少子化にもかかわらず、私立小学校に通う児童が増えている中で、私立小学校の編転入試験の受験を志す子供も多くいます。私立小学校への編転入を考える方はどのような事情を抱えているのでしょうか。そして、編転入試験に合格するにはどうしたら良いのでしょうか。当記事では、私立小学校への編転入の基本事項を踏まえて、試験に合格するための対策までをご説明します。お子さんの新たな学び舎を検討される方は参考になさってください。
私立小学校の編転入を考える前に知っておきたいこと
私立小学校への編転入とはどのようなことなのでしょうか。私立小学校の編転入を考える前に知っておくべき基本事項をみていきましょう。
私立小学校が編転入の募集をする条件
私立小学校が編転入試験を実施するのは、欠員が出た場合です。そのため、一般的に欠員が出なければ編転入試験は行われません。編転入募集案内は学校のホームページにおよそ1ヶ月前に公開されます。編転入試験は不定期開催なので、常に児童募集の情報公開に目を配っておかなければなりません。
しかし、一部の学校では編転入希望者の登録制度を設けています。この登録制度は編転入リストに個人情報を登録しておくと、欠員が出た場合に学校側が連絡をくれるという便利な制度なので、早いうちにご興味のある私立小学校のホームページを確認しておきましょう。
その他、一部の学校では比較的安定して編転入試験を行う学校もあります。その一例をご紹介しましょう。
【男女共学】青山学院初等部、森村学園初等部、聖心女子学院初等科5年、成蹊小学校国際学級4年など
【女子校】田園調布雙葉学園、横浜雙葉小学校、横浜英和小学校、昭和女子大学附属昭和小学校
【男子校】暁星小学校
私立小学校への編転入試験の倍率
欠員補充のための編転入試験ですので、募集人数は1~5名程度です。編転入試験の倍率は学校によって異なりますが、一般的に2~3倍といわれています。
注意!私立小学校からの編入は認められない場合がある
私立小学校への編入試験を受けられる児童は、次の条件下である必要があります。
- 私立小学校に通っている児童は、在籍中の私立小学校の学校長から志望私立小学校を受験してもよいという許可があること。
- 私立小学校に通っている児童は、在籍中の私立小学校を退学して、一旦公立小学校に籍を移してから、志望私立小学校を受験すること。
- 公立小学校に通っていること。
つまり、私立小学校に在籍している児童は、ほかの私立小学校への編転入試験を自由に受けることができない、ということです。
これは、人気の私立小学校の編転入試験がある度に、在籍している私立小学校に欠員が出ることで混乱を招くのを防ぐために設けられた条件です。
在籍中の私立小学校の学校長の許可なく、ほかの私立小学校の編転入試験を受けた場合、試験の合否に関係なく退学処分を受けることがあるのでご注意下さい。