり

国立がん研究センターの予防研究グループによると、男性においてビタミンB6の摂取が最も少ないグループに比べて、それよりも多いグループは大腸がんになるリスクが30~40%低くなるそうです。ただ女性においては、ビタミンB6の摂取量と大腸がんのリスクに関連性は見られなかったとしています。

参考

葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、メチオニン摂取と大腸がん罹患との関連について|国立研究開発法人国立がん研究センター

ビタミンB6が欠乏すると……

ビタミンB6が欠乏すると、皮膚や粘膜、神経に影響します。皮膚や粘膜への影響としては、皮膚の発疹、口角炎、口内炎、舌の腫れなどがあります。神経への影響としては、貧血や抑うつ、錯乱、免疫機能の低下などが起こります。

また、乳幼児が十分なビタミンB6を摂取できないと、聴覚過敏やけいれんの症状につながることもあります。

まとめ

ビタミンB6は水溶性ビタミンのため、普段の食生活で過剰摂取する可能性は低いでしょう。ただしサプリメントを多く摂取しすぎると体に悪影響を及ぼす可能性があります。サプリメントを利用する場合は、適切な量を把握して用量を守るようにしましょう。また、ビタミンB6は不足しても体に悪影響を及ぼします。この記事が、バランスのとれた食事を意識するきっかけになれば幸いです。

参考

ビタミンB6 | 海外の情報 | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト

ビタミンB6 | 海外の情報 | 医療関係者の方へ | 「統合医療」情報発信サイト

サプリメントについて|おかもと内科クリニック

(2)水溶性ビタミン|厚生労働省,P206-210

日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要|厚生労働省,P23

第2章 日本食品標準成分表 PDF(日本語版)|文部科学省

ビタミンB6/B12の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット

ビタミンB6解説|「健康食品」の安全性・有用性情報

この記事をかいた人

katsu

オランダの小学校で教員になるために、オランダに移住した元小学校教員。「ひとりひとり違った形や色があって、それがいい」と考え、イエナプランを取り入れた学級づくりや授業づくりに取り組む。ファーストキャリアは旅行会社!「教育」と「旅」をライフワークに、フリーライターとして活動中。Twitterで毎日オランダの教育ニュースを発信中!
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