【9位タイ:倍率5.1倍】青山学院初等部
青山学院初等部は、1937年に設立された男女共学の小学校です。
基本情報
<アクセス>
住所 | 〒150-8366
東京都渋谷区渋谷4-4-25 |
最寄り駅 | 「渋谷駅」から徒歩12分または都営バス(日赤医療センター前行き)乗車7分「青山学院初等部前」から徒歩2分
「表参道駅」から徒歩12分 |
通学条件 | 国内外のどこに住んでいても受験できます。基本的に通学範囲の制限もありません。 |
(キャンパスマップ|青山学院初等部より筆者作成)
<2019年度入学に必要な費用>
入学金 | 300,000円 |
年間授業料等 | 1,016,000円 |
(注意)入学後には諸経費が別途必要。金額は必要に応じて改定の可能性があります。
(入学検定料・入学金・学費一覧|青山学院初等部より筆者作成)
<内部進学先>
中学校 | 青山学院中等部(男女共学) |
高校 | 青山学院高等部(男女共学)
参考 |
大学 | 青山学院大学
青山学院女子短期大学(女子校) |
(一貫校の流れ|青山学院初等部より筆者作成)
特徴
キリスト教教育に基づいて、真理を追求し、慈愛の心と社会への奉仕精神をもって責任を果たす人格形成を目指します。独自のカリキュラムで各学年に宿泊行事があり、国際交流の機会にも恵まれています。
2007年には新校舎も完成し、2012年度からは政府が進めるICT(情報通信技術)教育戦略委員会が学内に設置されて環境整備を検討しています。
参考
【2019年度】私立小学校受験の傾向
ご紹介した、倍率が高く人気のある私立小学校にはいくつか共通する特徴があります。
- 校舎が東京近郊にある
- 小学校から大学までの一貫教育を目指す
- 内部進学できない場合は、外部受験で有名国私立学校への進学率が高い
- 独自のカリキュラムがあり、国際交流や課外活動など子供の体験学習の機会が多い
- 女子小学校の人気も根強い
幼稚園・小学校受験の塾「ジャック幼児教育研究所」では、2019年度入試と合格の傾向のポイントを次のように振り返っています。
- 受験者数は微増している。入試日程が変更されたことで併願校の受験者数の増減が影響した
- 志望校別の受験対策が合格率を上げる
- 学力だけではなく、行動観察や面接などでも年齢相当以上の自立度を計り、保護者が過干渉ではないかを見る
- 周囲をライバルと見るよりも、仲間と見る子が合格しやすい
- 態度や行儀は試験以外でも見られており、子供のみならず保護者の対応も観察対象になっている
私立の小学校受験は、家庭での日ごろの学習面や生活面での教育が、合格に非常に大きな影響を与えることがよく分かります。
【公立・国立・私立】小学校選びのコツ
小学校は運営方法の違いから、公立、国立、私立の3つに分類できます。次の表は3タイプの違いを簡単にまとめたものです。
<小学校のタイプの違い>
公立小学校 | 国立小学校 | 私立小学校 | |
運営区分 | 公営 | 公営 | 民営 |
学校設置者 | 地方公共団体 | 国 | 学校法人 |
教育内容の特徴 | 学習指導要領に従い、地域・家庭などに合わせた教育を行う | 附属大学の実験校でもあり、先進的な教育施策も行われる場合がある | 建学理念や伝統に基づいた独自の教育方針 |
授業料 | 基本なし(教材費・給食費などはある) | 基本なし(教材費・給食費などは公立より高い場合もある) | あり |
入試 | なし | あり | あり |
では、公立、国立、私立の小学校に通うメリットとデメリットをそれぞれ見てみましょう。わが子をどのタイプの小学校に通わせるのが良いのかの判断材料になさってください。
公立小学校に通うメリット/デメリット
【メリット】
- 学校が居住地の近くにあるため、地域に友達が多くでき、毎日遊びの中で学びを得られる
- 公営なので、学費が安い
- 学校が居住地の近くにあるため、災害などの緊急時の情報を共有しやすく、学校の呼び出しに素早く対応できる
- 帰宅時間が早いため、平日に習い事をする余裕がある
【デメリット】
- 家庭ごとの教育レベルに差があり、学校教育が平準化しやすい
- 一般的な教育設備しかなく、老朽設備への対応が遅れがちになる
- 教師が一定期間過ぎると異動するため、学校からいなくなってしまう
国立小学校に通うメリット/デメリット
【メリット】
- 国立大学法人の運営なので、国の最新の教育を試験的に受けることができる
- 公営なので、学費が安い
- 教育熱心な家庭が多く、児童の教育レベルが高い
- 教師の質や意識が高い
【デメリット】
- 学区が決まっているため、入学が居住区に左右される
- 選抜方法に抽選があるため、入学には運が必要になる
- 国立大学附属の小学校であっても、内部進学は中学校までの学校が多いため、高校受験が必要になる
- 教育実習の回数や大学実習生の受け入れ人数が公立小学校よりも多いため、実習期間の度に学習進度が急変することがある
私立小学校に通うメリット/デメリット
【メリット】
- 独自の運営方針を持っているため、子供の体験学習や国際交流の機会が豊富に準備されている
- 保護者からの学費が十分得られるため、教育設備の充実している
- 附属の中学校・高校・大学がある場合が多く、内部進学できるため、学生時代をのびのびと過ごすことができる
- 教師が専属採用のため長く在籍しており、愛校心が湧きやすい
【デメリット】
- 居住地から学校までが片道1時間程度かかる場合があり、通学に時間がかかる
- 緊急時に学校に駆け付けるまでに時間がかかる
- 学費が高く、場合によっては寄付金の納入もある
- 内部進学できるがゆえに、進級に熱心さがない児童が出てくる
- 学生時代をずっと同じ友達と過ごす可能性が高い
まとめ
人気の私立小学校は大学の附属校が多いため、長期を見越して体系的に組まれた独自のカリキュラムが充実しており、小さなうちから家庭だけではできない体験学習をのびのびと行うことができます。学費は高いのですが、その分最新の教育設備と質の高い教師の授業を受けることができるのも魅力です。
ただし、家庭環境が似ている児童も多く、さまざまな事情を抱えている人がいることを受け入れる経験を増やすには不向きであるようです。長い時間を同じ環境で固定された人と過ごすことになるので、トラブルが起きたり学校の指導に疑問を抱いたりした場合には簡単に解決できないケースもあります。
そのため、「私立小学校だから良い」という先入観で小学校受験を決めるのはおすすめしません。ご自分の家庭や経済状況だけでなく、子供の性質に一貫教育が合っているかどうか、あらゆる側面においてポジティブ要因を見極めてから小学校受験を行うかどうか決めることが肝要です。
参考
【小学校受験2019】首都圏私立小学校の基本情報・倍率(まとめ)|リセマム
2019年度 名門私立小学校最新入試分析報告会 〜最新速報!今年の小学校入試はこう行われた!〜【前編】|SHINGA FARM
2017年度、小学校受験の傾向と対策をいち早くお伝え!【後編】立教小学校、青山学院初等部、東洋英和女学院小学部「有名私立小学校が求める子どもとは」|SHINGA FARM
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